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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第32話

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  第32話 「夕餉の上の眼光」


  夏休み間近に迫り、期末テスト期間が始まっていた。勇士朗達はかったるそうに図書館でテス勉する。

  蓮 「があ〜・・・・だあり〜。」

  光 「やってらんねー。」

  蓮と光がだるそうな口調でテス勉する。

  勇士朗 「まぁ、コレを越えりゃあ、夏休みが待ってるぜ?もう一踏ん張りだ。」

  俊 「そうだぞ。高校生活最後の夏休みだ!」

  蓮 「うおー・・・・。」

  光 「うー・・・・でもコレを潜り抜ければ夏休み、唯ちゃんとデートいける〜。」

  光の何気ない一言で一同は「ん?」と一同は光を見た。

  勇士朗 「なんだって・・・?」

  蓮 「光・・・。」

  俊 「そうだ、お前唯ちゃんと付き合ってるんだっけな・・・。」

  光 「うごおお!!!」

  蓮はワザとらしく動揺する光に迫る。

  蓮 「全く、付き合ってるんなら早く言えよなぁ〜・・・で、どこまでいったんだ?!!Aか!?Bかあ?!!それとも・・・・禁断のCかぁあああ〜?!!」

  光 「やかましっっ!!!わけわかんねーこと言ってんじゃねー!!!」

  俊 「おい!!ここは図書館だぜ!!静かにしろよな!!」

  勇士朗 「今は勉強に集中しようぜ。」




  図書館を後にした勇士朗達。歩きながらコンビニで買ったホットドックやらから揚げを食う。

  勇士朗 「で?どうなんだ?唯ちゃんとは?」

  光 「そりゃもう・・・・・きゅぱあああ!!!」

  蓮 「意味わからん!!」

  勇士朗 「・・・・・ま、順調みたいだな。いや、それ以前に光も勇者に・・・。」

  俊 「あの時、唯ちゃんから話は聞かせてもらった。何故お前はもったいぶるような振る舞いをしたんだ?」

  それまでのふざけた表情が一変する光。きりっと真剣な表情になる。

  光 「・・・・おう。みんなには言いそびれちまって悪かった。唯ちゃんと付き合えた初日、エクスカイザーに頼んでこのダグコマンダーを授かったんだ。向こうも薦めがたい感じだったけどな。」

  そういいながら3人に左腕に装着されたダグテクター・ブレスレットを見せる。

  蓮 「そりゃあ、一般高校生だったヤツが戦火に飛び込むんだからな。」

  勇士朗 「・・・俺も高校生の身で、この闘いに自ら飛び込んだからな。光が昂ぶっちまった気持ち、わかるぜ。」

  光の左腕のダグコマンダーを見ながら勇士朗が言った。経験ゆえに説得力のある一言だった。

  光 「勇士朗・・・正直俺もあそこまで闘えるとは思っていなかった・・・これからはイチ勇者として闘う!!勇士朗のバックアップくらいはできるぜ!!」

  勇士朗 「ああ!!」

  互いに拳をぶつけ合う勇士朗と光。改めてここに高校生勇者のタッグが生まれた。




  勇士朗達の歩いてる反対側の歩道に、澪と律が歩きながらサーティーワンのアイスを食べていた。
  律がふと気づき、勇士朗達に手を大きく振りながら声をかけた。

  律 「ん?あっちの道路にいるの勇士朗君達じゃないか?」

  澪 「あ!本当だ!やっほー!」

  律 「おーっす!」

  律の声に、勇士朗達も気づく。

  勇士朗 「秋山さんに田井中さん!」

  俊 「噂をすれば何とかだな。」

  澪達がいた方の歩道に渡って合流する勇士朗達。会話しながら歩を進めていく。

  澪 「勇士朗君達はどう?テス勉はかどってる?」  

  勇士朗 「ぼちぼちってトコかな?さっきも図書館でテス勉してたけど。」

  澪 「私達は学校の図書室でやってたよ。」

  そこへ律が思い出したかのように唯と光のコトを突っ込んできた。

  律 「そうそう!唯とようやく付き合えることできたんだよな〜光君!!おめでとさん!!」

  光 「えへへへへ〜・・・。」

  澪 「あれだけギター命じゃ光君の事は眼中にないものと思っていたけど、そうじゃなかったみたいだな。それに光君も勇士朗君のように勇者になったし!」  

  光は嬉しそうな表情で照れている。

  俊 「所で当の唯ちゃんや梓は?」

  光 「唯ちゃん達だったらテス勉かねて近所の演芸大会にも出るっていうことで二人して練習中なんだよ。」

  勇士朗 「へぇ〜。」

  俊 「テスト期間中によくできるもんだな・・・。」  

  光 「なんか近所の世話になってるおばあちゃんに恩返ししたいとかで出るんだってさ。優勝者には温泉旅行だって・・・。」

  勇士朗 「えらいとこあるんだなー。」



  その日の夕方。桜ヶ丘のとある河川敷。唯と梓が練習に励んでいた。

  唯 「ふいー・・・ちょっと休憩しよ!休憩!」

  梓 「そうですね・・・一息入れましょう。コンビニ行きます?」

  唯 「そうだね。そうしようあずにゃん!」

  二人が河川敷の階段から立ち上がろうとしたとき、道路側の方から光と俊が降りてきた。

  光 「おーい!差し入れ持ってきたぜー!!」

  唯 「ああ!光君だ!やっほー!」

  梓 「俊さんも?!」  

  唯達の所へ差し入れを持って降りてくる光と俊。手にはコンビニの袋を提げている。

  袋から差し入れのデザートと紅茶を取り出す。

  光 「はい、紅茶とデザートのケーキ!」

  唯 「わあ!ありがとう〜光くぅ〜ん!!よいしょ!」

  二人揃って階段に腰掛けて座り込む。

  俊も持っている差し入れを若干照れくさそうに梓に渡す。ミルクティーと焼きそばパンだ。

  俊 「ほら・・・梓にも。」

  梓 「ああ!ありがとうございます!!」

  嬉しそうに差し入れを受け取る梓。俊と一緒に階段に座る。

  梓 「そういえばお二人共、付き合い始めたんですよね?おめでとうございます!」

  梓が焼きそばパンの袋を開けながら笑顔で光に言う。

  光&唯 「いや〜照れるな〜・・・。」

  梓 「・・・・・息、ぴったりですね・・・。」

  俊 「ホントだな・・・。」

  すると今度は唯が梓に突っ込んで来た。

  唯 「ところであずにゃんはいつ付き合うの?」

  梓 「はい???誰とです????」  

  俊 (―――――――!!!!!)

  唯 「それはもちろん、しゅ・・・・・。」

  おばあちゃん 「唯ちゃあああん。」

  俊の名が飛び出そうとしたとき、唯を呼ぶおばあちゃんの声が河川敷に届いた。声の方角に顔を向ける唯。俊にとってはある意味九死に一生を得た気分だった。

  俊 (うおおおおおお・・・・こんな所で言う事じゃねーよ・・・・てか本人がいる前で言うな・・・・・・!!!恐ろしいぜ・・・・クイーン・オブ・天然!!!)

  唯 「おばあちゃん!」

  光 「え?唯ちゃんのおばあちゃん?」

  唯 「あぁ、直接のおばあちゃんじゃないよ。前に話した昔からお世話になってるお隣のおばあちゃんだよ。」

  光 「あの人がそうなんだ。」

  おばあちゃんが唯達のと頃へと歩み寄り、手に持っていた紙袋を唯に渡す。