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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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 真理奈がそう言った。すると、スネ夫が応える。
「どうやら、玲さん達の方で新しいゾンビが現れたんで、のび太達の方が無事かどうかを見に来たんだよ」
 スネ夫がそう言うと、巌が玲に訊く。
「新しいゾンビ?どんな奴だ?」
 巌がそう訊くと、玲は応える。
「首から、先端に鋏の様なものが付いた巨大な触手が生えているゾンビよ」
 玲がそう言うと、巌は言う。
「俺達の方では、人間と同じ位の大きさのカマドウマの生物が現れた。恐らく、『ナムオアダフモ機関』の生物兵器だろう」
 巌がそう言うと、燐が言う。
「どうやら、試されてるようだな」
 燐がそう言うと、巌が言う。
「そういえばさっき、奴等の幹部の一人と接触した」
 巌がそう言うと、玲が驚いて言う。
「それで!? 何か判ったの?」
 玲がそう言うと、巌は言う。
「いや、何も聞き出せなかった。奴、かなり強かったしな」
 巌がそう言うと、玲が言う。
「あんたの言い訳を訊いてる訳じゃないのよ。まさか、真っ先にやられたりしてないわよね?」
 玲がそう言うと、巌が言う。
「のび太以外はあいつにあっさりやられたよ。狩谷っつってたな」
 巌がそう言うと、のび太は言う。
「……あいつは、人間とは思えない程、動きが速かった。もしかしたら、ウィルスで何かしたのかもしれません」
 のび太がそう言うと、燐が言う。
「謎は深まるばかりか」
 燐がそう言うと、玲が言う。
「敵の手の内が見えない以上、情報は出来るだけ手に入れておいた方がいいわね。さっき、『Lv.1ライセンスカードキー』を拾ったわ。これで、地下水路にあった資料のロックが外れる筈。行きましょう」
 玲がそう言うと、全員は、地下水路の方へと向かった。




その頃、ナムオアダフモ機関の19階では、8人の人間がある部屋に集まっていた。その中に狩谷信彦もいた。
「狩谷、何の為に奴等と接触したのだ?」
 初老の男性らしき人が狩谷にそう言った。すると、狩谷は応える。
「ちょっとした余興さ」
 狩谷がそう言うと、初老の男性は言う。
「緊急時までは極力、のび太達との接触を控えるようにドラ様から通達があった筈だが」
 すると、狩谷は応える。
「特に目立った情報漏洩(じょうほうろうえい)もしてないし、いいだろ? 金田さん」
 狩谷がそう言うと、金田と呼ばれている初老の男性は言う。
「ふん、まあいいがな。だが、あいつ等を甘く見るなよ。ああ見えても、あのバイオハザードを生き抜いた連中だ」
 金田がそう言うと、金田は続けて喋る。
「それより、ドラコルルとかいうよそ者はどうした?」
 金田がそう言うと、その場にいた一人の男が言う。
「この施設内にいるようですが、モニターには映っていません。恐らく、地下区画の何処かに居ると思われます」
 その男が言うと、金田は言う。
「そうか、奴の動向も気になるが、今は、のび太達の方を優先させるぞ。狩谷、良さそうなのはいたか?」
 金田がそう言うと、狩谷は応える。
「真理奈あたりがいいんじゃないか? ああ見えて戦闘能力はそこそこ高いようだ」
 狩谷がそう言うと、金田は言う。
「そうだな、ならば、奴にあれを投与するか。よし、岡田、ステーシャ、作戦の遂行に向かえ。後の隊員は待機だ。船井、お前には別の任務を与える。私に着いて来い」
 金田はそう言うと、比較的小柄な黒髪の男性を連れて、その部屋を出た。すると、岡田とステーシャも部屋を出て、地下に向かった。二人が部屋を出ると、黒髪の碧眼のスペイン人男性がこの部屋にただ一人しかいない女性に向かって言う。
「そうだ、ナーシャ。お前確か、ススキヶ原の作戦に極秘に参加していたようだな。詳しく教えろよ」
 ナーシャと呼ばれたその人物は、金髪のロシア人女性であり、瞳の色は黒色だった。ナーシャは、その男の言葉に応える。
「なんでその事を知っているのか知らないけれど、言う義務は無いわ。極秘事項よ」
 ナーシャがそう言うと、その男は言う。
「新入りの癖によくそんな口が利けるな」
 その男がそう言うと、ナーシャは言う。
「…フアン。あなただって、入隊してから日が浅い筈よ」
 ナーシャがそう言った。フアンと呼ばれたその男は言う。
「俺は、ウィルスを投与して肉体を強化しているのよ。お前とは違う」
 フアンがそう言うと、ナーシャが言い返す。
「ふっ、でもそれ、組織の犬に成り下がる行為じゃなくって? 更に人外のね」
 ナーシャがそう言うと、フアンが言う。
「それでもいいさ。退屈なスペイン陸軍時代よりはましだ」
 フアンがそう言うと、フアンは続けて言う。
「そういやお前、出木杉とよく話してるな。知り合いなのか?」
 フアンがそう訊くと、ナーシャは応える。
「ススキヶ原の極秘任務で共に任務を遂行したからね。それで知り合っただけよ」
 ナーシャはそう言いながら、部屋を出ようとした。
「おい、何処行くんだ?」
 フアンがナーシャにそう尋ねた。すると、ナーシャは言う。
「私は入隊したてだからね。隣の資料室で調べ物でもするのよ」
 ナーシャはそう言って部屋を出た。そして、隣の部屋に入った。すると、ナーシャは思う。
(……予想していたとはいえ、先が見えなくなってきたわね。そろそろ、特殊精鋭部隊も動き出す。あと、ドラえもんの奴も行動を起こすだろう。この件では確実にのび太君がキー・パーソン。ドラえもんは勿論の事、特殊精鋭部隊の奴等も、『F.I.A.S.S.U.F.E.』だけでは対応しかねるだろう。だがそれは、特殊精鋭部隊の奴等も重々承知している。ならば、確実に何か策を練っている筈。『野比 のび太』という貴重な戦力にして重要な人間を失えば、のび太の仲間も、そして、世界も終わる。それだけは阻止しなければならない。――やはり、出木杉君に助力を仰ぐしかないか。……だけど今は情報収集をしておかなければならないね。)
 ナーシャはそう思考を張り巡らせつつ、端末を操作した。そして、『現第三特殊部隊隊員名簿』と書かれたリンクを参照した。すると、次のように画面が変わった。
『2004年現在、第三特殊部隊に所属している隊員のリストを下記に記載する。
隊長
・金田 正宗(43) 日本人
Masamune Kaneda
副隊長
・岡田 樹(37) 日本人
Tatuki Okada
一般隊員
・フアン・ブロトンス・マルドネス(38) スペイン人
Juan Brotons Mardones
・ステパン・アファナシエヴィチ・モスクヴィチョフ(40) ロシア人
Stepan Afanasievich Moskvichev
・狩谷 信彦(28) 日本人
Nobuhiko Kariya
・霧生 義則(35) 日本人
Yoshinori Kiryuu
・出木杉 英才(10) 日本人
Eisai Dekisugi
・レナータ・ロマノヴナ・ウヴァチャナ(26) ロシア人
Renata Romanovna Uvachana

その画面を見たナーシャは呟く。
「…やはり、日本人が多いのね」
 ナーシャがそう呟くと、ナーシャは、名簿の一番上から、順番に見ていった。