答え
りん。お前はどんどん変わっていくであろう。人はあっという間に姿形を変えると聞く。りん、お前はすぐに大きくなり、気持ちのありようも変わる。それでも・・・私を、好きだというか?私と離れたくないと思うか?私はお前から選んでほしいのだ。お前から、私を・・・。
抱いているりんの体はあたたかく、やわらかい。離れがたい・・・・。しかし・・・。殺生丸はりんの顔をじっと見つめた。
「りん。元気で暮らせ」
「殺生丸さま・・・」
りんはやはり悲しみを隠せない。
殺生丸はりんをそっと地面に下ろした。そして、自分は空高く舞い上がった。
「殺生丸さまあ~!必ず、会いにきてね!りん、答えをみつけるから、必ず会いにきてね!」
りんが一生懸命手をふって、殺生丸に叫んでいる。
「りん・・・」
帰り道の殺生丸は、りんを抱いていない分身軽なはずなのに、逆に体がどうしようもなく重い気がした。空をとびながらも、まるで地に体を縛り付けられているようであった。