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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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後一体残っていた、『フローズヴィニルト』が奇声を挙げて巌に向かってきた。巌はすかさず振り向いたが、間に合わず、『フローズヴィニルト』のストレートをまともに喰らった。しかし、プロテクターの御陰で、大事には至らなかった。巌は数m吹っ飛び、壁に叩き付けられた。急いで巌は体勢を立て直そうとするが、殴られた衝撃でうまく体が動かなかった。
「GOAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
今まで以上の奇声を挙げて、フローズヴィニルトは巌に向かって来た。巌は反撃を試みるが、フローズヴィニルトの動きが早く、間に合わなかった。
「GOAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
フローズヴィニルトは奇声を挙げると、巌に殴り掛かった。





































しかしそれは、一発の銃声で止められた。
「GOAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」
驚いたフローズヴィニルトは、叫び声を挙げながら、銃声が聞こえてきた方向を向いた。するとそこには、『グロック17』を構えている聖奈がいた。聖奈の構えている『グロック17』の銃口は真っ直ぐ『フローズヴィニルト』に向けられており、その銃口からは、硝煙が立ち昇っていた。
「ナイスアシストだ聖奈!!」
と言った巌は、隙が出来た『フローズヴィニルト』の腹部に、ボディーブローを放った。
「GOAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
驚いたフローズヴィニルトは唸り声を挙げた。今のボディーブローを受けた事で、体勢を崩しているフローズヴィニルトを見た巌は、すかさず顎にアッパーカットを喰らわせた。
「GOAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」
アッパーカットを諸に喰らったフローズヴィニルトは、上空へ跳び、奇声を挙げた。
数秒後、地面に叩き付けられたフローズヴィニルトは、少しの間悶えていたが、やがて大人しくなって、その場に倒れた。
すると、聖奈と真理奈が巌に駆け寄ってきた。
「大丈夫ですか!?」
聖奈が巌にそう訊くと、巌は応える。
「ああ、なんとか大丈夫だ。だが借りができたな。お前が助けてくれなかったら死んでた所だった」
巌がそう言うと、聖奈は言う。
「いや、少しでも役に立ちたいので」
と、聖奈が言った。すると、巌が言う。
「じゃあ待機を続行するぞ。周りの警戒も怠らずにな」
巌がそう言うと、三人は、楽な姿勢をして、待機した。








その頃、燐と迅の所では・・・・・
「・・・・・・そろそろ相手方も減ってきたな」
残り3機になった『AH-1コブラ』を見た燐はそう言った。すると、迅が後ろを見て言う。
「・・・しかし、どうやら新手が来たようですよ」
迅のその言葉を聴いた燐は、『PDM ヘカート?』をバックパックに装着し、振り向いた。すると、向こう側から、輸送ヘリがこちらへと向かって来ていた。
そして、何かのコンテナーを落とし、また何処かへと飛んで行った。
「・・・・・・・・・何だこのコンテナーは?」
と、燐が言った。
「さっき少しだけですが、企業名みたいなものが輸送ヘリに印字されているのが見えました」
迅のその言葉を聴いた燐は言う。
「企業?『ナムオアダフモ機関』か?」
燐がそう言うと、迅は応える。
「それはどうか解りませんが、今はあのコンテナーをどうにかするべきだと思うんですが」
迅は、輸送ヘリから落とされたコンテナーを見てそう言った。そのコンテナーには、
『『TINDER』試作型』
と、書かれていた。やがて、やがて、気圧が抜ける音がして、コンテナーの戸が開いた。
「GYIOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!」
奇声を挙げて出て来たのは、巨大な芋虫の様な生物だった。
「こいつはまさか新しい生物兵器か!?」
と、言った燐は、腰のホルスターから『S&W M500』を取り出した。しかし、取り出すか取り出さない内に、巨大な芋虫が、火を吐いてきた。
「くっ!」
燐はそう言うと、横に跳んで避けた。
次に燐は、『S&W M500』を構えて、銃口を巨大な芋虫に向けた。そして、巨大な芋虫に向かって撃った。
マグナム特有の強烈な銃声とマズルフラッシュを放ち、そして、強力な反動を感じさせるマズルジャンプで、跳ね上がり、『.500S&W弾』を放った。放たれた弾丸は巨大な芋虫に直撃した。
「GYIEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!」
大口径のマグナム弾が直撃した巨大な芋虫は、巨大な奇声を挙げ、弾丸が直撃した瞬間に何故か炎上した。















暫くすると、巨大な芋虫は、ぐったりと倒れた。
「何だったんだこいつは?」
と、燐が呟く。すると、迅はその言葉に応える様に言う。
「・・・やはり、相手が寄越(よこ)してきたB.C.W.でしょうか?」
迅がそう言うと、燐は言う。
「いや、おかしい。それにしては呆気なさすぎる。例え試作型だとしても、こんなに虫の息な訳は無い筈だ」
と、呟きながら燐は、動かなくなった巨大な芋虫に近づいて行った。燐と、巨大な芋虫との距離が、5m程になった辺りで、巨大な芋虫に変化が起きた。
「GYIOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!」
巨大な芋虫は、奇声を挙げたかと思うと、何かが、巨大な芋虫の背中辺りを突き破って出て来た。そして、上空へと舞い上がった。燐は、『S&W M500』を構えながら、上空に舞い上がった"何か"を見た。
巨大な芋虫の背中を突き破って出て来た"何か"は、巨大な蝶の様な外見をしていた。
「こいつが本体か!」
と言うと、燐は、巨大な蝶に向かって、『S&W M500』を発砲した。




























すると、強烈な爆音が響き、燐は吹っ飛ばされた。燐が居た所は、炎上していた。
「燐さん!」
吹っ飛ばされた燐を見た迅はそう叫ぶと、ビルの屋上から落ちそうになっている燐の手を掴んだ。
そして、徐(おもむろ)に引き上げた。屋上に戻れた燐は上空にいる巨大な蝶を見ながら言う。
「ちっ、どうなってんだ?」
燐がそう言うと、迅が自分の考えを話す。
「恐らく、鱗粉のせいでしょう。可燃性の鱗粉を空気中に散布し、少しの火花や摩擦熱が生じるだけで、高熱を発し、そして、無数に存在する鱗粉が連鎖的に燃え上がり、先程の様に炎上したんでしょう。
細かい可燃性の粒子が少しの火花で、連鎖的に爆発する粉塵爆発と同じ原理です」
迅がそう言うと、燐は言う。