二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第9部

INDEX|6ページ/11ページ|

次のページ前のページ
 

「うん!私、あの女の子に話があるんだ!!」

「それより…、あの全身を被った赤いバリアジャケットの人って誰だろう?シグナム達の仲間かな?」

「あの馬鹿…!、また自分の身を…」


フェイトはチラっとアンクの顔を覗いた。
…今まで見たことがない悲痛な表情だった。


「あ…アンク…?」

「あん?なんだガキ…」




フェイトはそのままアンクの右手を自分の左手で優しく握った。
アンクはいきなりの出来事になにも言葉が出なかった。



「ッ!!?」



そして、フェイトは優しい口調でアンクに話し始めた。



「アンク…なんで辛そうなの?」

「…あ、あぁ?俺が?」

「うん、辛そうだよ。…ねぇ、アンク。なにがあったの?教えて」









ふざけるな…。

俺が辛そうだと?











はんッ!くだらない!!



「ッ!!」











アンクは余計に苛立ち、乱暴にフェイトの手を離した。



「あっ…」

「勘違いするな、ガキ。俺とお前は仲間になった覚えはねぇからな!!」


なのは はそのやり取りを見て、怒り気味にアンクに身を乗り出した。


「ちょっと、アンクさん!いくらなんでも酷いよ!」

「別に…、俺はもともと良い奴じゃねぇんだよ!!」



なのは の必死な抵抗をいとも簡単にアンクは流していた。






その時だった。
















−アンクッ!!−





その瞬間、いきなりクロノに殴られ、アンクは地面に倒れてしまった。








…と、いう映像がアンクの脳内に再生された。
















「アンクッ!」


「ッ!!」





−ガシッ!−





「な、なに!?」

「………。」



アンクは咄嗟に手を出し、クロノのパンチを止めた。


「だ、だめだよクロノ!…ごめんね、アンク。嫌だったらいいんだ…」


フェイトはアンクに無理やり笑顔を作り、頭を下げた。
クロノはまだ気に食わなかったのか、今だにアンクを睨んでいた。





「ふんッ!…それよりはやく行くぞ!」

「え!?ちょっと待ってよアンクさん!」

「う…うん!!」


3人は転送ポートのある部屋へと移動していった。







「くそ…あの金髪トサカめ!」

「まぁまぁ、落ち着いて、クロノくん!…でもクロノくん。少し『お兄ちゃん』っぽくなってきたんじゃない?」

「ッ!あ、あぁ…」

「それにアンクも変わった方だと思うよ!最初なんて…


あれ?最初のアンクの出逢いって…」


「どうしたんだ、エイミィ?」

「うぅん!なんでもないよ!!」

「さて、僕たちも彼らの監視を続けるぞ!頼むよエイミィ!」

「うん、任せて!クロノくん!!」











転送ポートのある部屋では、なのは、フェイト、そしてアンクの三人と、待機状態のユーノとアルフがいた。


「まさかリンディ提督が不在の時に出動だなんて…フェイトちゃん、大丈夫?」

「うん、今回はクロノ達と私たち3人だけで頑張ろう」


「………。」








なんだったんだ?


なぜさっきクソガキが俺に殴ってくるのがわかったんだ?








あぁもう!意味わかんねぇ!!










そして、3人はオーズ達のいる世界へと移動した。













−−−





「ぐぅッ!!」

「ッ!シグナム!!」


シグナムに火炎弾があたってしまい、数メートル吹き飛ばされてしまった。

事実上、3人は苦戦していた。
ヴィータはともかく、シグナムはダメージが残っていたため、満足に戦えていなかったのだ。


「あぁもう!これなら!!」

『ギン!ギン!ギン!ギン!ギン!ギン!…ギガスキャン!!』

「セイヤぁぁぁッ!!!」


オーズは闇雲にセルカッターを龍に放った!
しかし龍は身体のわりには身のこなしが早く、よけられてしまった。


「うっそぉ!?はずれた!!?」

「な、なにやってんだ!映司!!」


ヴィータはグラーフアイゼンで応戦していた。
結果的にこちら側の戦力はヴィータだけであった。


「な、ならもう一回!!…て、嘘…」


オーズは冷や汗をかいた…
セルメダルの予備が…一枚もない。

つまり、セルカッターどころかマグナブレイズさえも放てなかった!


「どうしたんだ、火野?」

「どうしよう!!メダル切れだ!!」


プロミネンスドロップを放っても、もしカウンターが放たれればそれで終わり。
もちろんタジャスピナーの火炎弾も龍には効かない。

攻撃手段が…もうない。


「くっ…もう少し満足に身体が動けば…っ!!」

「だ、駄目ですよシグナムさん!!」


その時、数ある龍の頭の一つからシグナムに対し、火炎弾が放たれた!!


「くそっ…」

「ま、マズい!!」


オーズはシグナムの前に立ち、ガードしようとした。










「アクセルシューター、シュート!!」

「え?」


遠くから桃色の小さな魔力弾がその火炎弾を相殺した。
三人はその方向を振り向いた!






そこには、高速で飛行してくる なのは とフェイトが現れた!!


「あ、あいつら!!」

「くっ、バレたか!」

「なのはちゃん…それにフェイトちゃん!!」


なのは はヴィータのすぐそばに、フェイトはシグナムとオーズの前に降り立った。


「おい、お前!今は…『援護します!!』…え?」


「お願い、今はこの怪物を一緒にやっつけよう!!それからお話、聞いてもらえる?」


なのは は必死にヴィータに説得を測った。
ヴィータは自分たちを拘束させられると思っていたので、この対応に少々戸惑ってしまった。


「シグナム…怪我しているんだね。今は私達に任せて!」


そのままフェイトは龍の元へと飛んでいった。


「くそ…、まさか敵に守られるとは…」

「シグナムさん!今はそんなこと言ってられませんよ!!」











「レイジングハート・エクセリオン、カートリッジロード!」

『ok.my master』


なのは はカートリッジをロードし、矛先に魔力を充填させた!


「ディバイーン…バスターッ!!ってえぇ!?」


今までとは考えられない高威力のディバインバスターに なのは さえ驚いてしまった。
ディバインバスターは龍に直撃し、言葉で表せられない悲鳴をあげていた。


「あいつ…、カートリッジシステムを…」


ぶつけようのない怒りが急にこみ上げ、
ヴィータは思わず拳を握った。


「バルディッシュ・アサルト!…ハーケンセイバーッ!!」


それに続き、フェイトのハーケンセイバーが龍に直撃し、龍はその場で派手に倒れてしまった。


「す、すごい…、これがカートリッジシステム…」












「凄いな、なのはちゃんにフェイトちゃん…」


オーズとシグナムがその戦いを傍観していた時…、後ろから異様な姿をした影が急に接近してきた!


「ッ!!火野!!」

「くッ…ん?あれ…!!」


オーズにはその姿に見覚えが合った。