二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

INDEX|54ページ/95ページ|

次のページ前のページ
 

「此処は、電子ロック式の鍵が掛かっているみたいだな」
燐はそう呟くと、その扉は諦めて、通路の先に進んだ。




凡そ120m程進んだ所で通路は突き当たり、正面と右側には、先程と同じ様な扉が見え、更に左側に通路が延びていた。二人はまず、正面に見えている扉をよく見た。扉のデザインは先程の扉と同じだったが、六角形の穴は無く、扉のすぐ左側に、先程と同じ様なボタンがあった。燐は、さっきと同じ様に、ボタンを押した。すると、今度は難無く扉が開いた。扉の向こうは、何かの部屋の様だった。燐は、暫く、部屋の中を警戒していたが、何も潜んでいない事を確認すると、聖奈を部屋に呼び入れた。
部屋の中は、手前の左側に、一つのベッドがあり、燐達の正面には、デスクがあった。その左側には、本棚と、小型の冷蔵庫の様な物があった。特に目立つ物はそれ等だけで、無駄な物は何一つ無く、部屋が綺麗に片付いていた。
「此処は、どんな部屋なんだ?」
燐がそう呟くと、聖奈はその言葉に応える様に言う。
「さっき、この部屋の扉の上の方に、『管理人仮眠室』と書かれていたので、此処の研究員か、管理人の仮眠室だと思います。それに、この部屋をよく見てみると、ススキヶ原研究所の、『南原晃』さんの部屋によく似ていますし」
聖奈がそう言うと、燐が言う。
「確かに言われてみれば似てるかもしれないな。・・・・・・・・・・・取り敢えず、この部屋を一通り調べてみるか」
燐がそう言うと、聖奈はデスクの辺りを、燐は本棚と小型の冷蔵庫の様な物の辺りを調べた。







その数分前、玲は左側の通路を進んでいる最中だった。


数十メートル進んだ所で、右側と正面に扉が見え、左側には、更に通路が続いていた。
玲はまず、右側の扉が開くかどうかを確認した。その扉は、その扉の右側にあるボタンを押す事で開くタイプの電子タイプの扉だった。玲は、壁に身を付け、扉の向こうからの奇襲を受けないようにした。そして、ボタンを押した。すると、扉はいとも簡単に開いた。
数秒間、玲は様子を見た。そして、何も来ない事を確認すると、銃を構えながら、部屋の中へと入った。部屋の中には、特に誰も居なかった。部屋の中に、危険が無い事を確認した玲は、もう一度、部屋の中を見渡した。その部屋の中は、電動ドリルや、半田ゴテ、基板、導線等があった。そして、部屋の右側の奥に更に、扉が見えた。
「どうやら此処は電子工作室のようね」
玲はそう呟くと、その部屋に、使えそうな工具が無いかを調べ始めた。




数分間部屋の中を調べていたが、電源が必要な工具ばかりで、使えそうな工具は無かった。玲は次に、奥の扉を調べた。すると、その扉は、施錠されていた。すると、玲は、懐から『ピッキングツール』を取り出し、取っ手の所にあるピンタンブラー錠の解除を試みた。






数分後、錠が解除されるのを確認した玲は、扉を開けて中へと入って行った。銃を構えながら警戒して入ったが、中には、工具があるばかりで、特に動くものは無かった。
すると玲は、部屋の中にある工具を確認した。
その部屋にある工具は、『モンキーレンチ』や『ドライバー』、『L型六角レンチ』、『ナット回し』等だった。その部屋の奥にも、更に扉があった。その扉にも施錠がしてあり、右側にカードリーダーがある事から、カードキーで開けるタイプの扉だと解った。
「カードキーの電子ロックじゃどうしようもないわね」
玲はそう呟くと、工具室と、電子工作室を後にした。
玲は電子工作室を出ると、すぐ傍にある扉を確認した。扉の上部のプレートには、『武器弾薬庫』と書かれていた。その扉も、扉のすぐ左側にあるボタンで開くタイプの扉だった。玲は、慎重に扉を開けた。扉には、電子ロックは掛かっていなかった。玲は、銃を構えながら、部屋の中を警戒した。
しかし、そこにも危険が潜んでいない事を確認すると、玲はその部屋の中を調べ始めた。その部屋の中は、扉の上部のプレートに書かれてあった通り、『武器庫』の様で、幾つものロッカーの中には、大量の銃火器と弾薬があった。玲は、その部屋を隈なく調べた。


しかし、その部屋には、銃火器と弾薬が納められているロッカーしかなく、他には何も無かった。
「この部屋にはこの企業に関する資料は無さそうね。・・・・・・・・でも、此処の銃と弾薬は、後々使う事になりそうだわ」
玲はそう呟くと、その部屋を後にした。
玲は、奥の通路に進む事にした。先程通ってきた通路から見て、左側に通路が折れ曲がっていたので、その方向に向かって行った。









玲が『武器弾薬庫』の扉を開けた頃、聖奈と燐は仮眠室の探索を終えようとしている所だった。
「燐さん、何か見つかりましたか?私は、何処かの鍵を見つけましたけれど」
聖奈は、タグの付いた鍵を右手に持ちながらそう言った。すると、燐が言う。
「聖奈、ちょっとこっち来てみろ」
燐のその言葉を聴いた聖奈は燐のところへ向かった。燐は、小型の冷蔵庫の様な物の前で屈んで、何かを調べていた。聖奈も同じ様に、燐の隣で屈むと、燐が手に持った試験管を聖奈に渡した。
「・・・・・・・・・・そのラベルを読んでみろ」
燐がそう言うと、聖奈はラベルを読んだ。すると聖奈は、驚いた顔をして言う。
「これ、・・T-ウィルス!!」
試験管のラベルを見た聖奈は思わずそう叫んだ。その試験管には、緑色の液体のような物が入っており、ラベルには、『T-Virus Sample 20mg』と書かれていた。
聖奈のその反応を見た燐は言う。
「どうやら此処は当たりのようだな。奴等のウィルスがこんな所に保管されてるって事は、研究資料もここら辺にありそうだ。他には何も無さそうだから、他を当たってみようぜ」
燐がそう言うと、聖奈は、『t-ウィルスサンプル』の試験管を二本程、バッグに入れた。
すると二人は、『管理人仮眠室』から出て、すぐ傍の扉を調べた。その扉の上部には、『地下実験区画』と書かれているプレートが掛かっていた。その扉は、先程と同じく、扉の横のボタンで開くタイプの扉だった。燐は、徐にそのボタンを押した。

しかし、その扉は開かなかった。
「此処も電子ロックが掛かっているようですね」
と、聖奈が言った。
「仕方ない。先に進むか」
燐がそう言うと、聖奈と燐の二人は、まだ行っていない通路の奥へと向かって行った。10m程進んだ所で、左側に、同じ様な扉が見えた。すると、燐は、今までと同じ様に、横のボタンを押した。しかし、その部屋は、電子ロックが掛かっているようだった。
「ここも電子ロックか」
と、燐が呟いた。扉の上部には、『地下水路制御室』と書かれていた。ここに入る事を諦めた二人は、通路の先へと進んで行った。80m程進むと、通路は右に折れていた。二人はその通路を右に曲がった。二人はそのまま、その通路を直進した。15m程進むと、厳かな扉があった。
「・・・・・・・これは、大型エレベーターのようだな」