二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

INDEX|10ページ/95ページ|

次のページ前のページ
 

AREA4『静寂』


真っ直ぐ道路を進んで行くと、燐の言葉通り、動物園が見えてきた。
「ここの動物園は南口、北口、東口、西口に分かれていて、これからあたし達は西口から進入し、東口に出る」
と、燐が言うと、他の2人はそれに肯定した。
そして3人は、動物園の西口から、動物園の中へ入って行った。
動物園の中は物音一つせず、静寂に包まれていた。
「・・・・・・何も居ない感じだね」
と、真理奈が呟いた。
「でも、何かが潜んでいるかもしれない。油断は禁物だよ」
と、のび太は言う。
そこからは3人とも何も言わず、東口へ向かって行った。丁度動物園の全体の3分の1程進んだ所で、異変が起きた。
「オオオオオオオオオオ」
「アアアアアァァァァァ」
「ウアアアアァァァァァ」
「ギャアギャアギャア!!」
正面から大量のゾンビがこちらへ向かって来た。そして、ゾンビの唸り声に混じってゾンビカラスの唸り声も響いた。
「ゾンビ共は中央辺りに集まっていたって事か。でも、動物園だからもっと居るかと思ったけど」
と、のび太が呟くと、真理奈がのび太をどやした。
「ちょっとのび太君!暢気に喋ってる場合じゃないでしょ!」
真理奈がそう言うと、のび太は
「ああ、ごめん」
と言うとのび太は『ベレッタM92』を構え、ゾンビの大群に向けて撃ち放った。真理奈も『H&K MP7』をゾンビの大群に向かって連射する。そして燐は『ベネリM4』で散弾を発砲し、ゾンビカラスを次々と撃ち落としていった。

やがて暫くすると、ゾンビもゾンビカラスも動かなくなっていた。
「なんだか、妙に呆気無いな」
と、のび太が呟いた。すると、燐がのび太の言葉に応えるように言う。
「まぁ、楽な事に越したことは無いさ。さぁ、先を急ごうぜ」
と、燐が言うと、3人は奥の方へと進んで行った。
半分以上東口に近づくと、何者かの咆哮が轟いた。
「GYAOOOO!」
その声を聞いた燐は思わず言う。
「!・・・今の唸り声は!」
と、燐が言うと、唸り声の主が現れた。それを見たのび太が言う。
「ブラックタイガー!」
と、のび太が叫んだ。3人の視線の先には、黒い体躯をした、巨大な蜘蛛が居た。
「GYAOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!」
唸り声を挙げながら、ブラックタイガーはのび太達に急接近してきた。燐はすぐさま横へ避けたが、真理奈はよろけてしまい、動けなかった。ブラックタイガーはその隙を逃さず、真理奈に飛び掛ってきた。のび太は咄嗟に真理奈を抱えて横に跳んだ。
のび太の方が早く跳んだので、真理奈がブラックタイガーに捕らえられることは無かった。のび太は横に跳び込んだ直後、ハンドガンをブラックタイガーに向かって撃った。
「GYAOOOUUUUU!!」
ブラックタイガーは奇声を挙げたが、お構いなしに突っ込んでくる。しかし次の瞬間、驚くべき事が起きた。
何処からかいきなり、ブラックタイガーに爆発物が命中し、爆発した。ふと、燐を見ると、燐は『US EX-41』を構えていた。どうやら、燐がグレネードランチャーを発砲したようだ。
榴弾が直撃したブラックタイガーは体制を崩していた。その隙に真理奈はそこから離れ、のび太がブラックタイガーと対峙した。
「GYAOOOO!」
唸り声を挙げながら、ブラックタイガーはのび太に接近して来る。しかし、どれも直線的な動きなので、のび太はそれを避け続けていた。のび太はブラックタイガーの攻撃を一通り避けると、隙を見て、ブラックタイガーを蹴り飛ばした。
「GYAOOOOOOOOOOOOO!!」
ブラックタイガーは軽い奇声を挙げて倒れた。のび太はブラックタイガーを放っておき、動物園の東口へ向かった。しかし、少し進んだ所で燐と真理奈が上を見上げていたので、のび太も上を見た。
「!何だあれ・・・!!」
のび太が見上げた先は、巨大な蜘蛛の巣があり、それに大量の生物が搦(から)め捕られていた。搦め捕られていた生物は、見慣れた生物兵器も、ごく普通の動物も居た。
そうこうしている内にブラックタイガーがのび太達に追い着いて来た。
「GYAOOOOOOOOOOOOOOO!!」
奇声を挙げてブラックタイガーはのび太達に襲い掛かってきた。3人は難なくそれを回避した。しかし、燐の回避した先は生き残っていたゾンビ共が大量に居た。のび太と真理奈は反対側に跳んだので、そのゾンビ共に囲まれることは無かった。
「燐さん!」
と、真理奈が叫んで、燐を助けに行こうとしたが、のび太がそれを止めた。
「真理奈ちゃん。今はこの『ブラックタイガー』を倒す事だけを考えるんだ!向こうは燐さん1人でも多分大丈夫だ。こっちのブラックタイガーを早く仕留めないと後々面倒になる!」
と、のび太が言った。のび太のその言葉を聴いた真理奈はそれに肯定し、ブラックタイガーに『H&K MP7』の銃口を向けて、撃ち放った。
タタタタタタタタタタタタ
『H&K MP7』から大量の弾丸が一斉に放たれた。その弾丸の殆どがブラックタイガーに当たるものの、ブラックタイガーは至って平気な様子だった。その時、のび太は思った。
(・・・この前戦った奴より耐久力が格段に上がっているな。やはり焼夷弾を使わなきゃならないな。)
すると、のび太はバッグから『コルトM79』を取り出そうとした。しかし、ブラックタイガーはその隙を見逃さなかった。
「GYAOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!」
ブラックタイガーは咆哮を挙げながら、のび太に突進して来た。
のび太はそれを避け切れず、ブラックタイガーの攻撃を受け、バッグを吹っ飛ばされた。
「しまった!バッグが!!」
思わずそう叫ぶと、のび太はバッグを取りに行こうとするが、ブラックタイガーが邪魔をして、取りに行けなかった。
「・・・焼夷弾はバッグの中だ。・・・・手持ちのハンドガンで何とかするしか無いな」
と、のび太は呟くと、2挺の『ベレッタM92』を構えてブラックタイガーに銃口を向けた。そして、弾倉に入ってある弾薬をありったけ撃ち込んだ。

しかし、少し怯んだものの、ブラックタイガーは倒れる気配は微塵も無かった。
「GYAOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!」
一際大きな咆哮を挙げ、ブラックタイガーはのび太に突進してきた。
のび太は咄嗟に横に側転して回避した。しかし、ブラックタイガーはのび太を通り越して、真理奈を掴み、蜘蛛の巣の方へと跳び、蜘蛛の巣に真理奈を搦め捕った。
「!真理奈ちゃん!!」
と、のび太は叫ぶと、ブラックタイガーを追い掛けた。追い掛ける途中で、弾薬の切れた弾倉を取り出し、新しい弾倉を装填した。
やがて、のび太は蜘蛛の巣の下まで来た。すると、ブラックタイガーがのび太の所まで来た。