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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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のび太は応戦すべく、『ベレッタM92』をブラックタイガーに向けて数発撃った。ブラックタイガーは弾丸をものともせずに、口から酸を吐き出した。のび太は姿勢を低くしてそれを回避した。続いてブラックタイガーはのび太に突進してきた。のび太はそれを側転して回避しながら、弾丸をブラックタイガーに向けて撃った。弾丸は命中したものの、ブラックタイガーはすぐに反転し、のび太に突進していった。ブラックタイガーの反転速度が早く、のび太はそれに対応する事が出来なかった。ブラックタイガーの突進でのび太は上空に打ち上げられ、そしてその衝撃で2挺の『ベレッタM92』を落としてしまった。
「!しまった、銃が!!」
と、叫んだのび太は咄嗟に、近くにあった蜘蛛の巣の糸を掴んだ。近くを見渡すと、ブラックタイガーはのび太のすぐ傍まで来ていた。
「GYAOOOOOOOOOOOOO!」
ブラックタイガーが唸り声を挙げながらのび太に接近してくる。のび太は懸垂の様に腕を動かし、掴んでいる糸の上に乗った。蜘蛛の巣の縦糸は粘着性が無い事を、テレビで知っていたのび太は、縦糸を足場にしながらブラックタイガーの攻撃を避け続けていた。
その頃燐は、『ベネリM3』を撃って、大量のゾンビを退けていた。
「・・・数が多過ぎて埒が明かないな。グレネードぶっ放すしかないな」
と言うと燐は、『US EX-41』に榴弾が装填してある事を確認すると、ゾンビ共から一旦距離を取った。

燐は、ある程度ゾンビとの距離が離れた事を確認すると、『US EX-41』を発砲した。
「オオオオオオオオオオ」
「アアアアアァァァァァ」
「ウアアアアァァァァァ」
爆音と共に大量のゾンビは悲鳴を挙げながら吹っ飛んだ。
「これで大分片付いたな」
と、燐は呟くと、ふとのび太達の方を見た。すると、のび太が蜘蛛の巣の上でブラックタイガーの攻撃を避け続けているのを発見した。
(のび太の方は苦戦しているみたいだな。どういう訳か知らないけど、銃を持ってないみたいだな。加勢してやるか。)
と思った燐は、『RPG-7』を構えようとした。しかし、死角からゾンビが襲い掛かってきた。
「ウォォォォォォォォ」
1体のゾンビは唸り声を挙げながら燐に掴み掛かってきた。
「しまった!まだ居たのか!」
と言いながら燐はゾンビを引き剥がそうとするが、中々引き剥がす事が出来ない。燐はのび太の方を見ると、何を思ったのか、のび太に叫んだ。
「のび太〜〜〜〜!!」
と、燐が叫ぶと、のび太は燐の方を振り向いた。すると燐はのび太に叫んだ。
「受け取れ〜〜〜〜!!!」
と叫ぶと同時に燐は、腰の後ろの方に掛けてあった『H&K Mk.23』をのび太の方へ向かって投げた。投げられた『H&K Mk.23』は、一直線にのび太の方へ飛んでいった。
のび太は空中に居たが、のび太はそれを取るべく、キャッチの体制に入った。すると、それを邪魔するかの様にブラックタイガーが迫ってきた。
「GYAOOOOOOOOOOOOO!!」
ブラックタイガーが、『H&K Mk.27』を叩き落とそうと、迫ってきた。
するとのび太は、空中でハンドガンを蹴り上げ、ハンドガンの飛んで来る軌跡の軌道を大幅に変えた。いきなり軌道が変わった為、ブラックタイガーはハンドガンを叩き落とせなかった。
のび太は空中で孤を描いて飛ぶハンドガンを何とか掴もうとした。右手の小指付近を『スライド』の『フロントサイト』に当てて、銃を逆回転させ、次に『トリガーガード』と『トリガー』の間に中指を差し込み、そして、回転させながら『グリップ』をしっかりと握り締め、ブラックタイガーに向かって、全弾を叩き込んだ。
「GYAOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!」
10発の『.45ACP弾』が頭部に直撃したブラックタイガーは悲鳴を挙げた。そのままのび太とブラックタイガーは自由落下していく。まだ息の根が止まっていなかったブラックタイガーは再びのび太に襲い掛かってきた。
「GYAOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!」
弾倉内に残っている全ての弾薬を撃ち尽くしたのび太にはそれを阻止する手段は無かった。
しかし次の瞬間、何かが飛んできて、ブラックタイガーに直撃した。ブラックタイガーに直撃した物体はすぐに炎を巻き上げた。燐を見ると、『RPG-7』を構えていた。どうやらゾンビを引き剥がした後、『RPG-7』から85mm対戦車成形炸薬弾(85mmHEAT弾)を発射したようだった。ブラックタイガーは炎上し、絶命した。

やがてのび太は地面に着地した。そして、燐に話し掛けた。
「一時はどうなるかと思いましたが助かりました」
と、のび太は言うと、手に持っていた『H&K Mk.23』を燐に返した。
「助け合うのが仲間だろ。真理奈を救出したら先を急ぐぞ」
と、燐が言うと、真理奈を蜘蛛の巣から降ろし、のび太はバッグなり、銃なりの装備を整えた後、動物園の東口から動物園を出た。
「ここからはどう行くんですか?」
と、のび太が燐に訊いた。すると、燐は応える。
「この道を直進していけば着く筈だ」
と、燐が言うと、3人は大通りを進んで行った。道中には相変わらず大量のB.C.W.が居た。3人は、それ等を蹴散らしながら進んでいく。
「キリがないよ!!」
と、真理奈がごねる。すると、燐が言う。
「この先を抜ければもう少しだよ!」
その燐の言葉を頼りに、3人は道を進んでいく。暫く進んでいくと、驚くべき光景が見えた。
「あらら、道が塞がっちゃってるな」
と燐が言った。眼前には炎上した車が大量に重なっており、とても通れる所ではなかった。
「ちょっと通れないじゃない!話と違うよ!!」
と、真理奈が燐に愚痴った。
「知るか!近道ってだけで絶対に通れるっていう保証は無いよ!」
と、燐が反論する。するとのび太が言う。
「2人共落ち着いて。ここは通れないようだから、取り敢えず横道へ行きましょう」
そののび太の言葉を聴いた燐と真理奈は静かになり、近くの路地裏に入った。しかし、路地裏の先は行き止まりだった。
「そんな!行き止まり!?」
と、真理奈が驚く。後ろからはゾンビやB.C.W.が迫って来ている。
「どうするのび太!このゾンビ共を撃ち抜くしかないか?」
と、緊迫した表情で燐がのび太に話し掛ける。するとのび太は下を見て何かを気づいた様で、燐に応えた。
「いえ、閃光手榴弾を使って下さい」
そののび太の言葉を聴くと燐がのび太に訊く。
「え、それでいいのか?」
と言いながら燐が迷っていると、のび太が、
「いいから早く!!」
と急かした。
すると燐は懐から閃光手榴弾を取り出し、ピンを抜いて放り込んだ。数秒して、閃光手榴弾が光を放った。その強烈な光に耐えられなかったゾンビとB.C.W.は、暫く前が見えなかった。
やがて前が見えるようになると、のび太達はもうそこには居なかった。






「……こんな所来て大丈夫なの?」
と真理奈が言う。するとのび太が応える。
「仕方ないだろ。ここしか行ける所無いんだから」
とのび太が言うと、真理奈が喋る。
「まぁさっきの誰かさんよりはいいけどね」
と、真理奈が言う。
「しかしまぁ、よくあんな土壇場でこんな事思いついたな」