新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第31話
第31話 「高校生勇者タッグ炸裂!!」
桜高の校舎に手を向けたサンドール星人。箒のような腕の先からロケットランチャーの如く岩の塊が撃ち飛ばされた。
ドォシュゴオオオオッッ!!!
校舎内の女子たちが一斉に悲鳴を上げる。
ファンクラブの生徒達 「きゃあああああ?!!」
唯は光を信じてきゅっと目を瞑った。
唯 「光君ッッ!!!」
その時、唯の想いに応えるようにファイヤー・コウが技を撃ち放った。殴るように突き出した拳から炎の火球がぶっ飛ぶ。
ファイヤー・コウ 「ファイヤー・マグナムッッ!!!」
ドォシュウウウゥッッ・・・・ヴァギャズウウウウウウウ!!!
撃ち出されたファイヤー・マグナムが見事に岩の弾丸に命中し、爆砕させた。
唯を始め、目を瞑っていた生徒達がゆっくりと目を開けた。危機を免れた事で、教室中に一時の安堵が流れる。
ファイヤー・コウ 「さぁ、いくぜこのヤロウッッ!!!今度はおまえ自身に命中させてやるぜっっ!!!」
ドォシュウウウウウウッッ・・・・ズギャガドォオオオオッッ!!!
サンドール星人A 「・・・・!!!」
撃ち放たれた炎がサンドール星人の胸部に直撃した。だが、すぐにファイヤー・コウに向かって腕をかざし岩を撃ち飛ばす。
ドォシュゴオオオオッッ!!!
ファイヤー・コウ 「ちぃいいっ!!!」
ドォガアアアアアアアンッッ!!!
地面に直撃する岩の弾丸。ファイヤー・コウはジャンプしながらこれをかわし、空中でファイヤー・マグナムを連発して撃つ。
ファイヤー・コウ 「だあああああああっっ!!!」
ドォシュゴ、ドォシュゴ、ドォシュゴオオオオオオッッ!!!
ディギャン、ヴァギャギャドオオオオオオンッッ!!!
サンドール星人の腹部に連続でファイヤー・コウの攻撃が直撃する。その一方でファイバードはファイヤー・コウの姿を確認しながらもう1体のサンドール星人と両者の腕を組み合って激突する。
ガシイイインッッ!!!
ファイバード 『あ、あれは・・・?!!ぐっ・・・・おおおおおお!!!』
グググググゥゥ・・・・
サンドール星人を力で押し始めるファイバード。そのまま横へ振って校庭へ投げ飛ばした。
ファイバード 「でやああああああっっ!!!」
ゴォアアアアアアンッッ・・・・・ズドォガァアアアアアッッ!!!
校庭に倒れこむサンドール星人。その間に、ファイバードはもう一度ファイヤー・コウの姿を視認する。
ファイバード 『あれは・・・!?!ダグオン!!!』
勇士朗には初めて見る戦士だが、ファイバードが中から思考共有していた為に、直ぐにダグオンとわかったのだ。ファイヤー・コウは気合と熱血で攻撃しまくる。
ファイヤー・コウ 「おらおらおらおらあああああ!!!」
ギュドォゴッ、ギュドォゴッ、ギュドォゴッ、ギュドォゴオオオッ!!!
ファイバード 『それに・・・あの声・・・光なのか?!!』
友人故にすぐにその戦士の声の主がわかった。経緯はどうあれ、友人が闘いに身を投じた。それは確たる事実だった。
ファイバード 『光・・・・。』
その時、倒れていたサンドール星人がファイバードに向かって下腕部の先から攻撃を放った。放たれた岩弾が胸部に直撃する。
ドォシュゴオオオオオオッッ!!!
ドォゴガアアアアアアアアンッッ!!!
ファイバード 『ぐああああああっっ??!』
思ったよりもダメージと反動が大きかった。そのまますっ飛ばされるファイバード。更に起き上がったサンドール星人は飛び上がってファイバードに飛び掛る。
グオオン・・・・・ズドォガアアアアアアアアアッッ!!!
ファイバード 『がぁああっっ・・・!!!』
頭と肩のアーマーを押さえつけて飛び乗った。圧迫された地面が若干陥没している。
ファイバード 『ぐ・・・・んのやろぉおおぉ・・・!!!』
頭を抑えていた右腕を離すと、乗ったままファイバードにほうき状の手を殴りつける。
グオッ・・・・ドォガアアアアアッッ!!!
ファイバード 『ごがっっ・・・!!!』
そのパンチはファイバードが予想していたよりも重い。その重いパンチが連続で叩き落される。
ドォグォオン、ガズドォォッ、ドォギャガアンッ、ズガドォッッ、バギャガアアッ!!!
その音が桜高と近隣の地域に響き渡る。先ほどまでお茶会で盛り上がっていた教室が不安に駆られた空気となってしまった。その中で今日の主役の澪も初めて見る未知の悪性の異星人に息を呑まずにはいられなかった。
澪 (勇士朗君・・・・押されてる・・・大丈夫だよね?勝てるよね・・・?)
ドォシュドォシュドォシュゴオオオオッ・・・・・ズギャギャドォガァアアアアン!!!
ファイヤー・コウ 「・・・おらおらおらおらおらぁ!!!どうだあ?!!」
一方、ファイヤー・コウはファイヤー・マグナムを撃ち続けていた。だが、ものともしていないかのようにサンドール星人は、下腕部先から岩弾を連続で撃ち放って反撃に出た。
ドシュゴオオッ、ドォシュゴォッ、ドシュゴオオ、ドシュゴオオオオッッ!!!
ドォオオオオッ、ドォドォドォオオオオッ!!!
校舎の真隣で巻き起こる爆発。形勢はファイヤー・コウが攻められる一方の状態になってしまう。
ファイヤー・コウ 「うおおおお??!ちくしょう!!!効いて・・・・ないのか?!!」
ドォギャゴオオオ、ドォドォギャゴッ、ドォギャゴオオオオンッッ!!!
着地してはかわし、着地してはかわす。それだけで一杯になっていた。そして岩弾はファイヤー・コウに直撃した。
ギュズドォオオオオオオオンッッ!!!
ファイヤー・コウ 「があああああああ?!!」
この光景を見ていた唯。悲痛な気持ちに駆られてしまう。やはり本人曰く・・・否、誰もがそうであろう、好きなヒトが傷つく所など見たくはないのだ。思わず目を背けてしまう。
唯 「うっ・・・!!」
そんな唯の気持ちを踏みにじるかのように吹っ飛ばされたファイヤー・コウにサンドール星人が迫る。そのまま踏み潰そうとする気でいるようだ。
ズンッ・・・・ズンッ・・・・ズンッ・・・
そして倒れこんだファイヤー・コウにサンドール星人の巨木のような脚が振り下ろされた。
ゴォオオオ・・・・ズブシャアアアアアアッッ!!!
ざわめく教室。この光景を見てしまった唯は目を手で覆わずにはいられなかった。そしてその場にうずくまってしまう。
そして何度も脚が鉄槌の如く突き下ろされる。
ズウウウウウウンッ!!! ダァアアアアアアンッ!!! ズドォオオオオオッ!!!
和 「?!唯!!どうしたの?!」
作品名:新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第31話 作家名:Kブレイヴ