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ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第6部 後編

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「私たちは今回の事件で地球に本部を置くことになったの!幸いまだこのエネルギー体のことは上層部には報告してはいないんだけど…。そこで1つの提案!アンクくんは私たちと行動を共にして一緒に地球で過ごしてもらいます!それと並行に私たちはあなたの中にある物を研究してもしそれが周りに影響きないものだったら…アンクくんをそれと一緒に解放してあげるわ!!どう?お互い不利益がないことだとは思うんだけど?」

「ッ艦長!?」


突然の提案にクロノだけではなく、その場にいた全員が驚いた。


「はんッ!交渉ってことか…いいだろう。好きにしやがれ!」

(貰った!!地球に行くとは…予想外の出来事だ!!移動した瞬間にこいつらから逃げてはやく映司の元へ行かねぇとな…)


「おい、アンク。まさか逃亡を図るなんて考えてないだろうな?艦長の突然の提案にはあまり気乗りはしないが…仕方ない。その代わりに常に見張りは付けるからな!!」

「ふんッ!!勝手にしろ!!」






(ねぇ…なのは?)

(なに?フェイトちゃん?)


フェイトは突然 なのは に思念通話をつなぎ、少し怯えた声で話しかけてきた。


(あ、アンクと行動を一緒にするってことは…、一緒に生活することになるのかな?)

(え?そうだと思うけど…)

(そんな!ど、どうしよう…)

(…?あ、もしかしてフェイトちゃん。アンクさんが怖いの?)


その瞬間、図星だったのかフェイトが肩がビクっと動き、目に涙を溜めた。


(ち、違うよ!!!!怖くなんかないよ!!ちょっと目つきが悪いとことかあるけど…別にそれだけだし…そ、そうだ!アルフだっているし!…えっと、それから…)

(フェイトちゃん…)







「おい、ガキ」

「え…、ッ!…な、なにかな?」


突然アンクが突然フェイトに話しかけた。
フェイトは挙動不審になりながらアンクをみた。


「あの犬っころはどこにいるんだ?あいつに一言何か言わないと気が沈まねぇんだよ!!」

「えっと、アルフのこと?アルフは別の部屋で治療を受けてるけど…」

「そうか、なら話は早い!」


アンクはそのまま部屋から出ていこうとした。
しかしその前にフェイトが立ちふさがった。


「おいどけ!!邪魔だ!!」

「だ、ダメだよ!アルフは別に…な、なにも悪く…ないよ!」

「うっさい!!知ったことか!!」

「ダメなものはダメ…だよ!!…うぅ…」



その二人のやり取りを見た なのは とユーノは…

「なのは、この先一体どうなっていくんだろうね…フェイトが心配だよ」

「だ、大丈夫だよ!ユーノくん!…たぶんね、にゃはは…」







「はぁ、これからは騒がしくなりそうだ…。艦長、本当に大丈夫なんでしょうか?」

「ふふっ!大丈夫よ、クロノ!フェイトさんに人との接し方を学ぶ良い機会にもなりそうだし!」

「なんか面白そうな『家族』になりそうですね!艦長!!」


























「未来から来た…どういうことだ?火野」



映司はついに話してしまった。
自分がこの世界の人間ではないということを…。


「俺は、自分にとっての大切な人を助けるためにこの時代にやって来たんです。その子は今、突然倒れて意識不明な状態なんです。その子を助けるためには…どうしてもその『闇の書』の力が必要なんです!お願いします!!俺に力を貸してください!!信じてもらわなくても構いません!!でも俺はその子を助けたいんです!!お願いします!!」


映司はその場で土下座をした。
頭を床になんどもこすりつけながら…

流石にシグナムはそんな映司の姿を見ていられなかった。


「立て、火野」

「え?」


映司は顔を上げ、その場に立った。

そのままシグナムは、映司の前に再び右手を差し伸べた。


「お前の気持ち、わからなくもない。…私たちも似たような境遇だからな」

(シグナム…)

シャマルはシグナムを見た。
そのシグナムの表情は少し悲しげに見えた。


「火野が未来から来た…というのは正直まだ信じがたいが、お前のその気持ちは偽りではないことはたしかだな」

「シグナムさん…それじゃあ!」



シグナムは微笑みながら答えた。



「あぁ、我らヴォルケンリッター、火野に力を貸そう!」


その瞬間、映司は笑顔になり、シグナムの右手を自分の両手で包み込むように握手した。
本当の意味で、初めての握手だった。


「ありがとうございます…ありがとうございます!!」

「お、おい!少し大げさだぞ!!」

「…また一人増えたな」

「よかった、本当によかった!…(そういうわけよ、ヴィータちゃん!)」













(ったく!シグナムもアマアマだな!!)

「ヴィータぁ、背中流してくれなぁ!」

「お、おう!はやて!!」


ヴィータは先ほどのやり取りをシャマルと思念通話を通してすべて聞いていたのだ。
ヴィータも少しだが、映司の思いを聞き、共感した。


(あいつ…私たちと同じだったんだな…。ひょろひょろしたただのお人好しだと思ったけど、本当は一人でいろんなこと抱え込んでいたんだな)

「さて、そろそら上がろか!ヴィータ!」

「あぁ、そうだな!」









………













「と、いうことで主はやて。火野が就職先が見つかるまでの間、しばらくこの家の一員になるということですが…どうでしょうか?」

「お願いします、はやてちゃん!」


シグナムは はやて にあまり気は向かなかったが、適当な嘘をついて映司との同居の許しをもらっていた。

その内容は…


−−−


「う~ん…映司くんは『家なき子』って設定でどうかしら?」

「シャマルさん!重すぎるよ!!」

「…いや、火野にしてはピッタリだと思うが…」

「ざ、ザフィーラさんまで!!」

「そうだな…さらに付け足しとしては『職が見つからず、常日頃自分の定職を探すダメ人間』っていうのはどうだ?」

「シグナムさん、なにか俺に恨みでもあるんですか!?」

「そうだ、火野!未来では一体どんな職についていたんだ!?それを反映すれば良いじゃないか!!」

「えっ!?…えっと……旅、してました…」




こいつ…。







−−−





そんなことで映司の設定は「家がなく職もなくただ転々と旅をしていた放浪人」という肩書きが貼られてしまった。

まぁ半分本当のことなのだが…





「…う~ん…よし、わかった!映司さんはとりあえず職が見つかるまで私の家に住んだらええ!1人でも多いほうが楽しいからな!!」

「え!?本当!!ありがとう はやてちゃん!!」


先ほどまで再び土下座をしていた映司が顔を上げ、満面の微笑みを浮かべた!
しかし はやて は車椅子に座ったまま仁王立ちし、映司の目の前にいた。


「その代わり、映司さんはこれから私の日常生活上でのサポート役になってもらうからなぁ!!覚悟しぃや!!」

「うん!なんでもやります!!やらせてくださいぃっ!!」










「やっぱり、火野には『笑顔』が合うな」