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Secret Operations

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 僕がそう言うと、はる夫君は僕の顔を怪訝そうに眺めながら言った。
「だけどさ、僕達も関わってる訳だし、何か役に立ちたいんだよね。怖がってばっかりで何もしてない僕が言うのもなんだけどさ」
「……確かに僕達も子供だからといってじっとしている訳にはいかない。だけど、焦って最悪の状況になる事だけは避けたい。今の段階では、屋上に行く経路の安全を確保するのが最優先だよ」
 僕がそう言うと、はる夫君は緊張が解けたようで、少し微笑みながら僕に言いかけた。
「出木杉は凄いな。こんな状況でもそんなに落ち着くなんて僕には出来ないよ。僕は今でもあの化け物が怖いし、上手く戦えないかもしれない。でも、僕なりに頑張ってみるよ」
「うん。大丈夫だよ。僕達皆が全力を尽くせばなんとかなるよ」
 僕は笑顔でそう言った。僕やナーシャだって、一般人が無闇に死ぬのは見たくない。僕はこの時、はる夫君や安雄君や自衛隊の皆を生きて脱出させてあげたいと心の底から思った。

 ――しかし、パーフェクションB.C.W.はバイオゲラスだけじゃない。それに、研究所には詳細不明の生物兵器もある。僕達の装備じゃ不安だ。ハンドガンとアサルトライフルとサブマシンガン等の小火器だけではバイオゲラスを倒す事は非常に難しい。安雄君のグレネードランチャーなら倒す事は可能かもしれないけど、狭い部屋だと使えない。フルサイズの7.62mm弾でもあれば違うかもしれないが、先程の作戦用車輌を見た時も、89式5.56mm小銃とスタングレネードと5.56mmNATO弾位しかなかった。現実的に考えると、全員生還する事は難しいだろう。僕達が全力を尽くす事は変わらないが、バイオゲラスの他のパーフェクションB.C.W.が現れたらどうなるかは解らない。……変な胸騒ぎがする。安全確保に向かった安雄や自衛隊の人達に何も無ければいいけれど……。
作品名:Secret Operations 作家名:MONDOERA