届かない俺の気持ち
ー1話ー
「霧野先輩」
部活が終わり俺は部室でユニフォームから制服に着替えてる先輩に声をかけた。
「なんだ?狩屋」
先輩は制服に着替えながら俺の声に耳を傾けている。
「あの、着替え終わったら時間少しいいですか?先輩に話したい事があります」
今から俺は先輩に自分の気持ちを伝えるつもり。
先輩が俺に言う言葉は決まっていると思うけどこの気持ちを正直に伝えたい。
……今から俺がしようと思う作戦をしたら霧野先輩は俺の事を嫌いになるかもしれない。
でも、俺はこの作戦を実行するつもり。
俺はそう思いながら携帯を取り出しある人にメールを送った。
「あぁ、分かった。少し待っていてくれ」
「はい」
先輩が着替え終わった頃には部室には俺と先輩しかいなかった。
皆はもう帰ったらしい。
「よし!着替え終わったぞ。んで、俺に話って?」
先輩は帰る準備をしながら俺に問いかけてきた。
「それはですね……先輩」
「……!?狩屋!?」
いきなり俺は先輩の唇にキスをした。
先輩はいきなりキスをされたので目を大きく開け驚いている。
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霧野先輩は知らない。
この光景を見ているという人がいるという事を。