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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第21話

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  俊 「って言っても俺達は勇士朗みたいな大した力はないし・・・特別なことは・・・。」

  俊が謙遜して応えると、梓は一回首を振って俊たちの行動を改めて称える。

  梓 「でも、誘導してくれただけでもかなり違いました!多分、他の人たちだったら逃げちゃっていたと思います。俊さんたちも立派な勇者ですよ!」

  俊 「そ、そうか?サンキューな・・・。」

  梓の笑みを含めたちょっとした返答が、俊を少し赤くさせる。

  澪 「どうかな?みんな・・・。」

  澪が勇士朗達の意見を伺うと、蓮が威勢よく答える。

  蓮 「勿論いいぜぇっ!な?光?」

  光 「おおう!!なんったって俺たちヒーローじゃん♪」

  俊 「自分で言うな!!」

 
  それから間も無くして、事件に告ぐ災害が引き起こっていく。帰宅ラッシュが近い千葉駅周辺の街並みに突如として轟音と砂煙が舞う。

    グォゴオゴオオオッ・・・

  ビルが倒壊し、道路側へと傾く。近くを走っていた車が次々に瓦礫の下敷きとなる。そして、瓦礫と化したビルの地下からは、アリのようにわらわらとBLW‐01が出現しはじめる。

  数としては、10体以上はいる。そして、BLW‐02がと03の2体が千葉駅周辺から出現。咆哮しながら暴れまわる。

  BLW‐02 「コカカカカカアアアッ!!」

  更には、M.P.D.BRAVEの本部がある立川市内にもBLW‐01の群れが地下から出現。直ちに警視庁から出撃要請が出される。

  冴島 「BLWが立川と千葉に出現した!!我々は立川に現れた固体を叩く!!」  

  要 「了解です!!千葉のBLWは・・・・?!」

  冴島 「こちらの対処は、旋風寺に要請した!!君たちは、立川のBLWに専念してくれ!!」 

  要 「了解!!M.P.D.BRAVE、出撃します!!」

  ゲートが開き、パトライトを光らせながら黄昏時の立川市内へ直接出撃していくJポリスとJローダー、Jバギー。後続する形で両肩のパトライトを光らせながらレイバーズが走る。

  Jポリス 『この立川にBLW・・・!!一刻も早く急行するっ!!』 

  ガンレイバー 『まさか地元で事件が起こるとはなー!!』

  ショットレイバー 『とにかく駆逐することに専念だっ!!』

  それとほぼ同時刻、NASAの監視衛生が衛星軌道上を突入していく不審な隕石を捉えていた。  
  そしてそれは奇妙な軌道で大気圏へと突入していく。あたかもアジア圏への落下を意識するような軌道を描いて墜ちていった。

  冴島が危惧していた事態が現実のものとなろうとしていた。

  デストリアンとBLWの同時多発事態である。

  そしてそれは、BLW‐01が発生している立川の上空へと飛来する軌道上にあった。

  警視庁にNASAからの通信が入り、その事がM.P.D.BRAVEに通達される。

  立川の街を走るJバギー。後続してJローダー、レイバーズが続く。

  吉崎 「大変です!!NASAの監視衛生が、立川上空を目指す軌道で墜ちてくる隕石を探知した模様!!数分後にはここへ・・・!!」

  葉山 「マジっスか?!!」

  要 「遅かれ早かれそういった事態が発生してしまったか!!!」

  予見はしていた。だが、現時点では発生したBLW‐01の駆除で手がいっぱいであった。

  現場へと到達し、要の指揮の下M.P.D.BRAVEが戦闘態勢に入る。

  要 「BLWの駆逐を最優先とする!!まずは街に発生したBLWの駆除にあたる!!奴らが展開しているエリアを三つに分けて駆逐任務を遂行する!!吉崎、フィールドミッションデータをジェイデッカー達に送信してくれ!!」

  吉崎 「了解!フィールドデータ、送信します!」

  フィールドデータがジェイデッカー達に送信されると要がミッションの指揮をする。

  要 「ジェイデッカー、レイバーズ!散開して任務にあたるぞ!ジェイデッカーはAポイント、ガンレイバーはB、ショットレイバーはCポイントで展開してくれ!」

  Jローダー 『了解!』

  ガンレイバー 『了解っス!!』

  ショットレイバー 『了解・・・ですが、数的にも弾薬が足りません。弾薬の補充はどうするんです?』

  Jポリス 『Jバスターに関しても何処で装備をすれば・・・?』

  要 「その点については、専用のトレーラーを向かわせる。所定の位置で装備・補充してくれ。だが、危険に見舞われそうな場合は、トレーラーの安全確保の為にトレーラーを移動させる事を念頭に置いてくれ!」

  Jローダー&ショットレイバー 『了解!!』

  要 「各機、散開!!」

  要の合図で、それぞれが別れ始める。Jポリスが、加速しながら空中へと舞い上がり、連動するようにJローダーも空中へと舞い上がる。

  ジェイデッカーのボディーへと変形したJローダーにドッキングモードとなったJポリスが合体した。

  ジェイデッカー 『ブレイヴ・アァアアアップッ!!ジェイデッカー!!!』

  レイバーズは立川の街を駆け抜ける。間も無くして立川にサイレンが鳴り響いた。




  京都から帰還した舞人も先刻に要から直接情報を受け、千葉方面へと向かっていた。ロコモライザーのレバーを握る手に力が入る。

  舞人 「以前、ニュースになっていた生命体が千葉に現れたか・・・この国は巨大生物だらけじゃないかっ・・・・どうなってしまうんだ・・・・この国は!?」

  この巨大生物の実害に見舞われる日本を危惧する舞人。マイトガインが助言を放つ。

  マイトガイン 『舞人。それらから市民を守る為に俺達は立ち向かうんだ。今どうこう考えるよりも、今行動できることをすればいい!!我々はヤツラと闘える力を持っているんだからな!!』

  交尾にはライナーズ。そして空中航行モードのトレーラー特急とアームズ特急が飛ぶ。新たに加わった彼らもマイトガインの言葉に賛同する。

  ストライクボンバー 『そうだぜっ!!これからは俺達も加わって闘うんだからな!!』

  フレアダイバー 『人々の営みを守る為に我々も助力しますっ!!』

  舞人 「みんな・・・そうだな・・・それに・・・。」

  舞人はケータイを取り出し、紬とのツーショットの待ち受け画面を見る。そんな舞人にマイトガインが珍しく突っ込みを入れた。

  マイトガイン 『舞人、言いたいことはわかってるよ。紬嬢節はおなか一杯だ!』

  舞人 「はは!マイトガインが俺に突っ込みだなんて珍しいじゃないか!一本とられたな!」




  黄昏の市立公園で仲間達といた勇士朗も久々にデストリアンを察知した。

  勇士朗達と軽音部メンバーが公園内の芝生の斜面で夕焼けを眺めながら語らっている中、すくっと勇士朗が立ちたがる。その表情は例によって鋭い眼光だった。逸早く澪が察する。

  勇士朗 「・・・・・!!!」

  澪 「・・・・勇士朗君、ひょっとしてまた来るの・・・?」

  勇士朗 「うん・・・デストリアンが来る!!」  

  涼 「ふえ?!」