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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第29話

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  第29話 「唯、涙のムコウに・・・」


  梅雨が明け、初夏へと季節が移る。中間テスト期間が終わり、ひと段落もついた。

  軽音部メンバーはいつも通りの放課後を過ごす。

  律 「はぁ〜ひと段落着いたな〜。」

  唯 「ふもお〜。」

  唯と律がいつものようにだらけている。梓は先輩達に練習を促す。

  梓 「もー!練習しましょうよ!練習!!」

  律 「いーの、いーの。今までぶっ通しでテス勉やってきたんだからさ・・・。それにケーキ食いながら言っても説得力無いぞ?」

  梓 「うう・・・。」

  澪 「しょうがないな〜・・・・今日は切り上げるか?」

  梓 「澪先輩・・・。」

  澪 「律のいうとおり、中間テストもあったコトだし、その息抜きしておくのも必要だからな。」

  梓 「そ、そうですよね!」

  澪は梓にとって尊敬している先輩だ。律の意見に反し素直に澪の意見に賛同する。

  紬 「それじゃあ今日は帰宅しましょう!私も用事がありますから・・・。」

  澪 「ああ。」

  一行は帰宅する事になり、いつもどおりそれぞれの帰路に別れる。

  紬 「それじゃあ皆さん、また明日!」

  律 「おう!」

  澪 「じゃあな!」

  唯 「ばいばーい!」

  梓 「お疲れ様です!」

  紬は迎えに来ていた琴吹家のリムジンに乗り、その場を後にしていった。

  律 「ムギはスゲーな〜相変わらず・・・・いつもリムジンだったっけ?」

  澪 「この前の怪物災害で電車が使えなくなってるからだろ?」

  梓 「復活祭の時にもまた隕石が来たみたいですし・・・・。」

  唯 「それは家(うち)のエクちゃんがやっつけてくれたんだよ!あの後聞いたー!!」

  律 「だから何事も無かったのか!」

  澪 「ホント・・・・あの日からああいった事件が起きすぎだよなぁ・・・。」

  梓 「ホントですよね・・・。」

  一行が別れ、梓と帰路を歩く唯。そこへ一通のメールが届いた。

    ♪〜・・・

  唯 「ほえ?誰だろ・・・?」

  ケータイを開くと、光からのメールだった。

  唯 「光君だ!えっと・・・・今から前に言ってた喫茶店にいかない?・・・・ふおおお!ケーキっ♪ケーキっ♪」

  梓 「光さんから誘ってきたんですか?!なんだか珍しいですね!!」

  以前に光が唯のコトが好きだというのを聞いていた梓。驚きながらも今日のこの後の展開が気になった。

  梓 (ついに光さんが自らアクション起こすんだ・・・!!)

  唯 「喫茶店ー♪喫茶店ー♪」

  一方で光からの誘いに喜ぶ唯だが、光よりも喫茶店の方に意識が傾いていたのは言う間でもない。

  唯 「そーだぁ、あずにゃんも一緒に行こうよ〜。喫茶店!」

  嬉しそうにメールを打ちながら梓にも声をかける唯。だが勿論、梓は気を使った。
  
  梓 「あ!私はいいですっ!この後用事があるんで!!」

  唯 「そっか〜・・・じゃあ、また今度いこうねー。」

  梓 「はいー。」

  可愛らしく返事する梓。すると唯は梓にいつものように抱きついてきた。首をブンブンふってじたばた抵抗する梓。

  唯 「あーずにゃん☆」

  梓 「ぎゃー!!いきなりなんなんですかー!!!」

  唯 「光君のところに行く前にやっときたくて〜。」

  梓 「ぎにゃにゃにゃにゃ〜・・・!!!」

  それから間も無くし、唯からOKのメールをもらう光。途端にはしゃぎだす。

  光 「よっしゃー!!唯ちゃんと喫茶店に行けるぅ!!しびれるぅ!!あこがれるぅ!!」

  俊 「ジ○○ョか!!?」

  蓮 「ホントにいいのか?一人で?」

  光 「ああ!念願の放課後デートだぁ!!」

  俊 「本人はその気ないんだろーがっ。」

  光 「そ、そんなのわかってるって!じゃ、行ってくるぜー!」

  勇士朗 「大丈夫かよ光のやつ・・・。」

  俊 「まぁ、あいつはウブだからなぁ・・・。」

  メンバーとは逆方向に向かいだす光。例の喫茶店は唯の帰路の途中にあったのだ。待ち合わせていた街の一角で唯と合流する光。

  唯 「光君!」

  光 「ごめんね、唯ちゃん。急に誘っちゃって。」

  唯 「ううん、誘ってくれてありがとうっ!早く食べにいこっ!ケーキ、ケーキィ!」

  光 (ああ・・・・このシチュエーション・・・・夢のようだぜっ・・・。)

  早速その喫茶店に行き、店内でケーキと紅茶を堪能する。この喫茶店は余り目立たない所にあるのだが、店内の品々はかなりのもので、喫茶店としては穴場のような店である。

  一切れのケーキを口に運ぶ唯。

    ぱくっ

  唯 「おいひ〜!」

  一口食べただけで幸せそうな声で喜ぶ唯。光はこの状況に喜ぶ。

  光 「へへへ・・・ここ一押しの店なんだ。」

  唯 「もぐもぐ・・・・・ごくん・・・・光君もケーキ好きなの?」

  光 「ま、まぁね。喫茶店が好きだからさ、俺。あと店の雰囲気っていうのかな?そういうのも好きでさ!」

  唯 「へぇ〜男の子でもいるんだね〜・・・・ぱく。」

  唯と向き合いながら喫茶店で過ごす光。今の光にとってはこれ以上の幸せはなかった。

  光 (ああ・・・嬉しすぎてどうかなりそう〜〜ああ・・・夏服の唯ちゃんかわいいい〜。)  

  夏服の桜高の制服姿の唯に惚れ惚れする光。いや、萌え萌えというべきか。

  唯 「いつもムギちゃんが出してくれるケーキもおいしいけど、ここのお店のケーキも最高だよ!紅茶もおいしいし!今度から寄ろうっと!」

  光 「喜んでくれてよかった!」

  唯 「それにしても・・・・。」

  光 「え?」

  唯 「やっぱり光君は、髪さらさらだね〜。このさわり心地大好き!」

  急に話を変えた唯は、光の髪に触れてなでなでする。光は歓喜の余りに変な声を出してしまう。

  光 「うきゅーっ!!」

  唯 「へ?!何今の声?!うきゅーだって!カワイイ!!」

  光 「か、かわいい?!!」

  唯 「もう一回やって、もう一回やって!」

  光 「う・・・うきゅー!!」



  一方、憂や純と落ち合った梓は純の家に来ていた。梓の上に純の家の猫がなつくように膝の上に座っている。早速先ほどの話題が出て盛り上がっていた。

  憂 「えええ?!お姉ちゃんが?!」

  梓 「うん!!さっき光さんからメールがあってね。嬉しそうにしてたよ。」

  純 「マジで、マジで?!それでどうなったの?!」

  純が話題にがっつく。しかし梓は大したことではないコメントを出した。

  梓 「ついさっきの話だからわからないって!!でもどっちかっていうと光さんより喫茶店の方が目当てのようにも見えたな・・・。」

  純 「そーかなー?実は中では光さんってヒトのコトを嬉しがってたり!!」

  梓 「唯先輩はギター命だからそれは・・・まぁ、私的には光さんがアクションした事でどうなるかが気になるところだけどね。」