新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第5話
第5話 「4体勇者の出撃」
埼玉県、川口市にクモタイプのデストリアンが現れる。
ガサガサと這い出てくると、人々や街に溶解液を飛ばしながらおぞましい速さで8本の脚を素早く動かしながら、都市部の方面へと向かい始める。
さらには、同エリアに団子虫を巨大化させたようなタイプまで出現。
更なる惨事を巻き起こしながら、市街地をゆっくりと突き進む。
すぐにM.P.D.BRAVEにスクランブル要請が出され、チームに警視庁からの通達が入る。
冴島 「聞こえるかね!?要君!!つい先程、埼玉県の川口市にクリーチャーが出現した!!大至急現場に急行したまえ!!尚、先ほど小型のタイプの出現が相模原市内で確認されたが、謎のロボットが駆逐してくれたそうだ!!」
要 「また、謎のロボットか・・・了解!!M.P.D.BRAVE、直ちに出動態勢に移行します!!」
ガンレイバー 『ガンレイバー、了解っ!!』
ショットレイバー 『ショットレイバー、了解!』
葉山 「ういっす!!了解しました!!」
現場検証中の桜高の校庭では、吉崎とさわ子がケータイの番号とアドレスの交換していた。
吉崎 「・・・・よしっと。それじゃ、スクランブル要請入ったからいくね!!」
さわ子 「うん、がんばって!!レイナ!!」
その場から急いで駆け出し始める吉崎。
一方、旋風寺コンツェルン・マイトガインパドックでもサイレンが鳴り響いていた。
マイトガインに乗り込む舞人。だが、彼らしくもなくレバーを握りながら個人的な愚痴をこぼす。
舞人 「こんな早いタイミングで出現!!?くそ!これから紬さんの所へお見舞いに行く矢先だったというのに!!」
マイトガイン 『女性にうつつをしている場合ではないぞ!!舞人!!』
舞人 「わかっている!!いくぞ!!マイトガイン!!」
マイトガイン 『ああ、了解だっ!!』
平沢家でもこの事態を感知したエクスカイザーが出撃しようとしていた。
勇が妙な点に気づく。その妙な点とは、変形したエクスカイザーのサイズ自体が、元々のエクスGTの大きさと比べて明らかに巨大化している点であった。
勇 「んあ?俺のクルマのサイズ自体がデカくなってるように見えるんデスケド・・・・。」
エクスカイザー 『ああ、変形する時のエネルギーで若干巨大化するんだ。戦闘が終って変形すれば元の大きさに戻る・・・・・それで君達の名は?』
勇 「え?ひ、平沢勇!そのクルマの持ち主だ!まだローン残ってるけどな。で、この二人は俺の親戚の従妹達だ。」
唯 「は、はじめまして!平沢唯です!」
憂 「妹の憂です!」
エクスカイザー 『よろしく!勇、唯、憂!では、私はこれから再び戦いに向かう!!新たなデストリアンの出現を感知した!!』
憂 「いってらっしゃい、エクスカイザー!!」
勇 「さっきは本当にサンキューな〜!!」
唯 「すごーい・・・・昨日助けてくれたロボットみたい。」
勇 「へ!?」
唯 「あはは〜・・・なんでもな〜い(いけない!内緒にしてって言われてたんだ・・・)。」
一方、勇士朗は澪との電話での会話を続けていた。だが、突然会話が止まる。
勇士朗 「じゃあ気持ちが落ち着いてきたらカラオケでも・・・・ん!!?」
澪 「・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?もしもし、火鳥君?」
ファイバードの能力によって、勇士朗はデストリアンの出現を直感する。
勇士朗 「ごめん、また後でかけなおす!!」
澪 「え?!」
勇士朗 「それじゃ!」
澪 「ああ、じゃぁまた後で・・・・・・・・・・一体、どうしたんだ?」
携帯をしまう勇士朗。そして空に向かって叫ぶ。
勇士朗 「ファイアー・・・・ジェエエエエエットッ!!!」
勇士朗が放った光りの先からファイアージェットが飛来する。だが変形はせずに、山の斜面の上でホバリング状態となる。巻き起こる風で草木がなびき続ける。
蓮 「いくのか!?」
勇士朗 「ああ!!千葉県にいってくる!!」
光 「千葉県!??」
俊 「よくわかるな・・・どーなってんだ??!」
勇士朗 「これもファイバードの能力かな?おおよその場所がわかるんだ。やつらは地上に出る際にマイナスエネルギーを放つ!!それがわかるんだ!!」
俊 「ま、行って来い!!勇士朗!!」
勇士朗 「ああ!!」
シュオンッ!
光を纏いながら空中を走り抜けて、機首部のキャノピーを開き、ファイアージェットのコックピットへと飛び乗る勇士朗。
計器類を操作し、レバーを握る。ジェネレーターの駆動音が高鳴る。握ったレバーを前にガチガチッ押し出すと、スラスターが点火される。ファイアージェットは青白い炎を吹き出しながら加速する。
ギュコォオオオオォォ・・・・ギュゴッッ、ドォアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!
勇士朗は全身に叩き込まれるGに絶えながら飛び立っていった。
勇士朗の予測したとおり、千葉県・浦安市にC‐08が出現した。頭部や皮膚の色は若干桜ヶ丘高校を襲ったC‐02に酷似しているが、いくつも目があり、強力な顎と無数の牙が並ぶ。そして巨大な体には屈強な豪腕が8本も生えており、下の左右4本は脚の役割を果たす。
C‐08 「ヴォオオオオオオ!!!」
ズドォヴァガアアアアアアンッッ!!! ズドォガガギャアアアアンッッ!!!
強力な豪腕を揮って街を破壊しまくる。逃げ惑う人々に容赦なく瓦礫が襲い掛かる。
埼玉の現場へと離陸するJトランスポーター。内部では吉崎がこの情報を得る。
吉崎 「そんな・・・了解しました・・・・隊長!!千葉県浦安市にも新たなハカイジュウが出現!!破壊行為を続けているとのことです!!」
要 「なんてことだ・・・!!!埼玉には2体の大型ハカイジュウが現れている・・・・このポイントは俺達とマイトガインで連携して展開した方が望ましい・・・千葉の方は空港自衛隊に出動要請を出してくれ!!」
吉崎 「了解!!もっともその意向にのってくれるか問題ですけど・・・。」
要 「今はそんな悠長なことを言っている場合じゃない!わかってくれるさ!!」
舞人もロコモライザーのレバーを握って現場へと向かう。
舞人 「こうも連日に出現されてはかなわないな・・・ふぅ・・・マイトガイン!現地でのポイントで要さん達のチームと合流する。情報によれば敵は大型のようだ!!彼らと個々に叩くぞっ!!」
マイトガイン 『了解だ!!情報には千葉県エリアにも敵が出現したようだが、こちらはどう対応するんだ?』
舞人 「おそらく、要さんがなんだかの対処をしてくれたはずさ。俺達は民間企業だからな。広域対処は警視庁の要さん経ちに委ねるしかない。俺達は目の前にある生物災害を叩くコトに専念すればいいさ!!」
作品名:新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第5話 作家名:Kブレイヴ