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ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第10部

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今日は なのは がフェイトの住むマンションへと遊びに来る予定だった。


「あれっきりフェイトちゃんの家行ってないけど、アルフさんやクロノさん達元気?」

「うん、皆変わらないよ…」


今、アンクの名前が入っていなかった…

も、もしかして なのはも?


「なのはッ!!!!」

「にゃッ!!?な、なにフェイトちゃん!どうしたの?」


フェイトは思わず とんでもない声量で なのは の名前を叫んでしまった。
なのは は苦笑いし、フェイトの頬は少し赤くなってしまった。


「ね、ねえ…なのは、アンクのこと…覚えている?」


正直怖かった。
なのは すら忘れていたなら、もう皆アンクの事忘れているのではないのであろうか?


「え?アンクさんでしょ、忘れるわけないよ!!」

「…そ、そうだよね!」


一気に肩の力が抜けた気がした。
…目の前の親友は、まだアンクの事を覚えていたからだ。




「ねぇなのは?」

「ん?今度はなに?フェイトちゃん」










「とっても大切な人を忘れない方法って…なのは…わかる?」




「う~ん…そうだね…










その分いっぱい思い出を作れば良いんじゃないかな?」






「思い出…か…」











−−−

「ただいまぁ」

「お邪魔しまぁす!!」


あれから数分後、二人はマンションに到着した。
部屋の奥からアルフが出迎えてくれた。

「お帰りフェイト、それになのは!学校お疲れ様!」

「アルフさんお久しぶり!」

「お久しぶりって、まだあれから4日しか経ってないじゃないか…」

「ふふっ!なのはったら…、あれ、アンクは?」


(まぁた、アンクかい…)
「アンクなら今買い物にいってるよ」


「うえぇッ!?あのアンクさんが!!?」

なのは は目をおっきくして驚いていた。
…どうやら なのは の中でもアンクはそういうキャラらしい。

実際はそうなのだが。


「あぁ、それがクロノとまたアイスのことで喧嘩してね…、しょうがないからって今日の夕飯の買い物行ってくれたらアイス食べてもいいって約束しちゃったんだよ」


二人はやや呆れながらそのままリビングへと入っていった。

それからというのも、フェイトはまた上の空だった。
なのは の先ほどの言葉がずっと心の中で引っかかっていたのだ。


(思い出…私、アンクと思い出そんなにないな…)
「なのは、思い出ってなにをすれば思い出になるの?」

「えぇ!?またその話?…ん~、例えばいっぱい遊ぶとか…そんなことでも十分思い出になるよ?」

「いっぱい…遊ぶ…うん…」


二人はずっとこんなやり取りをしていた。
フェイトがいきなり質問してきては、なのは が答え、フェイトが考え込み…そしてフェイトがいきなり質問してくる…と、その繰り返しだった。

そんな時、買い物に出かけていたアンクが帰宅した。
その手には買い物袋と、反対の手には細長い4枚の紙が握られていた。


「おいクソガキ、頼まれたもん全部買ってきたぞ」

「あぁ、ご苦労だったな。…ん?アンク、それはなんだ?」


アンクはその4枚の紙をクロノに見せた。
それはこの海鳴から少し離れたところにある「遊園地のチケット」だった。


「あぁ、なんか商店街のおっさんから貰ってなぁ、福引やってたから試しにやったんだよ。そしたら当たった。…まぁ俺はこんなの興味ないからお前らにやる」








…遊園地…4枚!!?





その瞬間、フェイトが勢いよくアンクの元へと近寄ってきた!
フェイトがここまで必死な表情をしていたのはおそらく誰も見たことがないだろう…。

さすがにアンクとクロノは若干引いてしまった…。


「な…なんだガキ…今、始めてお前に恐怖を感じたぞ…」

「そ、それよりアンク!!遊園地のチケットあるんだよね!!?」

「あ…あぁ、で?それがなんだ?」










「いい、いっしょに…その…」

「あ?はっきり喋りやがれ」














「ゆ、遊園地、一緒に行こうよ!!!!」



「………あ?」








フェイトの突然の誘いにその場にいたクロノと影から見ていた なのは は口をぽか~んと開け、言葉がでなかった。





「フェ、フェイト…」

「にゃはは…、フェイトちゃんって意外に大胆なんだね」



本人にその気がなくても、第三者からみれば、このフェイトの行動は…







完全に、「デート」のお誘いだった。