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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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と、燐が呟いた。燐が言った通り、その扉は大型エレベーターの扉だった。燐はエレベーターの呼び出しボタンを押した。すると、エラー音が出た。燐はそのエラー音が出た方向を向いた。その大型エレベーターの扉のすぐ横には、よく見ると、ディスプレイ付きのカードリーダーがあり、ディスプレイには、『作動のための権限がありません。Lv.2以上のライセンスが必要です。』と、表示されていた。この扉が開かない事を確認した二人は、元来た道を引き返す事にした。











その数分前、地上の社員食堂では、のび太と巌が何かを発見したところだった。
「巌さん!ちょっと来て下さい!!」
のび太がそう言うと、巌はのび太の下に向かった。そして、のび太に尋ねる。
「何かあったか!?」
巌がそう言うと、のび太は、足元を指差して言う。
「此処に、地下に続く梯子があります。多分此処を降りて行ったんだと思います」
のび太がそう言うと、巌は言う。
「よし、俺が先に行く。のび太は、後から付いて来い」
巌のその言葉を聴いたのび太は、
「ええ、解りました」
と応えた。
そして、二人は、ゆっくりと地下に降りて行った。

やがて30m程降りた所で、網状の足場に辿り着いた。すると、のび太が呟く。
「此処は・・・・・・・・地下水路か?」
のび太がそう言うと、巌も言う。
「ああ、そうだな。しかし、数々の生物兵器を製造している『ナムオアダフモ機関』の地下水路だ。何かしらの脅威が潜んでいる可能性がある。充分に気を付けて進もうぜ」
巌がそう言うと、のび太と巌の二人は銃を構えながら、慎重且つ迅速に先に進んだ。25m程進んだ所で、道が左右に分かれていた。
「道が分かれているな。どうする?二手に分かれるか、それともどちらか一方を二人で探索するか?」
巌がのび太にそう訊いた。すると、のび太は間髪入れずに応える。
「ここは、二手に分かれて行きましょう。何が潜んでいるか判らない状況ですが、現在は、他のメンバーとの合流が最優先に思えます」
のび太がそう応えると、巌ものび太の言葉に応える。
「ああ、その通りだな。確かに不安が無い訳じゃないが、まぁお前なら大丈夫だろ。お互いに気を付けて行こうぜ」
巌がそう言うと、のび太は右の通路に、巌は左の通路に行こうとした。しかし、巌がのび太を呼び止めた。
「そうだのび太。通信機を使うのは控えろよ」
巌がそう言うと、のび太は巌に言う。
「?・・・・何でですか?」
すると、巌は言う。
「こんな、敵の本拠地の真っ只中で通信機なんか使ったら、すぐに傍受される。聴かれてもいい内容だといいが、重要な話をする場合は、通信機じゃなく、直接話をした方がいいな。更に、通信機を使うだけで、自分の場所が特定される恐れがある。通信機は極力使わないようにするのが好ましいな」
巌がそう言うと、のび太は、
「解りました」
と、言った。そして二人は、それぞれの通路の先へと進んで行った。
のび太は右側に進んだ後、すぐに左側に通路が折れていた。のび太は警戒しながら、左に曲がった。しかし、特に何も無く、延々と通路が続いているだけだった。のび太は、構えていた一挺の『ベレッタM92FS』を右のホルスターに仕舞い込み、通路の先に進んだ。約40m程進んだ所で、左側にドアがあり、のび太は、そのドアをよく見た。そのドアは、電子式のドアで、すぐ横のボタンを押すと開く仕組みの扉だった。のび太は、壁に背を付け、慎重に扉を開こうとした。しかし、ボタンを押しても、扉は開かなかった。
「・・・・・・・電子ロックが掛かっているのか。なら、通路の先に進もう。此処には聖奈さん達はいなさそうだ」
のび太はそう呟くと、その扉から離れ、通路の先へと進んだ。約120m程進んだ所で、のび太は突き当たりにぶつかった。そこには、正面と右側に、先程と同じ様な電子式の扉があり、左側には、更に通路が延びていた。正面の扉の上部には、『管理人仮眠室』と書かれており、右側の扉の上部には、『地下実験区画』と書かれていた。のび太はまず、正面の扉が開くかどうかを試した。扉の向こうからの奇襲を防ぐ為に、壁に身を付けて、慎重に扉を開くボタンを押した。すると、扉は難なく開いた。のび太は一拍置いた後、銃を構えて、部屋の中へと入った。部屋の中は、ベッドとデスクと本棚、そして、小型の冷蔵庫の様な物がある小部屋だった。しかし、部屋の中には誰もいなかった。
「此処には誰も居ないか」
のび太はそう呟くと、その部屋から出て、『地下実験区画』と書かれている扉を開こうとした。しかし、扉はまたもや開かなかった。のび太は踵を返すと、まだ行っていない通路へと進んで行った。







その頃、巌の方でも、探索は進められていた。
「・・・・・・・・・此処もいないか」
巌はそう呟くと、電子工作室を出た。巌は、電子工作室と工具室を調べていたが、誰もいなかった。すると、巌は、すぐ傍にある扉に入った。扉の中は大量のロッカーだらけであり、ロッカーの中には大量の銃火器と弾薬があった。部屋の中は、ロッカーだけしかなく、人の気配は無かった。巌はその部屋を出ると、まだ行っていない通路へと進んで行った。










その数分前、玲は引き続き地下水路を探索していた。『武器弾薬庫』を出た玲は、まだ探索していない通路へと進んで行った。地下水路には、ほぼ等間隔で、ランプ型の電灯が付いているが、それでも、地下水路は充分に暗く、10m先は見えない程暗かった。玲は、慎重に前後を警戒しながら進んで行った。
やがて、200m程進んだ所で、通路は左に折れていた。玲は、一度、壁に身を付け、一拍置いてから銃を構えながら曲がり角の先を確認した。曲がり角の先は、何も居ず、等間隔に並んでいる電灯があるだけだった。玲は、『ベレッタPx4』を腰に落とすと、警戒しつつ、その儘(まま)、通路を進んで行った。430m程進むと、網状の足場が途切れ、コンクリートの床になった。其処(そこ)から10m程進むと、下へ降りる梯子が現れた。玲は、警戒しつつ、梯子を降りて行った。梯子は10m程の長さであり、先程の梯子よりは短かった。玲は、梯子を降(くだ)りきると、周囲の様子を確認した。足元は、先程と違い、コンクリートであり、正面に延びる一本道しかなく、8m程先には、バルブハンドルの付いた正円状の気密ハッチがあった。玲は、その気密ハッチに近づくと、バルブハンドルを回した。幾らか回すと、気密ハッチが開いた。玲は、銃を構えて、一拍置いた後、一気に突入した。周囲を見た感じは、特に何もいない様だった。しかし、周囲には、壁から天井まで、あらゆるサイズのパイプが並んでおり、幾つかのパイプからは、蒸気が噴出していた。玲は、周囲を警戒しながら、先へと進んで行った。