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ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第11部 後編

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二人に突っ込まれ、オーズはその場に座り込んでしまった。
闇の書の意志は咳払いをし、アンクに尋ねた。


「それより…欲望の塊よ。…私はお前まで取り込んだ記憶はない…なぜ私の中に入ってこれたのだ?」


それを聞いたアンクはしてやったという微笑みを浮かべ、自身満々気に闇の書の意志に話した。


「なぁに…簡単なことだ!!…外にいたお前に『憑依』してやっただけだッ!!」

「な…なんだと?」








−−−




「………」


闇の書は今だに瞬きもせずその場で静止していた。
そして、その右手には…







「まさか…本当に上手くいくなんて…」

「うん!とりあえず被害はこれでとまったね!!」

「アンクも考えたな…まさか、






本当に『闇の書に憑依して身動きを取れなくする』だなんて…」








闇の書の右手にはアンクの右手が憑依していた。
おそらくだが、闇の書にグリードであるアンクが強制的に憑依することによってプログラムにバグが発生し、行動ができなくなったのであろう。

一か八かの賭けだったが、幸いなことに闇の書の行動を取れなくすることに成功したのだ。









−−−




「…全く、アンクも無茶するよね」

「結果オーライだ、それよりお前…ッ!!」


アンクは闇の書の意志に人差し指をだした。
闇の書の意志は目つきが鋭くなり、アンクを睨んだ。


「映司が勝てば…あの女の解放と映司の願いを聞くって約束したんだな?」

「あぁ…そうだ」

「だったら!俺も戦わせろ!!」

「…なんだと?」


闇の書の意志が身を乗り出した。
それをみたオーズは咄嗟に闇の書の意志を落ち着かせた。


「すみません、夜天の書さん!こいつ、口は悪いけど本当はいい奴なんです!」

「…ま、まぁ欲望の王が言うのであれば…」

「おいッ!なんだこの温度差はッ!!?」


闇の書の意志は気持ちを整え、再びアンクに質問をした。


「さて、欲望の塊。どういう意味か教えてみろ」

「はんッ!…お前のやり方はあまり乗り気はしねぇが…オーズの本当の力はこんなものじゃねぇんだよ。本当に映司と戦いてぇって言うなら全開の映司と戦ってみろッ!!」


「ッ!!…ふふっ…」





そういうことか…。


欲望の塊よ、




口は悪いが、本当は欲望の王のことが心配なのだな。






欲望の王よ…。お前は凄い人間だ。




守護騎士だけではなく…グリードにまで心を開かせるとは…。





本当に知りたくなってきたぞ、その「絆」の強さを…ッ!!







「わかった、承諾しよう」


「ふんッ!…だったら、行くぞ映司ぃ!!」

「う~ん…2対1って卑怯な気がするけど…」

「つべこべ言うな!!ここで負けたいのか!!?」

「…まぁ、仕方ないかな…良いんですね?夜天の書さん!!」


「もちろんだ…だが…」


闇の書の意志は再び構え始めた。


「私を…失望させるなよ?」






「さて…やるんだったら全力で行くぞ!映司、このメダル使え!!」


アンクの右手から3枚のコアメダルがオーズに投げられた!!


「おっと…あ、そっか!この中にアンジュのコアメダルがあるんだった!」

「あの女に度肝抜かせてやれ、映司!!」


オーズはコアメダルをセットし、オースキャナーでスキャンした!!


『クワガタ!カマキリ!バッタ!
ガータ!ガタガタキリッバ!ガタキリバ!!』


オーズはガタキリバコンボへとコンボチェンジし、全7体へと分身した!!
それをみた闇の書の意志は少し驚いてしまった。


「まだだッ!!お前らこれ使え!!」


アンクは分身したオーズへと大量のコアメダルを投げた!!
オーズ達はそれを次々とキャッチし、再びベルトにセットし、オースキャナーでスキャンした!!


「行きますよ!!俺の全開、見てください!!」

「あぁ、全て受け止めてやる!こい、欲望の王よッ!!」







『ライオン!トラ!チーター!
ラッタ!ラッタァ!ラト、ラーター!!』

『サイ!ゴリラ!ゾウ!
…サゴーゾ…サゴーゾ!!』

『シャチ!ウナギ!タコ!
シャッシャッシャウッター!
シャッシャシャウッター!!』

『タカ!クジャク!コンドル!
タ~ジャ~ドル~!!』

『コブラ!カメ!ワニ!
…ブラカ~ワニッ!!』

『タカ!イマジン!ショッカー!
タァ~マシータマシータァマァシィッ!!ライダ~~魂ッ!!!!』

『タカ!トラ!バッタ!
タットッバッ!タトバ!タットッバッ!!』





「ふんッ!なかなかレアなコンボもあるじゃねぇか!!」




闇の書の意志は先ほどのガタキリバの衝撃など吹っ飛んでしまった…
ただ、目の前にいるオーズ達に驚愕されていた!!


その場には、オーズ・ガタキリバ、ラトラーター、サゴーゾ、シャウタ、タジャドル…そして奇跡が起きたのか、ブラカワニ、タマシー…そしてオーズの代名詞ともいえるタトバコンボが勢揃いで立っていた!!!!



「ははっ…面白い、さぁこい!!欲望の王!!」


次の瞬間、ガタキリバコンボが一気に50体に分身し、一斉に闇の書の意志に突っ込んでいった!
無数のカマキリソードが闇の書の意志を切り裂いていった!!


「グゥっあぁぁ…く、クソッ!!!!」


闇の書の意志は身体からとてつもない量の魔力を解き放ち、ガタキリバコンボの分身が一気に消されてしまった!!
だがそれに構わず、今度はいつの間にか近づいていたサゴーゾコンボが至近距離でゴリバゴーンで闇の書の意志の身体を殴った!!


「うあぁぁッ!!!!まだだッ!!」

「え…うわぁぁッ!!!!」


闇の書の意志の手から魔力砲が放たれ、逆にサゴーゾコンボがゼロ距離でそれに当たってしまった!
だが後ずさりするだけで、なんとかそれを持ちこたえた!!


「なんの…セイヤァっ!!」

「あ…うあぁぁっ!!!!」


サゴーゾコンボのバゴーンプレッシャーが闇の書の意志へ放たれた!!
闇の書の意志は咄嗟に防御結界を展開したが、その力に耐え切れず、吹き飛ばされてしまった!!


「…く、凄い力…きゃぁぁぁっ!!」

「あ!すいません!!痛かったですかぁ!!?」


いつの間にかラトラーターコンボが闇の書の意志の右手をトラクローで引っ掻いていた!!
あまりの速さに闇の書の意志は気づくことができなかった!!


「トラはもう使いません!!だけど…っ!!ハァァァァァァァァッ!!!!」

「な…なんだ…くっ目がっ!!」


ラトラーターコンボからライオディアスが放たれ、闇の書の意志は思わず目をつぶってしまった!!


「…な、なにも見えない…だがッ!!」


闇の書の意志はところ構わず魔力砲を放った!!
その一つがアンクへと放たれた!!


「お、おい…マジかよ!!」


ちょうど当たるその時だった!!
ブラカワニコンボが両手でその魔力砲を防ぎきった!!


「だ、大丈夫?アンク!?」

「ったく、遅せぇんだよ、映司!!」






「…はぁ…はぁ…視力は取り戻した…ッ!!うぅぅ…」