Love Shock(前編)
そう、雲雀が彼女を抱えて、雲雀のテリトリーである応接室まで持っていけばいい。
決断した雲雀の行動は素早く迅速。
くたくたになって椅子に座っているツナの腰を片手で抱え上げ、腕で腿の裏と背中を支えて、まるで米俵でも担ぐようにしてツナを肩に担いですたすた歩きだす。
はやく、応接室に連れて行って、二人でソファに並んでたっぷりくっつきながら、愛をかたろう。
どきどきしながらそう思っている雲雀は、キスをされたショックで、キスからこっち、ツナの記憶がすっぱり飛んでいる事を知らない。
突然キスされたツナは、いきなりの事に自分の感情が整理できず、そんななか雲雀がしたあの告白。
ツナは、雲雀の告白を聞いてなかった。
しかし、雲雀はちゃんと告白したつもり。
雲雀の行動に意味がわからないツナと、キスして告白して、二人は恋人同士になったと思い込んでいる雲雀。
二人のお付き合いは、こうしてはじまった。
作品名:Love Shock(前編) 作家名:浅田リン