遠かったあなた。
あとがき
いろいろ思うことがありすぎてあとがいてみましたw
いつか書いてみたかった転生日和。
飛鳥は現代でも古代(笑)でもすれ違いが好きなので 今回もすれちがってます。
転生ものは 片方が記憶持ちって(パン)おいしいよね!(パン)←
でも今回は 「両方無」 と 「片方だけ」 の両方にとらえられるようにしました。
じれったい飛鳥ぷまいれす。
書いててテンションあがって当初と話変わりまくって後半よくわからなくなってしまいましたが、楽しんでもらえたらうれしいです。
(って需要ないだろこれ。完全なる俺得乙。)
では、おまけという名のエピローグとともにさようならします!
ここまでよんでいただきありがとうございました!
◆◆◆◆
18時少し前の、最終下校時刻前を告げるチャイムが鳴る。
部活の片づけを終えた僕は、急いで駐輪場へ走る。
今日の当番は僕だけだったから、同じ部活の仲間はもう誰もいない。
薄情な奴らだ。
「小野君!」
背後から声がした。振り返ると、変人的秀才の彼がにこにこ笑って立っていた。
「先輩?どうしたんですか、こんな時間まで……」
「はい!」
僕の話が終わる前に、先輩は僕に何かを差し出してきた。
四葉のクローバーだった。
「? なんですか?」
「あげるよ、小野君に。」
ん、とそれが僕に近づけられた。
なんの変哲もない四葉のクローバー。イタズラがされてる……という様子もない。
なにが目的だろう?
しばらくそれを睨み付けていると、先輩が悲しそうな顔をしだしたのでいそいでそれを受け取った。
「あ、ありがとうございます、先輩。」
彼は嬉しそうに笑った。
「うん!」
もうすぐ時間になる。
生徒会役員が2人も最終下校時刻をやぶったなんて、面目丸つぶれだ。
僕は鞄を前かごにおしこんで、カギを回し、自転車にまたがった。
「じゃあ、僕はこれで…」
自転車の進んだ次の瞬間、僕は後ろに引き戻された。
進まない。
振り返ると、先輩が荷台をつかんでいた。
「なにしてんですか!時間やばいですよ!?」
「ねぇ、小野君。」
またその顔だ。
黒い瞳が僕を完全に支配した。
息ができない。動けない。
「また会えたな、小野君。」
は?
「なに言ってんですか、あなたが待ち伏せしてたんでしょう?」
「え!?うん、いや、まぁそうだけど……そうじゃなくて、その」
「ふざけてないで帰りますよ!」
「あ、待って!置いてかんとってぇ~!」
バックミラーには、満面の笑みで走ってくる先輩が映っていた。
本当に変な人だ。
でもなんでだろうか。
『また会えたな』
校門を抜けた。空が藍と季節外れの紅葉とに染まっていた。
僕はなぜか微笑んでいた。
僕はなぜか泣いていた。
fin.