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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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「まぁ、なんにせよ助かって良かったじゃねぇか。早く先急ごうぜ」
と、巌が喋る。すると、のび太が車に乗り込もうとしたその時、
「GBOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!」
という咆哮が聞こえた。見てみると、巌達の乗っている車の車上にあの虎が居た。
「!!!!!!まだ生きて・・・・・・」
と言ってのび太は銃を構えようとするが、虎の方が僅かに早かった。虎がのび太に襲い掛かって、今まさにのび太を噛み砕こうとした時に、何かの閃光が虎を貫いた。
次の瞬間、虎は真っ二つになっていた。のび太がふと車上を見上げると、ある人物が車上に立っていた。
その人物は、黒髪でやや長髪であり、服装は、下が巌と同じような黒色の戦闘服を着ていたが、上半身はプロテクターの上に和服の様な物を着ていた。巌のようなホルスターや銃の類は一切見られず、その代わりに腰に長い刀を掛けていた。
のび太の様子がおかしいので不審に感じた巌は車から出た。
「おい、どうしたのび太?」
と言って巌は、のび太に近づいた。のび太の傍まで来ると、車上にいる人物の存在に気がついた。
「お前『仁』か!よくここが解ったな」
と、巌が言った。すると、車上にいる人物は喋る。
「いえ、ただ偶然見つけただけですよ」
車上にいる人物がそう喋ると、のび太は巌に訊く。
「巌さん、彼は誰です?」
と、のび太が巌に尋ねると、巌は応える。
「ああ、あいつは俺のチームの仲間だよ。ほら、さっき言ったろ?『ここには俺の他に2人来てる』ってよ。あいつの名前は、『貴崎(たかさき) 仁(じん)』。最近入隊してきたんだ。歳的には仁の方が上だが、隊の中では俺が先輩だから俺が上司って事になってる。でもま、年上の部下ってやり難(にく)いんだよな」
と、巌が言うと、車上にいる仁が喋る。
「しかしそれは、当然の事です。私は隊に入ってまだ日が浅いんですから」
と、仁は言った。
「まぁ、それはいいや。取り敢えずお前にこっちのガキ達の話を伝えるからよ。・・・・・・・・・・でもその前に車から降りてくんねぇか?これじゃあ首が痛くて敵わんからな」
巌のその言葉を聴いた仁は車上から降りた。
そして、巌は今までの事を仁に話した。





「・・・・・・見上げた根性ですね。その子供達は。・・・で、その中の『野比のび太』という少年がこちらの子供で、『相葉真理奈』と『牧野燐』という嬢さん方がこちらの方達というわけですね」
と、のび太達の話を聴いた仁は言った。
「そうだ。他にも、『緑川聖奈』という少女や、のび太と同年代の『骨川スネ夫』と『剛田武』という少年もここに来ているらしい」
と、巌が言うと、仁が喋る。
「・・・玲さんには連絡を?」
仁が巌にそう訊くと、巌は応えた。
「一応した。だけど、まだ誰にも会ってねえってよ」
と、巌が言った。続いて巌が喋る。
「取り敢えず俺達はこのまま『ナムオアダフモ機関』へ向かおうぜ。直に玲のやつも来るだろ。のび太の仲間の方も『ナムオアダフモ機関』へ行くように伝わってるようだしな。そうとなったら早く行こうぜ」
と、巌が言うと、全員は車に乗り込んだ。巌が運転席に座り、仁が助手席に座った。のび太と真理奈と燐は、後部座席に座り、左から、燐、のび太、真理奈の順で座った。
一行は『ナムオアダフモ機関』へ向かって行った。