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ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第11部 後編

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052話 憑依と全コンボと目覚める主




『いいか?チャンスは一回きりだ…』

「わかってます!!」
(フェイトちゃん!ユーノくん!…頼んだよ!!)







(ほ…本当に大丈夫かな…)

(アンクなら…やってくれるよ、信じよう、ユーノ!)



「何をするつもりだ?…まぁいい…お前たちも…もう眠れ!!」


その瞬間、闇の書の両手から先ほどとは段違いの高威力の魔力砲が なのはとアンクに放たれた!
ユーノはすかさず防御結界を展開し、それをなんとか防いだ。


「ぐぅぅッ!!」

「ユーノ!」

「…大丈夫…僕たちは 闇の書をなのは達に近づけさせないようにしないとッ!!」








−−−



「セイッヤァァァッ!!!!」

「ぐッ…」


左手に炎をまとわせたパンチが闇の書の意志に放たれた。
闇の書の意志はそれをまともに当たってしまい、数メートル吹き飛ばされた。


「まさかまだこれほどの力があったとは…欲望の王、お前は凄いな」

「ハァ…ッ!ハァ…ッ!…ははッ、まだまだこれからですよ!!夜天の書さん!!」




今までみたいな悲しい戦いじゃないけど…
この戦いには負ける訳にはいかないんだよね!


この世界の はやてちゃんのためにも…



未来の世界の はやてちゃんのためにも!!






オーズはクジャクフェザーを展開し、再び大量の火炎弾を闇の書の意志に向かって放った!
しかし…


「悪いな…もうその攻撃は私には効かない!」


闇の書の意志はそれを全て避け、高スピードでオーズの間合いに入り、至近距離で手から魔力砲を放った!


「ウワァァッ!!…痛てて…。さっきから結構攻撃当てているつもりなんだけど…もしかして効いてないのかな…」


戦い始めてからだいぶ時間が経ったが、闇の書の意志は息切れの一つも起こしていなかった。
それどころか自分はコンボの影響でパワーが落ちてきている状態である。

他のメダルに変えたくても持っているわけでもないし、アンクもいない。


「どうした?力が衰えてきているぞ、欲望の王」

「えッ!?…バレバレか…でもッ!!」


オーズは力を振り絞り、再び闇の書の意志に目掛けて突っ込んでいった…。









−−−




「レイジングハート、エクセリオンモード!ドライブッ!!」
『Ignition』


なのは の掛け声と共にレイジングハート・エクセリオンが変形をし始めた。
形状はまるで槍のような形状になり、この世界でのレイジングハートの最強形態、
「エクセリオンモード」へとなった!

エクセリオンモードは本体破損を防ぐ出力リミッターを解除した状態で、魔力消費と引き換えに爆発的出力を生み出し、術者の全能力を底上げすることができる。
つまり、なのは とレイジングハートにとって、この形態は諸刃の剣だったのだ。


『よし、次は俺の番だ!!』


その瞬間、アンクはグリード態のまま腕だけの状態へと変わり、レイジングハートの矛先へとしがみついた!!


「行きますよ!アンクさん!!」

『あぁッ!!思いっきりいけ!!』



なのは はカートリッジを2発消費し、矛先から翼を6枚広げた!!


『A. C. S., standby』

「ッ!?」


闇の書はそれに気づき、咄嗟にフェイトとユーノをなぎ払った!!


「うわッ!!」

「グッ…でも…もう遅い!!」



「アクセルチャージャー起動!ストライクフレーム!!」
『Open』


矛先から魔力で作られた鋭利な矛が出現した!


『うぉッあぶねぇッ!!』

「エクセリオンバスターACS!ドライブ!!」


その瞬間、なのは とアンクは物凄い高スピードで闇の書に特攻を仕掛けた!!


「ッく、させんッ!!」


闇の書は当たる寸前に防御結界を発動し、二人はぶつかりあった!!
その衝撃は凄まじく、フェイトとユーノは近づくことさえできなかった。

「す…すごい魔力だ…なのは、大丈夫かな!?」

「う…うん…私も心配になってきた…」





「…うぅ…」

『なのは!あと少しだ!!』


なのは は再びカートリッジを消費し、さらに魔力を高めた!!


「…ッ!!届いてッ!!」


その時、矛は防御を突き抜け、アンクはすかさずその中へと忍びこんだ!!


『クッソォォッ!!!!届けぇぇぇぇぇッ!!!!』

「…な…なに…!?」


その瞬間、なのは が放ったエクセリオンバスターがほぼゼロ距離で放たれ、大爆発が起こった!
なのは は衝撃に耐えられず、吹き飛ばされてしまった。

ユーノとフェイトは慌てて なのはをキャッチした。



「…痛たたぁ…」

「なのは!大丈夫!?」

「う…うん…私は大丈夫だよ、ユーノくん…」



「…アンクは!?」


フェイトは闇の書を凝視した!
そして煙が晴れるとそこには…






「………」

闇の書は…その場で静止していた…。







「…にゃはは、成功したみたいだね!」

「後は…アンクさん次第だね…」

「…」











−−−



「…これでッ!やった!!モニター復活!!」

「よくやったエイミィ!!」

「フェイト!フェイトはどうなったんだい!?」

「なのはさん達は…て、え!?」




マンションで待機していたクロノ達は現在なのは達が交戦していた場所の映像を掴むことができた!
だが、その映像をみた全員が今の状況に驚愕していた。



「…えっと…ははっ!…こんなことってありえるんだね、クロノくん…」

「あ…あぁ…言葉がでないよ…」

「ふふっ!とりあえず一安心みたいね!」

「全く…こんなこと思いつくの…あんたかあたしぐらいだよ!!」








−−−




「っ!?なんだ?」

「え?…今の衝撃…一体…」










「あぁ?なんだここは…って、映司ぃ!お前何やってんだ!?」






「っ!!?どういうことだ?何故外から…」

「あ…アンクゥゥっ!!?」




映司と闇の書の意志から少し離れたところに人間態のアンクが立っていた!
何故彼がここに来る事ができたのか…二人には想像がつかなかった。

アンクはオーズの元に移動し、闇の書の意志を睨みつけた。


「テメェッ!!こんなところにもいやがったのか!!」

「ちょっと落ち着けってアンク!それより!!」


オーズは荒ぶるアンクをなんとか落ち着かせ、とりあえず今の状況を話した。


「…て事!わかった?アンク!」

「いや、全く意味がわかんねぇよ!!どうしてこうなったんだ!?」

「だから、別に俺は夜天の書さんに恨みがあって戦っているわけじゃないんだよ!!ただ、夜天の書さんに俺の思いを伝えてるだけ!!」

「…あの女、もしかして馬鹿なのか?」

「…何?」


闇の書の意志は少しイラっとし、アンクとオーズに近づいてきた。


「欲望の塊…今の言葉は聞き捨てならないな…訂正しろ!」

「あぁッ!?第三者から見れば誰だってそう思うだろうが!!」

「や、やめなよ…二人とも…」


『うるさい!少し黙っていろ!!』


「は…はい…」