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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第21話

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  第21話 「重なる災厄」


  澪達が修学旅行から戻り、学校帰りに久々に勇士朗達と会う約束をしていた。夕方も近い昼下がりの午後の日差しが心地いい日だった。

  澪 「あ!来た来た!」

  勇士朗 「まった?」

  澪 「ううん。私達もさっき来たところだよ。」

  桜ヶ丘高校の近くにある高台の市立公園で待ち合わせをしていたのだ。

  勇士朗達4人の中に新たに1人が加わっている。律が蓮にその少年について聞く。

  律 「あれ?もう1人誰?」

  蓮 「ああ、コイツは俺のバイト先の後輩だ。ちなみに同じ学校の後輩でもあるんだ!」

  光 「ぶっちゃけ、蓮がバイトしてたおかげで存在知ったんだけどな・・・。」

  蓮が紹介した後輩君は、梓よりも少し背が高いというだけで身長が低い。だが、案外イケメンでもある。

  後輩 「ちわっす・・・・川田涼っす。」

  少々照れくさそうに挨拶する涼。

  蓮 「なーに照れてんだ?コイツ。」

  涼 「え、だって先輩・・・こんなに先輩のおねーさんに会えるなんて滅多にないから・・・。」

  蓮 「そっか、どっちかっつーと涼坊は草食系だもんナ。」

  涼 「えへへへへ・・・えーと・・・その・・・。」

  しどろもどろな涼。その仕草に軽音部メンバーの母性本能が少しうずく。

  律 「なんか・・・・見てると世話したくなってくるって言うか・・・。」

  紬 「ふふ、かわいいコ♪」

  唯 「ホントだぁ。なんか男の子なのにカワイイ〜♪」

  澪 (う・・・・なんだか母性本能がくすぐられるような・・・・妙な気分。)

  涼 「え?あ?う・・・・えへへへへ。」

  軽音部のメンバーにちやほやされクニャンとデレデレになる涼。
  
  蓮 (こいつ・・・・チビなことを逆手にとったな。)

  だが、彼とタメの梓が唯一鋭い一言を突き刺す。

  梓 「なんかもっとシャキッとして欲しいですっ!見てるとだらしない感じですっ!」

  梓にそういわれると涼はしゅんとなってしまう。

  涼 「ふぅうぅ・・・。」

  律 「梓、初対面の奴にそこまで言わなくてもいいだろ?」

  唯 「そうだよ〜。かわいそうだよぅ。」

  澪 「流石に初めからそれはちょと言いすぎじゃないか?」

  梓 「う・・・ごめんなさい。」

  確かに初対面の相手に言い過ぎではあった。だが、涼はしゅんとなりつつもすぐに立ち直る。

  涼 「大丈夫っス!よく言われるコトッスから!」

  とりあえず公園の芝生に座って、勇士朗達は土産をもらう。京都名物の八橋だ。

  澪 「はい、みんなで食べてね!八橋!ちゃんと保冷してあるから。」

  勇士朗 「八橋かぁ!ありがとう!」

  蓮 「サンキュー!」

  光 「うまそうっ!!」

  俊 「京都はやっぱこれだよなー。」

  蓮 「ほれ、涼坊も食え。」

  涼 「あ、いただきますっ!」

  唯がさらに土産を取り出す。

  唯 「まだあるんだよ・・・へへ・・・。」

  ゴソゴソとカバンから中身を取り出す。すると一文字の平仮名のキーホルダーが出て来た。

  唯 「はい、あずにゃん♪」

  梓に「ぶ」と書かれたキーホルダーが手渡された。

  梓 「『ぶ』・・・・?」

  紬 「それじゃ、みんなで一斉に出し合おー!せーの・・・・。」

  他の平仮名を唯、澪、律、紬がそれぞれ持って出し合った。

  唯 「じゃん!」

  梓 「け・い・お・ん・ぶ・・・・ああ!そういうことか!!」

  け・い・お・ん・ぶ・・・彼女達はいつでも仲良しだと言うコトを現していた。

  唯 「私達はいつでも仲良しだよ☆あずにゃん!」

  梓 「唯先輩・・・。」

  勇士朗達はその時、澪達が羨ましく思えた。

  勇士朗 「いいよなぁー・・・・部活って。」

  光 「ホントだよなぁ・・・なんかやっときゃよかったか?」

  そんな会話をする勇士朗達に、澪が同じような土産を手渡す。

  澪 「私からも勇士朗君達にお土産あるんだ・・・はい。」

  4つの紙袋に入ったお土産がそれぞれ手渡される。  

  男子メンバー 「???」

  俊 「・・・!ああ、そういうことか!出し合おうぜ。」

  俊が何が入っているか逸早く察する。紙袋から出すと片仮名の文字が入っていた。

  それらを出し合う勇士朗達。  

  勇士朗 「ファ・イ・バー・ド・・・・・ファイバードか!!」

  澪 「うん。勇士朗君達とファイバードのおかげで今こうしていられるからさ・・・まだ闘いは続いていくんだろうケド、これからも頑張って!!」

  勇士朗 「ありがとう、秋山さん!!」

  涼 「へ?え?う??」

  蓮 「そっか、涼は初耳だからな。実はな・・・。」

  涼は初耳で訳が解らない。蓮が事の成り行きを説明をすると興奮しながら納得してくれた。

  涼 「そんなことがあったんすか?!スゲーッスよ!!ロボットになれちゃうだなんて!!!」

  梓 「でも本当に怖かったです。あの時は・・・。」

  涼 「そんなに怖い出来事だったの?」

  梓 「・・・・・うん。」

  梓の脳裏に当時の出来事が、C‐02が出現した光景が浮かび上がる。

  いたたまれなくなる気持ちになりかけた時、俊がフォローするかのように口を開く。  

  俊 「ま・・・・その怖い出来事を勇士朗の奴が見事に叩き斬ってくれたんだ。過去がうんぬんじゃなくて、生きていられる今があればいいんじゃないか?」

  梓は俊のいい感じの言葉にはっとなって我に帰る。  

  梓 「そ、そうですよね。あ、そうです!」

  俊 「?」

  梓が思い出したように切り出す。

  梓 「来週の土曜日に桜高特別ライヴをやるんです!あの出来事から半年経ったって事で桜高復活祭があるんですよ!!」

  俊 「へぇっ!またライヴやるんだ!?」

  俊の反応に笑顔で梓が答える。

  梓 「はい!もう、今からでもやりたいくらいですよ!」

  律 「そういえばそうだった!!それも今日言おうとしてたんだっけ!!」

  桜高の校舎の再建工事の完了が近づく中、半年の節目として桜高復活を兼ねて文化祭のような特別イベントが催される事となっていた。

  光 「じゃあ、練習してたほうがいいんじゃぁ・・・。」

  調度正面に居た唯が光に答えてくれた。光は嬉しげな気分に包まれる。

  唯 「今日は、息抜きだよ。お土産も渡さなきゃいけなかったし、みんなとも久しぶりにあそびたかったし☆」

  光 (唯ちゃあん・・・・。)

  笑顔で喋る唯を見つめてとろーんとなる光。本格的に唯一筋に恋が前進しているようだ。

  澪 「それでなんだけど、もしよかったら勇士朗君達4人をゲストに招こうと思うんだ・・・。」

  紬 「あの時のあなた達の行動が一人でも多くのコ達を助けてくれたから・・・。」

  思ってもみない展開に勇士朗達は驚く。

  勇士朗 「え?!ゲスト?!」