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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第12話

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  第12話 「バトルフィールド桜ヶ丘・前編」


  勇士朗が、D‐14の前に到着する。

  既に多くの市民が被害にあっていた。

  大きく立ちはだかり、槍状の腕の先端から弾丸のような威力の液体を飛ばす。

  ビルに着弾し、ビルが砕ける。

  ナメクジの目の先に赤いビー玉がついたような両眼を動かしながら近隣の建物を突き砕く。

  その光景に怒りを露にする勇士朗。

  勇士朗 「き・・・・貴様あああああっ!!!これ以上、街を破壊されてたまるかああああっ!!!ファイアージェェェェェェェットッッ!!!」

  叫びながら上空に光を全身から解き放つ勇士朗。ファイアージェットが舞い降り、ファイバードへと変形して地上へと着陸する。

  勇士朗 「はぁああっ・・・・!!」

  気合を入れて、空中へ軽くジャンプして低空を駆け抜ける勇士朗。

  フェニックスのオーラを纏い、光の球体と化してファイバードの胸部中央に飛び込む。ライトグリーンの両眼が光り、完全起動するファイバード。

  ファイバード 『チェーンジッ!!ファイバードッ!!!』

  D‐14に対して間をおかずに掴みかかるファイバード。

    ガキィィィィンッッ!!!

  ファイバード 『これ以上、この街の人々を傷つけさせはしないっ!!はあああああっ!!!』

  ファイバードのフットバーニアが点火する。D‐14を郊外へと追いやるべく、D‐14に掴みかかったまま上昇していく。

  ファイバード 『でやあああああっ!!!』

  D‐14 「ギギッギギギギギギギイイイッ?!」

  始めから飛ばすようなファイバードの攻勢に怯むD‐14だが、クワガタのような顎でファイバードの頭を挟んだ。

    ガキンッ!!

  ファイバード 『ぐおっ!!』

  そのまま頭部を砕こうとギリギリと顎を挟みつけてくる。激痛がファイバードを襲う。

  ファイバード 『ぐああああああ・・・・・・・・このヤロウッ!!!』

    ドガァアアアンッ!!

  D‐14 「ギギギッ!!」

  人蹴りを浴びせ、一旦間合いを置く為に市街地の道路に着地するファイバード。D‐14は、市内の川の方面に落下した。

  不気味な動きで素早く上体を起こし、体制を立て直すD‐14。ファイバードを見るなり槍状の鎌をかざした。

  D‐14 「・・・・・!!」

    ビュドォッ!!!

  鎌の先端から液体弾が発射される。非常に速い弾速だ。

  ファイバード 『ちっ!!』

  首を横に傾けてこれをかわすファイバード。後方にあったビルに直撃し、ビルが崩れ去る。

  連続でD‐14は液体弾を発射していく。ジャンプしながらかわしていくものの、それによって街の被害がかえって拡大していく。実に皮肉だ。この液体を浴びてしまった街の人々は見る見るうちに身体がボコボコに膨れて爆発していく。

  その後継を目にしたファイバードは更なる怒りの闘志を滾らせる。

  ファイバード 『な・・・・?!!てぇめぇええええ・・・!!!』

  そのとき、突如としてD‐14が飛び上がる。

    ドンッ・・・・

  一瞬でファイバードの背後をとるD‐14。槍状の鎌をファイバードに突き刺すように攻撃する。

    ズドォガギャアアアアアアアンッ!!!

  ファイバード 『ぐはぁあああぁ・・・っっ!!!』

  背後から不意を突かれて突き飛ばされたファイバードが対岸沿いの市街の建造物を崩して倒れこむ。

    ズドォゴオオオオオオオンッッ!!!

  その間にも、うつ伏せに倒れたファイバードの面前に移動して腕の先端を背中に突き刺す。

    ガドォズシュウウゥンッ!!!

  ファイバード 『ぐぉああっ・・・・!!!』

  容赦なく攻撃が続く。

    ガズドォン!!! ガドォシィン!!! ズドォガンッ!!! ガズドォガンッ・・・・・

  ファイバード 『ちぃっ・・・・がはっ、ぐほぉっ・・・・・くそっ!!』

  次の一撃が入る直前にファイバードは転がりながら攻撃をかわした。そして起き上がり、アッパーの一撃を加えた。

  ファイバード 『だあああああっ!!』

    ズドォゴガァァンッ!!!

  D‐14 「ギッ!?!」

  D‐14はヨロつきながら踏ん張ると、至近距離から両腕をファイバードに突き出す。

    ヒュゴオンッッ!!!

  ファイバード 『しゃあっ!!』

    ガシイイイッ!!

  ファイバードは両腕でこれを受け止める。踏ん張った両足が、コンクリートにめり込んだ。

  ギリギリと互いの力が拮抗する。

  ファイバード 『郊外へ持ち込みたいところだが・・・無理があるみたいだな・・・!!』

    ビギャドォンッ!!!

  ファイバード 『何!??』

  その時、背後からも液体弾が飛んで来た。もう一体の同種のデストリアンがいたのだ。色は異なり、銅色である。

  D‐14を突き放してジャンプするファイバード。距離を置いて着地する。

  ファイバード 『同種のデストリアンが2体!!?くそ!!』

  これまでにないパターンに翻弄されるファイバード。あの俊敏さからして、フレイム・ブレスターを召喚する猶予も与えてはくれないだろう。

  2体はファイバードに向かって、液体弾を撃ち始める。やむえずにガードしながら耐え凌ぐ。

  ファイバード 『くっ!!打つ手無しか・・・!!』

  少し離れた街でもデストリアンが活動していた。外見的に、ジェイデッカー達が初めて戦ったデストリアン、C‐03に酷似しているが、皮膚は灰色でゴツゴツと突起のようなものに全身が覆われており、カマも体も巨大だ。

  闇雲に一般市民を両腕の鎌のような爪でで虐殺しながら徘徊する。

  これから逃げる市民。そのなかにショッピングを愉しむはずだった唯と和の姿があった。

  D‐15 「ボオオオオオオオッ!!!」

  ずんぐりとした図体に似合わない速さでD‐15が咆哮しながら追いかけてくる。

  和 「唯!!もっと速く走るのよ!!追いつかれる!!」

  唯 「そんな事言っても・・・・・私、速く走れないって・・・!!」

  和 「唯・・・!!」

  息を切らし始めている唯。運動が苦手な彼女にとって今の状況は酷だった。和が必死になって唯の手を握りしめて走る。

  こんな所で大切な幼なじみを失いたくない。和は必死で走った。唯も体力の可能な範囲で必死に走る。だが、それに相反するように唯の体力が減っていく。

  唯 「はっ、はっ、はっ・・・・・もうだめ・・・・和ちゃん・・・・先に逃げて・・・・。」

  和 「何バカなコトいってるの?!そんなことできないわよっ!!」

  徐々に唯の走るペースが落ち込んでしまう。それでも和は唯の手を握り走る。

  和 「こんな所で死にたくないでしょ・・・・今は走って!!唯!!」

  唯 「和ちゃん・・・・・あっ!!」

  和 「え?!」

    ズサァッ・・・・