愛してるよ アル。 (『vivi』パロディー)
零れた涙を拭う手も、優しくて温かいあの笑顔も無い。
もう、会えない。
「畜、生…っ…がぁ!!…」
頭を抱えながら喚く。
戻ってきてくれと、俺はまだ伝えてないと。
心の中で何回も唱えた。
声にならない声が溢れて、抑えた涙が流れ出す。
「何でなんだよ…っ、アルフレッド!!!…置いて行く、なよ…ばかぁ…!!」
掠れた声で叫び続け。
何度も何度も気持ちをぶつけた。
「好きなんだよ…愛してたんだよ…アメリカ…愛してる、愛してる、よ…っ…」
子供のように想った事を吐き続ける。
今更だとは思った。
気持ちを祭儀まで伝えることができなかった自分が最低で、情けなくて。
吐き気がした。
作品名:愛してるよ アル。 (『vivi』パロディー) 作家名:君空