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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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(『金田正宗』。あいつはススキヶ原研究所での作戦で会話したけど、いけ好かない奴だったわ。次は、『岡田樹』ね。アスリートの様ながっちりした体つきだったわ。次は、『フアン・ブロトンス・マルドネス』。さっき私に話し掛けてきた奴ね。『岡田樹』程じゃないけれど、筋肉質だったわね。4人目は『ステパン・アファナシエヴィチ・モスクヴィチョフ』。さっき、『ステーシャ』って呼ばれていた奴ね。フアンとは違って、細身だったわ。次は、『狩谷信彦』。少し、軽めの男ね。だけど、食えない奴だわ。次は、『霧生 義則』。全く面識がないわね。ちょっと高慢と言ったところかしら。次は『出木杉英才』。彼は、ススキヶ原研究所の坑道で会ったわね。――あの時出木杉君が言った言葉…、もし本当なら、のび太君達と『F.I.A.S.S.U.F.E.』の隊員は終わるわ。そうならない為には、出木杉君と私がうまく立ち回らなければならないわ。でも、私は、今の状況では動けない。現状では、出木杉君に全て任せるしかないわ。


――最後の『レナータ・ロマノヴナ・ウヴァチャナ』は私ね。よく『ナーシャ』って呼ばれるけれど。……私の歳って26歳だったのね。忘れてたわ。仕事柄かしら?)
と、ナーシャは、名簿を見ながら思考を張り巡らせていた。すると、ナーシャは、端末の電源を落とし、『非正規武装部隊関係資料室』を出た。そして、第三特殊部隊の隊員が集まっていたさっきの部屋に戻った。すると、すぐにフアンが話し掛けてきた。
「もう情報を集め終わったのか?」
 フアンがそう言うと、ナーシャは、顔をフアンのほうに向けずに応える。
「あまり時間を掛けてられないから、名前だけは覚えたわ」
 ナーシャがそう言うと、霧生義則が言う。
「おい、そこの女、『ナーシャ』といったか? ロシア陸軍時代に戦績をあげたとはいえ、少し、調子に乗ってるんじゃないか? 特に口調が」
 霧生がそう言うと、ナーシャは言う。
「別にロシア軍時代は関係ないでしょ。それに、私達は皆、『一般隊員』。そこに上下関係は無い筈よ」
 ナーシャがそう言うと、霧生が言い返す。
「同じじゃないだろ? 俺達はウィルスで人間以上の力を手に入れている。だがお前は生身の人間だ。つまり劣っているのよ。それになんだその重装備は?」
 霧生がそう言うと、ナーシャが聞き返す。
「重装備?」
 ナーシャがそう言うと、霧生が言う。
「『イジェメックMP-443』…ハンドガンはいいとして、
『AK-74M』、『レミントンM870ModularCombatShotgun』、『SVD』。アサルトライフルにショットガンにスナイパーライフル。ちょっと重装備じゃないのか?」
 霧生のその言葉を聴いたナーシャは応える。
「ロシア軍じゃ大体こんな感じだったけど? まあ、『レミントンM870ModularCombatShotgun』は、私が調達した物だけど」
 ナーシャがそう言うと、霧生とフアンと狩谷は笑い出した。そして霧生は言う。
「おいおい、軍隊と『第三特殊部隊』が同レベル扱いかよ。いいか、俺達は新時代の超人類なのだ。古臭い思想に囚われず、肉体も思想も常に可変に進化し続ける。我々は新世界の創造者なのだ」
 霧生がそう言うと、ナーシャは呆れたような表情をした。すると、霧生が言う。
「"何を言ってるんだこいつ?"と思っただろう? 確かに今のは話が飛躍しすぎた。だがな、結果的にはいずれそうなる。このウィルスが表舞台に姿を現したらな。つまり、既にそのウィルスによって強化されている俺達は、新世界創造の先駆者であるのだ」
 霧生がそう言うと、ナーシャが言う。
「…大層なご名目ね。でも、そんな簡単にいくかしら?」
 ナーシャがそう言うと、霧生の代わりに狩谷が応える。
「別にそんなに難(かた)くならなくてもいいじゃねぇか。時間はいっぱいあるんだ。余裕持っていこうぜ」
 狩谷がそう言うと、フアンが言う。
「狩谷、時間はあるようでないようなものだ。そのような心持ちであれば、機を逃すぞ」
 フアンがそう言うと、狩谷が言う。
「でも、慌てちゃあかんよ。足元を掬われる。慌てたって何も良い事はねぇよ」
 狩谷がそう言うと、霧生が言う。
「確かにそこは区別が難しいところだな。ナーシャ、お前はどう思う?」
 霧生がナーシャにそう尋ねると、ナーシャは応える。
「さぁね、私は今まで、そんなに時間に追われた事はないからね。どっちかといえば、狩谷の方に賛成かしら」
 ナーシャがそう言うと、霧生は言う。
「……まぁいいだろう。我々は、ウィルスのお陰で寿命も長い。着実に計画、行動していこう。まずは、のび太達と『F.I.A.S.S.U.F.E.』の問題を解決してからだ」
 霧生がそう言うと、フアンが言う。
「ん、そうだ、ウィルスといえば、出木杉の奴もウィルスを投与していなかったな。ナーシャ、何故、奴はウィルスを投与しないのだ?」
 フアンがそう言うと、ナーシャは言う。
「知らないわよ。て言うか、直接本人に訊けばいいじゃない」
 ナーシャがそう言うと、霧生が言う。
「だって、お前と出木杉、密会してるんだろ」
 霧生がそう言うと、ナーシャが言う。
「間違ってはいないけれど、非常に誤解されそうな言い方ね。彼とは、仕事上の話をしているだけよ。プライベートな話は殆どしてないわ」
 ナーシャがそう言うと、霧生が言う。
「まあいい。奴には期待していない。どうやら今も地下で何かやっているようだが、奴はいまいち信用できん」
 すると、扉が開き、金田正宗と船井栄治が入ってきた。そして、金田が言う。
「些(いささ)かメンバーが少ないが、作戦の最終確認を行うぞ。全員席に着け」
 金田がそう言うと、ナーシャと霧生と狩谷とフアンと船井は席に着いた。すると、金田が話す。
「まず、作戦の確認の前に、こいつの紹介をしておこう。船井、私の傍へ来い」
 金田がそう言うと、船井は金田の左隣に移動した。すると、金田は言う。
「こいつは名を『船井栄治』という。元々は地下水路の管理人だったが、V-ウィルスを勝手に持ち出し、自分に投与するという困った者だ。しかし、今は状況が状況なので、参謀長官のドラえもんが承諾し、特殊作戦の一部に参加する事になった。皆、宜しく頼む」
 金田がそう言うと、船井は、軽く会釈をした。そして、金田は続けて言う。