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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第41話

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  第41話 「香澄が目にした勇姿」


  BLW‐03変種は、痙攣を起こしながら立ち上がる。ぽたぽたと唾液をたらしながらグレンラガンを見た。

  BLW‐03 「クケキュクゥ・・・。」

  グレンラガン 『俺の本気はここからだ。いくぜ!!ゲテモノ大将!!』

  地面を蹴り飛ばしてBLW‐03変種に突っ込む。右腕のグレンドリルが炸裂する。

    シュダアンッ・・・・・ズディガアアアアアッ!!

  胸部に直撃。そして刺さったままドリルが高速回転。小刻みに肉を抉り取られた肉片が飛び散る。

    ギュジュイイイィイイイイッッ!!!

  BLW‐03変種 「クケキョコカカカカアアアアア!!!」

  断末魔をお構い無しにズボッと抜き取ると、ドリルと鉄拳の連続の殴打を繰り出す。

  グレンラガン 『どりゃおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらああああっ!!!』

    ズガズウ、ドォギャゴ、ズディガッ、ズドゴッ、ヴィギュドッ、ドオオッ、ズギャガン!!

  完膚なきまでにBLW‐03変種を殴り潰していくグレンラガン。コックピットではこの動きに聡が圧巻される。

  聡 「うおうおうおうおおおお・・・・!!!身体が、ついていけない!!!」

    ドォガッ、グシャドォッ、ズドォゴガッ、ギャシュディガッ、ガアアン、ズディイインッ!!!

  まだ殴り続けるグレンラガン。ラッシュの最後に再びグレンドリルの一撃が入る。それはBLW‐03変種の一本の腕を付け根から吹き飛ばした。

    ズドォガァアアアアアッ!!! ズブシャアアアアンッ!!!

  BLW‐03変種 「キュガッカアアアッ!!」

  グレンラガン 『はぁああっっ!!!』

    ヒュッ・・・・ドォオオオオオオンッ!!!

  そこへ回し蹴りが炸裂する。倒れるBLW‐03変種。

  グレンラガン 『いいか!?聡!!これが俺の闘い方だ!!!』

  聡 「はぁ、はぁ、はぁ・・・・・す、すげーぜ!!身体に感じる感覚が別次元だ!!!」

  グレンラガン 『躊躇するべからず!!完膚なきまでに攻めろ!!!』

  聡 「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・完膚なきまでに・・・・!!」

  そして、必殺技を繰り出す体勢へと移行した。

  グレンラガン 『止めといくぜ!!グレンドリル、チャアアアアジアアアアアップッッ!!!』

  グレンドリルが更に高速で回転し始め、炎のようなエネルギーを帯びていく。

  グレンラガン 『俺のドリルが廻って唸る!!』

  聡 「こ、この街を守れと唸り叫ぶ!!」

  グレンドリルが激しいエネルギーを帯びながら完全にチャージアップされる。

  グレンラガン 『爆熱必殺・・・・!!!』  

    ドォアアアアンッ!!

  空中へと跳ぶグレンラガン。そして、地上へドリルを斜め上から殴りつけるように急降下した。

  グレンラガン&聡 『ギィガァ・ドリルゥ・・・ブレェエエエエエエエエイクッッ!!!』

    ギュゴオオオッ・・・・・ズドォギュルゥドォガガガギャアアアアアアアアッッッ!!!

  一気にBLW‐03変種に向かって超高速回転するグレンドリルが突き刺さった。突き刺さると同時に地面にそのままの勢いで叩きつける。グレンラガンの必殺技がBLW‐03の身体を破砕させる。

  グレンラガン 『スクリューエンドッッ!!!』

    ズドォギュラァギャギャギャアアアァ・・・・ズズズズズズドォオオオオオオオオッッ!!!

  爆炎を激しく噴き上げて爆発するBLW‐03変種。聡の友人達もボー然とせざるをえなかった。

  當哉 「すげ・・・。」

  琢磨 「本当に・・・聡の奴が・・・。」

  だが、実際はグレンラガンの意思が聡を動かしていた。聡自身も自分に納得していなかった。

  聡 「ちくしょう!!俺じゃあ、闘いこなせないってのか?!」

  グレンラガン 『早合点するな!!お前は俺が選んだんだ!!』

  聡 「けどよ・・・。」

  グレンラガン 『もし納得がいかなければ、夏休みはどっかにこもって特訓だ!!聡!!』

  聡 「特訓!?」

  グレンラガン 『そうだ!!そうすれば俺の動きができるようになる!!』

  聡 「特訓か・・・よっしゃあああ!!!」



  その頃、俊は梓をかばいながら窮地に立たされていた。BLW‐01がジリジリと迫る。

  梓 「俊さん・・・!!」

  梓は怯えていた。いくら破壊生命体の襲来に遭遇してきた身とは言えどここまでの状況になるとそうはいかなかった。目と鼻の先に自分を捕食しようと、パクパク顎を開閉させているBLW‐01がいるのだ。ぎゅっと俊の服を握り締める。

  俊 「クソッ・・・・ん?!」

  ふと俊が足元に目をやるとバールが落ちていた。背後の瓦礫の周囲にはクルマや油が散乱している。どうやら整備工場だったようだ。

  俊 「梓、下がれ!!」

  梓 「え?!」

  バッとバールを取ると俊はBLW‐01に向かって構える。

  俊 「・・・・梓だけでも逃げろ!!」

  梓 「そんな!!できません!!」

  俊 「・・・・下がれって!!梓を死なせたくねぇっっ!!」

  梓 「あ!」

  梓を振りほどき、バールでBLW‐01に殴りかかる。無論威力は知れている。だが何もしないよりはましだった。二人同時に食べられてしまっても、結局は梓が死ぬ。ならばその前に行動する。決死の想いだった。

  俊 「おおおおおお!!」

    ドォガァッ!!ドォオオ!!バキャアアッ!!

  BLW‐01 「クケケケ?!」

  俊 「こんちくしょーがああああああ!!!」

  ひたすらがむしゃらにバールで殴る俊。だが、次の瞬間、口の先で体当たりされ俊が吹っ飛ぶ。

    ドォンッ!!

  俊 「ごがああっ・・・!!」

  梓 「俊さん!!」

  吹っ飛ばされ瓦礫に背中からぶつかる俊。梓が駆け寄り、思わず俊を抱きしめる。

  梓 「俊さん・・・・・!!」

  俊 「あ、あずさ・・・!!」

  俊をぎゅっと抱きしめる梓の体は温かかった。だが震えていた。そっと梓の手に触れる俊。

  俊 「梓・・・逃げろって・・・。」

  梓 「俊さんを置いて逃げるなんてできません!!見捨てることなんてできません!!」

  ぎゅっと目を瞑る梓。同時に俊の体をぎゅっと抱きしめる。

  俊 「梓・・・・!!」

  容赦なく迫るBLW‐01。大口が開く。二人は喰われたと思った。

  勇士朗 「せやあああああああ!!!」

    キュオンッ・・・!!  ドォゴガアアアアアアッッ!!

  BLW‐01 「クケエエエエエエ??!」

    ドォオオオオンッ!!

  その時だった。勇士郎が光を纏いながら突っ込み、跳び蹴りでBLW‐01を吹っ飛ばした。

  勇士朗 「大丈夫か?!!俊・・・・って・・・・スマン!!とりこんでたのか?!」

  俊と梓は一瞬ポカンとなる。そして自分達が抱き合っているのを確認。急いで顔を赤くして離れた。