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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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僕は、一呼吸置き、部屋の中に突入した。部屋の中には生物兵器の類は全く見られなかった。僕は暫く周囲を警戒していたが、僕達以外に動くものは何もいなかった。僕は『AK-47』のオープンサイトから目を放し、周囲の状況を確認した。部屋の大きさはそれほど大きくはなかったが、狭くもなく、学校の教室の半分位といった感じだ。正面の奥に、一際大きな端末機が見え、外見はパソコンの様であった。…恐らくあれが、格納されたデータを閲覧する為の端末なのだろう。その証拠に、部屋の両端には、巨大なサーバが陳列されており、そのサーバから延びているコードが、正面の端末機に接続されていた。そのサーバに、データが格納されている事は、想像に難くなかった。ゆっくりとその端末機に近づき、状態を確認した。その端末機は既に電源が入れられており、画面には、暗号化された文書があった。
「何だこの文章?」
 ジャイアンがそう呟くと、僕は応える。
「暗号化された文書だね。多分、僕がススキヶ原研究所で解析した暗号と同じ物だと思うから、復号化出来ると思うよ」
 僕はそう言うと、『AK-47』を、端末機が置かれている長テーブルに置き、端末機のキーボードに手を延ばした。そして、解析を始めた。数秒すると、迅さんとジャイアンに話す。
「復号化には、まだ少し掛かりそうだから、先に集合場所に行っててもいいよ」
 僕がそう言うと、ジャイアンが言う。
「お前を一人にしたら、どうなるか判ったもんじゃねぇ。俺は残るぜ」
 ジャイアンのその言葉に心底嬉しかったが、僕は言い返した。
「気持ちは嬉しいけど、集合場所に誰かが行かなきゃまずいんじゃない?」
 僕がそう言うのとほぼ同時に、迅さんが言う。
「じゃあ、私が戻って、この事を報告してきますから、スネ夫さんと武さんは、此処で待機していて下さい」
 迅さんはそう言うと、部屋から出ようとする。
「ごめん迅さん。…気をつけて」
 僕のその言葉が聞こえたのか、迅さんは右手を挙げて、OKのサインを出した。そして僕は、解析の作業を再開した。