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ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第11部 完結編

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054話 先祖の力と二つの光とクリスマス





「ヴィータちゃん…ヴィータちゃん!!」

「…シグナム…よかった…!」

「シャマルさん!ザフィーラさん!!」

『ふんッ!!…だが…なぜあのコンボが…』


なのは達は5人のいる場所へと高スピードで駆け寄っていった。






「はやてぇ…」

ヴィータは自分の気持ちに耐え切れず、目に涙を浮かばせた。
はやて はそれに気づき、優しく微笑んであげた。

続いてシグナム達が申し訳なさそうに はやて に向かい話しかけた。


「すいません…主はやて…」
「あの…はやてちゃん…私たち…」


プトティラコンボへと変身したオーズはそんな状況を見て、次第に焦りだした。
だが はやて はそんなシグナム達に笑顔を壊さずに皆を見つめた。


「ええよ、皆わかってる…リィンフォースが教えてくれた…そやけど、細かい事は後や!今は…」


はやて は目をつぶり、今までシグナム達に伝えたかった言葉を口に出した…







「お帰り…皆!」

「…はやてちゃん」


「…う…うぅぅぅ…」
その言葉を聞いたヴィータはついに泣きだしてしまい、はやて に思いっきり抱きついた。
はやて はヴィータを優しく抱きしめ、ヴィータに負けないぐらい強く抱きしめてあげた。


「うあぁぁぁぁぁん!!…はやて…はやてぇぇぇぇぇ!!!!」







「ひ…火野……」

「…シグナムさん…」


いつの間にか、シグナムの目にも涙を溜めていた。
シグナムは必死に涙を堪えていたが、オーズがシグナムに近づき、優しく頭を撫でた瞬間、涙が止まることなく流れた。


「…お帰り、シグナムさん」

「ひ…ぐうぅ…す…すまない…止まらんのだ…」


オーズはそのまま よしよし…とシグナムの頭を撫で続けていた。
そこに、なのは達が はやての元に上空から降りてきた。


「なのはちゃんとフェイトちゃんもごめんなぁ…うちの子達が色々迷惑かけてもうて…」

「うぅん…私たちはもう、ヴィータちゃん達と心は通じあっているから…」

「平気だよ。シグナムも…本当は悪い人じゃないからね」

『それでも苦労したがなッ!!』

「お、おいアンク!!」


オーズはアンクに近づき、「今その言葉はないでしょ!」…と説教をしていた。
そんな中、ユーノが はやてに近づき、今の状況を聞いていた。


「ごめん、はやてちゃん。…あれは、闇の書の防衛プログラムなんだよね…。どこかの石頭みたいに空気読めない発言しちゃうけど…なにかあれを止める策はないかな?」


はやて は一旦ヴィータを自分の身から離し、腕を組んで考え始めた。


「せやな…あの防衛プログラムはいくら攻撃してもすぐ再生するし…。シャマル、ザフィーラ、なんかないんか?」


「そうですね…凍結…いや、駄目ね…。あれは主のいない魔力の塊…ちょっと厳しいかな…」
「それに…あれに『コア』がある限り、凍結させたとしてもどこかの世界へ逃げられるのがオチだ…すまない、主」


『あん?…ちょっと待てよ…』


ザフィーラの言葉にアンクが反応し、すぐそばにいた はやて に質問した。


『おい、あの黒い物体にはそのコアってんのが存在するのか?』

「コア?…せやな、そのコアさえ破壊することができれば…」

『だったら話は早い!!映司ぃ!!』

「うん!俺もそれ考えていたところ!!」


オーズは全員の顔が見える位置まで少し離れた。


「皆!…あの防衛プログラムの中には『コアメダル』っていう物があるんだ!!」

「コアメダル?映司、それってなんだ?」


オーズは自分のベルトにセットされているコアメダルを指指し、簡潔にコアメダルの説明をした。それを聞いた全員は多少戸惑いの表情が見られたが、なんとか納得してくれた。


「つまり…だ。あの防衛プログラムの核となるコアメダルを破壊さえすれば転生も再生もできなくなる…ということで良いのだな?火野」

「そのとおりです、シグナムさん!…でも、皆さんの力じゃコアメダルを破壊することはできないんです」

「じゃ、じゃあ…どうすれば良いの?映司」


フェイトの言葉に全員の顔が再び険しくなった。
だがオーズは少し自信気に胸を張った。


「…大丈夫です!俺と はやてちゃんにはそれができるんです!!」

「な、なんやて!!?」


はやて は驚き、オーズに身を乗り出した。


「なんで映司さんそんなこと知ってるの!?」

「え?…あ、そっか…」


オーズは はやての耳元に近づき、「未来の はやてちゃんはコアメダルを壊したんだよ!」…と全員に聞こえないように小声で話した。
それを聞いた はやて は「マジか!?」…と顔に言葉を表し、納得したのかシュベルトクロイツをさらに強く握り締め、いまだ球体状の闇の書の防衛プログラムに振り向いた。


「とにかく、皆さんは再生が追いつかないぐらい防衛プログラムに攻撃してください!!…なのはちゃん!!」

「は、はい!!!!」

「…全力全開…頼むよ!!」

「はい!!手加減無しで行かせてもらいます!!」


なのは は自信気にオーズに答えた。
その なのは のあまりの自身気味にオーズは若干戸惑ってしまった。

心の片隅で「街まで破壊しないでね…」と思ったのはここだけの秘密である。






「そして…はやてちゃん」

「ん?なんや、映司さん」


オーズはどこからか「メダガブリュー」を取り出し、それを自分の前に突き出した。


「俺たちで、終わらせよう…そして、リィンフォースさんと俺たち『八神家』…これからも続く幸せな未来のために…!!」


「うん…せやな!!」


はやて はシュベルトクロイツを目の前に出し、メダガブリューに軽くぶつけ合った。


『…いよいよここまで辿りついちまったな…』

「ね…ねぇ…アンク…」


いつの間にかフェイトがアンクの横に滞空していた。


「…私たちは…いつまでも一緒にはいられない…けど、私はアンクとの繋がりが欲しい…だから、約束して欲しいんだ」


フェイトはアンクに右手を差し伸べた。
そしてフェイトは真剣な眼差しでアンクを見つめた。


「この戦いが終わったら、アンクは私の『家族』だって…認めて欲しい。それが今の私の欲望…お願い」

『ふんッ…何を言い出すと思えば…』


アンクはそっぽを向いてしまい、フェイトは顔を曇らせ下を向いてしまった。
だが、その手に急に暖かい温もりが感じ渡った。


『…俺には最初から拒否権ないこと知っているんだよ…』

「…アンク…!」

『勘違いすんなよ!?この戦いが終わればの話しだッ!!』

「ふふっ!アンクったら…」

『なんだガキ!!何が言いたいんだッ!!!!』







−−−


「まぁ、なにわ友あれ状況は打開したようね!」

「コアメダル?…クロノくん、聞いたことある?」

「いや…そんなもの聞いたことがないが…」

「まさか…あんなデカブツがメダルの力で動いていたなんて、全く想像できないよ!!」


クロノ達はマンションのモニタールームで今までの話を全て聞いていた。
途中でユーノが話したことに若干クロノが苛立っていたが、