ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第11部 後編
「あなたは『破壊者』なんかじゃありません!!自分の主を…はやてちゃんの事をずっと見守り続けてきた『守護者』です!」
「ッ!!!?」
『破壊者』ではなく…『守護者』…。
始めて、言われた。
こんなに嬉しい気持ちになったのは…
生まれて初めてかもしれない…。
「さぁ、我が主の元にいくんだ…欲望の王よ…」
闇の書の意志が手をかざすと、そこに再び気を失っている はやてが現れた。
いつの間にか、身体を隠していたらしい。
「私の事は良い…欲望の王だけでも…」
「それは駄目です!!」
映司は闇の書の意志の手を引っ張り、はやての元へと走った。
「お、おい…欲望の王よ…」
「夜天の書さんも一緒に はやてちゃんを起こしましょう!!」
「ま、待て!!私は…」
「はやてちゃんは…きっとあなたにも会いたいはずです!!だから…一番最初に会うのは…あなたです!!本当は…あなただって会いたいんでしょ!?」
「…ほ、本当に良いのか?」
「当たり前です!!会ってあげてください、夜天の書さん!!」
「欲望の王……」
感謝、するぞ…。
あれ?誰やろ…
だれか、私の手を握ってくれてる…
映司さん?
違う…
映司さんの手とは、また違った温もりを感じる…
一体、誰やろ?
「目を開けて下さい…我が主」
せや…起きればいいんや…
「そのままお目覚めください…我が主…」
「良かった…目を覚ましたんだね…はやてちゃん!」
闇の書の意志は、はやて の手を握っていた。
そして、自分にできる精一杯の笑顔を はやてに向けていた。
「もう、あなたに夢は見させません…。
もう、私の…迷いはすべて…振り切りました…!」
作品名:ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第11部 後編 作家名:a-o-w