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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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あらゆる高性能な生物兵器が生み出された事で、ゾンビは一時期、日の目を浴びなかったが、ゾンビは実用性は低いが、汎用性は比較的高い事が判明した。そして、細分化されたシステムにより、あらゆる性能を付加する事がゾンビにとっては比較的容易であり、ゾンビでも、N.A.C.B.C.W.と、同程度の性能を秘めている。
例として、銃火器を使える位の知能を持たせた、『SOLDIER:ソルジャー』、致死量の肉体損傷を受けた時に、特殊な変異をするようにした、『EVOLVEMENT:エボルブメント』等がある。』
それを見た僕は、V-ウィルスは相当なウィルスだと確信した。このウィルスは、論理構成を変える事で、性質を全く変える事が出来るのだ。つまり、プログラムデータが搭載された電気信号を与える事で、ウィルスの遺伝子構造を変化させることが出来るという事になる。………そんな事が本当に可能なのだろうか?
「スネ夫、これを見てどう思う?」
 僕が考えを張り巡らせていると、ジャイアンがそう訊いてきた。僕は、簡潔に応えた。
「そうだな、V-ウィルスってのは、相当やばい物らしいね」
 僕がそう言うと、ジャイアンが言う。
「ああ、世界中に蔓延する前に、何とか止めないとな」
 と、ジャイアンが言うと、僕は話を切り上げて、次の探索に移る事にした。
「此処の探索も終わった事だし、行ってない探索範囲に向かおう」
 僕はそう言いながら、『紙媒体資料室』を後にした。ジャイアンと迅さんも後に続いた。
僕は、先程入らなかった、『ハードウェア物品倉庫』と書かれてある扉の前で、突入の準備をした。先程の様な事もあると思い、『AK-47』を装備し、衝撃手榴弾を腰に掛け、何時でも使えるようにした。そして、ジャイアンと迅さんに合図を送ると、ゆっくりと扉を開けて入った。その部屋の中には、ゾンビが五体程いたが、更に、ディソルブとスプリットも数体いた。ゾンビは、正面のロッカーの間に固まっていたが、スプリットとディソルブは離れていた。
――――――――――これじゃあ、衝撃手榴弾で一掃する事は出来ないな。まずは、ゾンビを処理するか。
そう思って僕は、腰に掛けてある、『Mk3A2衝撃手榴弾』のピンを引き抜き、ゾンビが固まっている場所に投げ込んだ。手榴弾が床に落ちた音でゾンビが気づいたが、その2〜3秒後、『Mk3A2衝撃手榴弾』の信管が作動し、爆発が起きた。周囲のゾンビは、爆発時の衝撃波によって、肉体が粉砕された。しかし、ディソルブとスプリットは健在であり、ディソルブは3体、スプリットは2体いた。僕は素早く『AK-47』の照準をディソルブに合わせ、フルオートで発砲した。ディソルブは飛行し、弾丸を回避しようとしたが、部屋はあまり広くないので、弾丸が当たらない事は無かった。一発がディソルブの腹部に命中すると、ディソルブは墜落した。その隙を逃さず、一気に畳み掛けた。3体のディソルブ全てに『7.62mm×39mmライフル弾』が命中し、3体全てのディソルブは、悲鳴を挙げて動かなくなった。しかし、その間に、スプリットが接近してきていた。僕は体勢を立て直す為、前転でスプリットから距離を取った。2体いるスプリットの内、1体のスプリットはこちらに向かってきたが、もう1体はジャイアンに向かった。僕はまず、1体のスプリットを確実に倒す事に全力を尽くした。ジャイアンと反対側に移動し、部屋の隅に移動した。すると、スプリットもこっちに向かってきた。スプリットは右腕を振りかぶり、鎌状に発達した骨を突き立てようとしていた。まさに今、右腕を振り下ろす瞬間にスプリットの懐に潜り込み、右腕の攻撃を回避した。そして、スプリットの顔面に、『スプリングフィールドXD』の銃口を向け、発砲した。至近距離からの発砲により、スプリットは悲鳴を挙げながら、仰け反った。その隙を逃さず、『モスバーグM500』に持ち替え、発砲した。ペレット弾がスプリットの腹部を抉り、スプリットは絶命した。その時ジャイアンの方を見ると、スプリットがジャイアンの近くで倒れているのを見た。恐らく、ジャイアンが撲殺したんだろう。僕は、ジャイアンに近づいた。
「ふぅ、何とか一段落着いたね。それにしても、ジャイアンは凄いね。素手で生物兵器を倒すなんてさ」
 そう言うと、ジャイアンは勝ち誇ったように言う。
「当たり前よ! この俺様に倒せない奴なんているかよ。向かってくる奴は、素手で全てギッタギタにしてやるぜ」
 ジャイアンらしい言葉でジャイアンはそう言った。こういう喋り方を見てると、ジャイアンは、やはりいつものジャイアンに見えてくる。安心は出来るけど……相談相手にはならないね。スネ吉兄さんの事は、直接会っていたのび太に相談した方がいいんだろうか? のび太の方は、ドラえもんの事でいっぱいだろうけど、久し振りに悩み事でを打ち明けるのも良いかも知れないな。
「おい、スネ夫どうしたんだ? いつになく物思いにふけってるじゃねえか?」
 ジャイアンがからかうようにそう言った。………そうか、ジャイアンにも判る位表情に出てたのか。今度からは気をつけないといけないな。
「別に大した事じゃないよ。どうやったら効果的に生物兵器を倒せるか考えていただけさ」
 そう応えると、ジャイアンが言う。
「やっぱり、俺様みたいに素手で片っ端から吹っ飛ばしていく方がいいぜ」
 ジャイアンがそう言うと、僕はそれに言い返す。
「でもそれは、ジャイアンにしか出来ないからなぁ」
 僕はそう言いながら、『AK-47』のマガジンに弾薬を再装填した。そして、再装填が終了すると、周囲を確認した。僕達の背後には、この部屋に入って来た扉があり、正面には、爆裂手榴弾で吹き飛ばされたロッカーがあり、左側の壁の奥には、扉があった。その他にはこれといったものは無かった。すると僕は、扉に向かいながらジャイアンと迅さんに言う。
「此処にはもう探索する場所も無いし、あの扉の先に行こう」
 僕はそう言うと、扉の傍にスタンバイした。
――――――――――――先程の様に、先手を取れればいいけど、何度も先手を取れる訳がない。この先に生物兵器がいたら、さっきまでの爆音と銃声で、僕達の存在に気が付いている筈。……一層気を引き締めていく必要があるかもね。
僕はそう思い、『AK-47』のグリップをより強く握った。そしてふと、扉の上部にあるプレートが目に入った。そのプレートには、『情報資料室』と書かれていた。……情報資料室って事は、さっきの紙媒体の資料とは違って、ディジタルのデータ室って事かな? まぁ、入ってみれば判るか。