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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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暫く、その部屋を調べていたが、特に気になる物はなかった。僕達は、来た道を少し引き返し、まだ行っていない、奥の扉の方に向かった。その扉には、
『セキュリティシステム用資料室

セキュリティシステム課以外の立ち入りは原則として禁止する。』
と、書かれていた。しかし、その扉は、電子ロックが外れており、鍵は掛かっていないようだった。僕はゆっくりと、その扉を開けて、中に入った。手前側には、左右両側の壁に沿って、コインロッカーの様な並びの小型のロッカーが並んでおり、一番奥の方に、パソコンの様な物があり、その両側には、サーバがあった。そのサーバは、前に、スネ夫の家で見た物よりも大型だった。まぁ、企業で使っている物だから、当たり前と言っちゃあ当たり前なんだけどね。
僕はそう思いながらも、手前のロッカーを調べていった。そのロッカーは指紋認証の電子ロックが掛かっており、一つも開かなかった。恐らく、セキュリティシステムの紙媒体の資料を収めておくロッカーなんだろう。




暫くロッカーを調べていたが、結局、一つも開かなかった。
気を取り直して、パソコンの様な物の傍にある椅子に腰掛け、画面を見た。その画面には、『O&D System』と書かれたウィンドウと、英文の羅列が並んでいた。………全く解らない。
「……こいつは、ODシステムか」
 いきなり巌さんがそう呟いた。僕は、巌さんに尋ねる。
「知っているんですか?」
 僕がそう訊くと、巌さんは僕の方に顔を向けずに言う。
「国際的にも有名なセキュリティシステムさ。企業用に開発されたシステムで、キーボード入力で直接作られたデータ以外の、ネットワークを介して受信したデータ情報を常に記録し、そのデータがコンピュータウィルスであると判明すると、そのコンピュータ内から、そのウィルスを削除する。更に、ウィルス情報を常に更新する為、企業用として、世界的に有名な品だ。ただ、値段が高いから、一般用には売られていないけどな」
巌さんのその言葉を聴くと、大体の仕組みは解った。しかし僕は、情報処理関係には疎いので、このセキュリティシステムがどれだけ凄いのかまでは解らなかった。巌さんはその画面を暫く見ていたが、やがて、画面から目を離すと、
「この部屋の探索はこれで終わるぞ。次へ向かう」
 と言った。そして、僕達三人は、来た道を戻り、湯沸室に入る前に通ってきた扉を開けた。見えている扉の内で、まだ行ってない扉は、右側の壁にある扉だけだった。僕は、その扉に近づき、ゆっくりと扉を開けた。その扉の先も通路であり、その通路は右に延びていた。また、僕達のすぐ正面には扉があった。まずは、その扉に入ろうとしたが、その扉には電子ロックが掛かっていた。その扉を開けるのは一旦諦め、右に延びている通路を進んだ。十数メートル程進むと、通路は突き当たり、左に折れていた。左に曲がると、すぐに行き止まりであり、左側の壁には、扉があった。その扉に素早く近づき、開くかどうかを確かめた。その扉は錠が掛かってなく、いつでも開く事が出来そうだった。その扉には、『宿直室』と書かれていた。僕は、一拍置くと、その扉を勢いよく開け、突入した。その部屋の中は、簡易ベッドや、デスクがあり、宿直当番の社員が、此処に寝泊まりする部屋だという事は、容易に想像がついた。しかし、最も驚くべき事は、簡易ベッドに、真理奈ちゃんが寝かされていた事だった。
――――その様子を見た僕は危うく、飛び出しそうになったが、すんでのところで足を止める事が出来た。人質にも使う事が出来る真理奈ちゃんを何の罠も仕掛けずに、此処に置き去りにするとは考えられなかったからだ。巌さんや渡井さんの表情を見ると、二人共僕と同じ考えのようだった。
「…俺が先に行く。渡井は後方を警戒してくれ。のび太は俺の援護を頼む」
 巌さんがそう言った後、僕は、巌さんとある程度の距離を取った。いざという時に、上手く援護出来るようにする為だ。渡井さんも、言われた通りに、後方を警戒していた。巌さんは、ゆっくりと真理奈ちゃんに近づいた。やがて巌さんは、腕を伸ばせば、真理奈ちゃんに触れる事が出来る位置まで近づいた。真理奈ちゃんは仰向けに寝かされており、今にも起きそうだった。すると巌さんは、右手を挙げて、僕に合図しながら言う。
「……のび太、俺の左側に回り込め。後、いつでも銃撃出来るようにしておけ」
 巌さんがそう言うと、僕は無言で肯定し、巌さんの後方数メートルの左側に移動した。
――――――――巌さんが言いたい事は大体伝わった。いざという時には、真理奈ちゃんを射殺する事も覚悟しろという事だ。……実際、僕にそんな事は出来ない。せいぜい、腕や脚を銃撃して、動きを止める位だ。僕は、真理奈ちゃんが怪物にならない事を、心の中で静かに祈った。
やがて、巌さんが真理奈ちゃんの肩を揺すり、真理奈ちゃんを起こそうとした。







暫く揺すっていると、真理奈ちゃんの体が少し動いた。












そして、ゆっくりと起き上がった。







僕は銃把(グリップ)を握る力を強くした。すると、起き上がった"真理奈ちゃん"が口を開いた。
「………のび太くん?」
 真理奈ちゃんは僕を見ながらそう呟いた。真理奈ちゃんの眼の動きも手足の動きも、特におかしい所はない。…………あったら困るけど。
そう考えていると、真理奈ちゃんが僕に走り寄ってきた。
「のび太君!」
 僕は、走り寄って来る真理奈ちゃんを受け止めた。見た感じでは、どこもおかしい所はない。
「真理奈ちゃん。大丈夫?」
 僕は、真理奈ちゃんにゆっくりと問い掛けた。すると、真理奈ちゃんは答える。
「うん。……でも、今までずっと気を失ってて、全然覚えてないの」
 真理奈ちゃんがそう言うと、僕は真理奈ちゃんに話し掛ける。
「いや、大丈夫だよ。真理奈ちゃんが無事で戻ってきてくれて良かった」
 ――――――――僕はそう言ったが、安心している訳じゃない。わざわざさらった人質を、おめおめと返す訳が無い。僕だって、色んな大人を見てきたから、それぐらいは解る。……しかし、どんな罠を仕掛けているかなんて見当もつかない。僕にできる事は、真理奈ちゃんに対し、普通に振る舞う事だ。
「真理奈ちゃん。起きてすぐで悪いんだけど、探索に参加してくれるかな」
 僕がそう言うと、真理奈ちゃんは肯定をしたが、ある事に気づいて、周りを見回した。
「あれ、銃が無いや。盗られちゃったみたい。ここにハンドガンならあるけど……」
 真理奈ちゃんはそう言った。確かに真理奈ちゃんの近くには、銃火器を入れておいたバックパックは見当たらない。拳銃や予備マガジンを入れておくミドルパックが外されてないのが不幸中の幸いだろう。…本当に幸いかどうかはわからないけどね。
「ハンドガンだけじゃ危ないから、『M4 カービン』を貸すよ」
 僕はそう言いながらバックパックから、『M4 カービン』を取出し、真理奈ちゃんに渡した。
「のび太君ありがとう」
 真理奈ちゃんはそう言って、『M4 カービン』を受け取った。

そして、再び探索を再開する事になった。まず、宿直室をよく調べた。