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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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「さて、早速だが、作戦の概要を話す。この作戦は、『特殊戦略指揮官』がたてている。そして、この作戦の執行責任者はこの私、『金田正宗』だ。これより、作戦の内容を話す。まず、ステーシャと岡田が協力し、『相葉真理奈』を連行する。そして、『相葉真理奈』に『V-ウィルス[CODE:Artificial Manipulation]』を投与。わが隊の管理下に置き、非常時に対処出来るようにする。そして、次は、のび太達を、第三エレベーターホールに誘い込む。そして、のび太の両手両足を銃撃し、自由に動けないようにして、エレベーターシャフトに突き落とす。第三エレベーターシャフトは地下10階まで直通であるから、地上12階から地下10階まで約66m。そこまでの高さから落ちれば、さしもののび太であろうとも絶命するであろう。のび太さえいなくなれば、我々に怖い物はない。この作戦が成功した時は、第三特殊部隊全員を自由行動とする。……何か質問はあるか?」
 金田がそう言うと、霧生が言う。
「船井の役目は?」
 霧生がそう言うと、金田は応える。
「船井には、特別に任務を与えている。第三特殊部隊の作戦とは、また別のな。後は、質問は無いか?」
 金田がそう言うと、ナーシャが質問する。
「作戦が無事終了したら、自由行動という事だけれど、召集はかからないのかしら?」
 ナーシャがそう言うと、金田は応える。
「ああ、もし、何らかの異常事態が起きたとしても、極力我々で片付ける。まぁ、そんな事は無いと思うがな。他には何かあるか?」
 金田がそう言ったが、他のメンバーはもう何も言わなかった。すると、金田が言う。
「ならばこれより、作戦を決行する。いつでも戦闘が出来るように準備をしておけ」
 金田がそう言うと、金田と船井はこの部屋から出て行った。金田がそう言う直前に、ナーシャは、第三特殊部隊の通信機とは違う、何かのPDA端末のディスプレイに指を触れ、何かの操作をしていた。そして、打った文章を、別の端末に向かって送信した。ナーシャのその一連の動作は、この部屋にいる誰にもばれなかった。送信を終えたナーシャは思った。
(取り敢えずこれで、どうにかなるわね。今送った文章が無事出木杉君に届けば、彼ならほぼ確実にのび太君を助けられる。あとは、自由行動の時間に私がどう動くかね。)
 すると、ナーシャは、全ての銃火器の点検をした。




その頃、地下10階の『休憩室』では、出木杉がいた。出木杉は、白い襟付きの半袖と青色の短パンを穿いていた。
「ふぅ、どうやら上では、のび太君達がいろいろ動いているようだね。本来は、のび太君達に合流して、直接協力をしたいところだけれど、そんな事をすれば、たちまち第三特殊部隊の凡人共にばれるからね。第三特殊部隊の事は、ナーシャさんに任せよう」
 出木杉はそう呟きながら、ショットガンらしき銃火器の整備を行っていた。そのショットガンは、エジェクションポートが無く、代わりに、リボルバーハンドガンにある様なシリンダーがあった。出木杉が作業しているデスクの上には、『12Gauge 00Buck』や『12Gauge Slugshot』、『12Gauge Flechette』
『12Gauge DRAGON'S BREATH』や『12Gauge TASER-XREP』や『Frag-12』と書かれた箱があり、その箱の中には、ショットシェルがあった。出木杉は、そのショットガンを組み立て終わり、呟いた。
「これで『Six Splash』の調整も終わった。『Rapid Burst』と『Durable』の整備も終わった事だし、僕もそろそろ動く頃かな?」
 出木杉がそう呟くと、出木杉は、何かに気づいて、懐に手を延ばした。出木杉は、ナーシャが使っていた様なPDA端末を取り出し、着信履歴を見た。すると、一通の電子メールが来ていた。送信者は『ナーシャ』だった。出木杉は、そのメールを開いた。すると、そのメールにはこう書かれていた。
『第三特殊部隊の作戦が確定したわ。のび太君を第三エレベーターシャフトに突き落とすそうよ。突き落とす際にのび太君の両手両足の自由を奪うらしいわ。地下10階まで落下するそうだから、そっちで何とかお願いするわ。作戦が終わり次第、自由行動になるから、その時になったら、私も地下に向かうわ。』
 それを見た出木杉は、呟く。
「のび太君を、エレベーターシャフトを通じて突き落とすか…。凡人にしては中々の考えだね。でも、その前に、のび太君達の誰か一人に、『V-ウィルス[CODE:Artificial Manipulation]』を投与する筈。その件についての対策を先に立てておかなければならないな。……そろそろ行くか」
 出木杉はそう言うと、デスクの引き出しを開け、引き出しの中から、腰に掛ける、ベルトタイプのホルスターを取り出し、装着した。そして、右側と左側にあるホルスターに、『FN ファイブセブン』と『APS』らしき拳銃を収納し、後ろの部分に、閃光手榴弾(スタングレネード)を装着した。そして、ベルトの尻の部分にあるポケットに、一本のカプセルを入れた。更に、刀身が20cm程のシースナイフをベルト付きの鞘に収納し、左肩に固定した。
の最後に、壁のフックに掛けてあった、白衣を着用し、出木杉は『休憩室』を出た。