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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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と、叫んだ。すると、全員は振り向き、玲はのび太と共に、炎上している戦闘ヘリの1機に、『ベレッタPx4』を向け、のび太は、先程と引き続き、『ベレッタM92FS』を構え、スネ夫とジャイアンは、すぐに動けるように臨戦体勢をとった。
「何か動いてる"もの"って何だろ?」
少しビビりながらスネ夫がそう呟いた。すると玲がそれに応える様に言う。
「搭乗していた隊員、という線が高いけれど、高熱に耐性のある、生物兵器という事も有り得るわ」
玲はそう言った。のび太と玲は、ハンドガンを構えながら少しずつ戦闘ヘリに近づいて行った。炎上した戦闘ヘリと、のび太達の距離が、5Mから6Mまでの距離になるまで近づいた頃、炎上した戦闘ヘリから一人の隊員が歩いて出て来た。その隊員は、全身が燃え上がっていた。そして、のび太達に向かって言う。
「・・・・どう・や・ら、貴様・等を、甘・く見て・いた・ようだ・・な。だが、こ・の・・隊の・指揮を・執っ・ていた私が・・このま・ま本・・部に帰投して・も、責任を取ら・・され、殺されるだけ。ならば、いけ・好か・・ない・彼奴・の作っ・た"あれ"を・使う・のみ」
隊員はそう言うと、懐から"何か"が入った注射器を取り出した。それを見たのび太が呟く。
「あれは?」
のび太がそう言うか言わない内にその隊員は、首の動脈に注射器を突き刺し、中に入っている薬品の様な"もの"を注入した。
「もしかして、何かのウィルス!?」
と、玲が言う。すると、ジャイアンも言う。
「T-ウィルスか!?」
と、ジャイアンが言うと、隊員が叫び出す。
「ウオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!」
すると、隊員に異変が生じた。
右腕が膨れ上がり、至る所に骨が露出した。そして、手の指の部分の骨も異常に肥大化し、同様に骨が露出、先端部分は尖っていた。胸や頭等の、重要な臓器が存在する部分は、それ等を護るように骨が発達した。最後に、頭部の毛髪が異様に伸びた。
その様子を見ていた4人は、少しも動かずに驚愕していた。
「・・・・何だよ、これ?」
のび太がそう呟いた頃、隊員の肉体改造が終了し、異形の姿となった隊員は喋る。
「これが、T-ウィルス感染者のほんの一部に現れた特異遺伝子、『スティンガージーン』をウィルス型に改造し、実用化した『スティンガーウィルス』だ!!」
と、叫んだ隊員は、言い終わると同時にのび太に襲い掛かってきた。
のび太は咄嗟に横方向に飛び込み前転し、それを避けた。隊員が突き出した右手は空を切ったが、隊員は興奮気味に喋る。
「ははは!気分が最高潮だ!これ程気持ちが良いものだとはな!!『スティンガーウィルス』とは素晴らしい!!!」
隊員がそう叫ぶと、のび太も叫ぶ。
「黙れ!そんなもの只の破壊兵器だ!!」
のび太がそう言い終わるか終わらない内に、のび太は『ベレッタM92FS』を連射した。5発発砲し、5発全て命中したが、よく見たら、異様に発達した毛髪に全弾止められていた。
「・・・これは!!」
と、のび太が驚愕した。
「ふん、その程度の豆鉄砲など効かぬわ!」
隊員がそう言うと同時に、毛髪を束ねてのび太に絡ませてきた。
「しまった!!」
のび太は、のび太に向かってきた毛髪に捕らえられた。
「のび太君!!」
と言った玲は、ナイフを取り出し、のび太に絡まった毛髪を切断していった。が、中々解(ほど)けずにいた。
すると、隊員が毛髪を動かし、向こうの建物にのび太を投げ飛ばした。
「のび太!!」
ジャイアンがそう叫び、のび太を投げ飛ばした隊員の方を向いた。
「てめぇ・・・!!」
ジャイアンが隊員を睨みつけ、そう言ったが、隊員は少しも慌てずに言った。
「この肉体に傷でも付けられるものなら付けてみるがいい。『T(タイラント)-ウィルス』に替わる新たなウィルス、『S(スティンガー)-ウィルス』には敵わん。『T-ウィルス』は倒せても、『S-ウィルス』は倒す事は出来ん!!」
と、隊員が言うと、ジャイアンが言い返す。
「ふん、よく言うぜ。そんなもんに頼らなきゃ戦う事も出来ねえ癖に」
ジャイアンのその言葉を聴いた隊員は声を荒げて言う。
「喧(やかま)しい!!貴様等ではこの肉体に敵う筈は無し!どんな手を使っても最終的に勝利すればいいのだ!!」
すると、隊員は、ジャイアン達に攻撃を始めた。