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私たちの妹

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そして、オーストリアが食後のコーヒーを一口飲んだ後、彼の口が開いた。

「リヒテンシュタイン。本当に久し振りですね、このように食事を共にするのは。
貴女があの時、一時はどうなるのかと心配していましたが、スイスの元で元気にしているのを見て、私は安心しましたよ」
オーストリアはリヒテンに対して、少しだけ優しい笑みを浮かべた。

「はい、ありがとうございます。私なんかを心配してくださって…」
リヒテンは少し俯きながら答えた。

「まあ、リヒテンはちょっと抜けた所があるけどよぉ、しっかりしてんだから、大丈夫だろ!」
プロイセンもリヒテンを褒めた。

「リヒテンシュタインは我輩の“妹”であるからな!」
スイスもリヒテンの事を誇らしく思い、自慢げだった。

―やはり、スイス、貴方は兄馬鹿です!

「…さて、そろそろ私たちはお暇しましょうか。
プロイセン、帰りますよ」
オーストリアは上品な仕草で口元をナプキンで拭くと、伝票を持って席を立った。

「はぁ?!!俺様はまだ…。わーったよ、帰ればいいんだろ!帰れば!!」
プロイセンはスイスの強烈な睨みにより、飲みかけのコーヒーを残して、渋々席を立った。

「では、スイス、リヒテン。失礼します」
「じゃあな!」
オーストリアとプロイセンは、レストランを後にした。



「何だか、久し振りに賑やかなお食事でしたね、兄様?」
リヒテンは嬉しそうに微笑んだ。

「そ、そうであるな……」
スイスは内心少し疲れていて、こんな食事など二度とごめんだと思っていたが、リヒテンの嬉しそうな顔を見て、そんな気持ちは一気に吹き飛んでしまった。

―お前(貴女)は、我輩(私、俺)の自慢の妹である(です、だ)!―

作品名:私たちの妹 作家名:桜飴♪