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Secret Operations

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「そうかもしれないが現状では確証を得られる証拠がない。よって、いくら突き詰めても推測にしかならん。今の状況の情報を集めつつ、屋上までの安全を確保する事だけを考えた方が良いな」
 山本さんがそう言うと、安藤さんがゆっくりと言った。
「しかし、さっきの件もあるだろう」
 安藤さんが言った「さっきの件」とはさっき校庭にいたカメレオンベースのB.C.W.である、『バイオゲラス』の事だろう。確かにバイオゲラスは生半可な武器じゃ倒せない。
「さっきの件とは、隊員の殆どが全滅したあの時の事か? 俺は北舎にいたから何が起きたか知らないな。安藤は詳細を知っているのか?」
「俺は知らないが、そこの出木杉君が怪物の姿を見たらしい」
 安藤さんがそう言うと、山本さんは僕の方を見た。僕は山本さんに何か訊かれる前に言った。
「校庭で見たのは巨大なカメレオンの様な怪物でした。今まであんな生物は見た事がありません。ただ、僕がその怪物を見た時は、既に隊員は殺されていて、すぐにその怪物は何処かへ行ってしまいました」
 僕がそう言うと、山本さんは少し考えた後に言った。
「その怪物に全滅させられたとすると、その怪物は一体何処に行ったかだ。出木杉、その怪物はどっちの方向に去っていったんだ?」
「確かこの学校の裏山の方向に向かってました」
「そうか、その怪物の危険性から考えると、出来るだけ戦闘は避けたいが、そうもいかんだろう。そのカメレオンが階段を登って来る可能性を考えると、そのカメレオンを始末しなければ安全にヘリを下ろす事は出来ないな。とはいえ、そう簡単に済みそうな問題でもない。重火器があれば違うかもしれんが、此処には小火器しかない。どうするかが問題だな。まぁ勿論その怪物がこちらに来なかったら問題無い訳なんだがな」
 山本さんがそう言うと、ナーシャさんが口を開いた。
「取り敢えずは屋上を確保する事が大事だと思うけど。屋上さえ確保できれば、上に登って来ても撃退する方法はいくらでもあるから」
「確かにそうかもな。全員を屋上に退避させた後、階段を爆薬か何かで破壊すれば登って来れない筈だからな。 よし、引き続き3階の探索に回るぞ」
 山本さんはそう言うと、すぐに3階に向かおうとした。
「まて山本。一旦体育館に戻って、一般市民に現状と作戦をあらかた伝えておこう。もしパニックなんか起こしたら大変だからな」
 安藤さんがそう言うと、山本さんが言った。
「解った。俺と安藤で市民に説明する事にしよう。他の奴等はここで待機していろよ」
 山本さんはそう言うと、安藤さんと共に相談室を出て行った。
「しかし、もし本当にさっきのカメレオンの怪物が出てきたら、俺達だけで撃退出来るのかな?」
 はる夫君が僕にそう言ってきた。実際、バイオゲラスを倒すには、ロケットランチャーや汎用機関銃はいらない。バイオゲラスの口腔内に手榴弾を投げ込めばいい。ただ、手榴弾がない場合、小火器を使う事になるが、バイオゲラスの皮膚はかなり硬い為、皮膚越しに銃弾を撃ちこんでも、効果は薄いだろう。
「よく解らないけど、いくら巨大で強くても、口の中に手榴弾か何かの爆発物の様な物を投げ込めば倒せるんじゃないか? いくら巨大といっても、頭から炸裂されればひとたまりも無い筈だ。……まぁ、単なる推測だけどね」
 僕は、自分の正体がばれないようにはる夫君達にそう言った。もし、バイオゲラスの事を知っているとばれたら、ただじゃ済まないからね。
「そうか。でも、あれだけの警官達が全滅したって事は、ただ銃を撃ってるだけじゃ倒せないって事だけは確かだな。いざという時は、俺の持ってるグレネードランチャーを怪物の口の中に向けて撃ってやればいいって事か」
 安雄君は『コルトM79』を手にしながらそう言った。
「しかし、僕もあのカメレオンを見たのは一瞬だったからね。もしかしたら、僕達の知らない能力か何かがある可能性もある。油断だけはしないようにしないと……」
 僕がそう言い掛けると、下から誰かの悲鳴が聞こえた。それに続いて、銃声の様な音も聞こえた。
「今の音は!」
 安雄君はコルトM79を手に持ちながら立ち上がってそう言った。
「……多分銃声だ。体育館で何かが起きたんだ。僕達も援護に行こう」
 僕がそう言うと、安雄君はコルトM79を肩に掛け、ベレッタM92FSを構えながら言う。
「早く行こうぜ! 早くしないと手遅れになるかもしれねぇ!」
 安雄君はそう言うと、一人で相談室を出て行ってしまった。
「安雄君! もう行っちゃったか。ナーシャさん、はる夫君。僕達も体育館に向かおう」
 僕はFN ファイブセブンの装弾を確認しつつそう言った。その後、僕達は北舎の西側階段から一階に降りた。
作品名:Secret Operations 作家名:MONDOERA