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震えろ！笑止地獄

メビウス「みなさ〜ん。ちゃんと付いて来てくださ〜い」

一同「ハイハイ…」

開始から２時間…まだ半分にも達していないが、既に５人の尻は限界だった。

一同は隊長室を後にしており、またメビウスに何処かへ連れて行かれていた。

メビウス「さぁ…着きましたよ」

将軍「今度は何なんだ…？」

あだ名表記のままの５人がたどり着いた部屋は、向かい合わせで置かれた机と椅子がある何かの事務室みたいな部屋だった。

メビウス「ココが皆さんの事務室兼休憩室です」

この部屋の大まかなことを述べたメビウスは、同時に席一つ一つを指差して言った。

メビウス「奥の左側が将軍さん」

将軍「将軍じゃないゼロだ」

メビウス「隣がミスターファイヤーヘッドさん」

ミスターファイヤーヘッド「グレンファイヤーだ」

メビウス「手前の左側がグリッドマンさん」

グリッドマン「私にはジャンボットという名前がある…」

メビウス「隣が爆竹さんです」

爆竹「はぃぃ…」

メビウスはあだ名で席の位置を指定した。

メビウス「以上です！」

体育座り「あの〜僕の席は？」

またしてもハブられる体育座りことミラーナイト。

メビウス「おめーの席ねぇから！！」

体育座り「な……」

メビウスがドスの効いた発言を聞き…

将軍「アハハハッ！」

ミスターファイヤーヘッド「またハブられるのかよ！？……フハハハッ！」

デデーン

『ゼロ　グレンファイヤー　OUT』

スパン！×２

体育座り「あぁ……結局僕は………」

二人がシバかれる中、隅っこに隠れてあだ名の通りに体育座りを始めるミラーナイト。心なしか負のオーラが溢れている。

４人「ミラーナイト……プハハハッ！！」

シュールな光景に思わず笑ってしまう４人。メビウスも笑っていた。

デデーン

『ゼロ　グレンファイヤー　ジャンボット　ナイス　OUT』

スパン！×３　ドガシャ！！

体育座り「あぁ……見ないでくれ……こんなに醜く惨めな姿を…見ないでくれ…」

独り言を呟くが、それを聞いてくれる者はいなかった……
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メビウス「それでは…次に来るまでゆっくりしていってね！！！」

４人「ハイハイ」

メビウス「ですが…引き出しの中は絶対に覗かないでくださいね？」

メビウスは一瞬顔色が変わったが、すぐに部屋を後にした。

メビウスが退室した後、４人は深いため息を吐いて愚痴を言い始めた。
尚、ミラーナイトは相変わらず体育座りなので見てると笑ってしまう為、敢えて４人は無視している。

ゼロ「はぁ……やっといなくなった……」

グレンファイヤー「まさかこんなにキツいとはな…」

ナイス「尻の穴が２つに割れそうだ…」

グレンファイヤー「もう割れてんじゃねぇか」

ゼロ「プッ」

デデーン

『ゼロ　OUT』

ゼロ「あ〜！…勝手に笑わせるな！」

ナイス「サーセン…」

スパン！

ゼロ「ぐぁっ！」

ジャンボット「…なんだかんだでゼロとグレンファイヤーが一番罰を受けてないか？」

グレンファイヤー「まぁな…」

ゼロ「尻がパンパンだぜ…」

指摘された二人は腫れた尻を触る。

ジャンボット「私は少ないが…尻部の損傷度が限界だ……」

３人がまたため息を吐く中、ナイスは……

ガラガラ…

引き出しに手を掛け、中身を見ていた。

ジャンボット「！…何をやってる！？メビウスは開けるなと…！」

それを見たジャンボットが慌て始める。

グレンファイヤー「いいじゃねぇか。それに開けるなと言われる程、俺達は…」

ゼロ「開けたくなる…だろ？」

グレンファイヤー「あぁ」

ゼロとグレンファイヤーも引き出しに手を掛けた。

ジャンボット「えぇい無礼者！」

ジャンボットが怒鳴り散らす。ミラーナイトはまだ負のオーラから抜け出せていない。

ナイス「アレ？なんかコレが……」

ナイスが引き出しから取り出して机に置いたのは、“Ｓ”と書かれたスイッチ。

グレンファイヤー「お？こっちにもあったぜ？」

グレンファイヤーが見つけたのは、“ＧＡ”と書かれたスイッチ。

ゼロ「俺のところにもだ」

ゼロの引き出しには、何も書かれていない黒いスイッチだった。

ジャンボット「ぬぅ……仕方ない………私にはこれだ」

皆が引き出しを探索する中、その雰囲気に押されたジャンボットも開けた。

其処に入っていたのは、“絶対に押すな！”と書かれた白いスイッチだった。

グレンファイヤー「…絶対に押すな！”って押してくれみたいなモノだな…」

ナイス「確かに…」

ジャンボット「押したら許さないぞ？」

グレンファイヤー「わかったわかった〜」

了承はしたグレンファイヤーだったが、おそらく後々押すつもりだろう顔色である。

ナイス「じゃあまずコレから……ポチッとな」

カチッ

３人「押した！？」

ナイスはおもむろに“Ｓ”のスイッチを押した。

ナイス「アレ？何も起こらな─」

ピチャッ

ナイス「へ？」

３人「あ……」

突然ナイスの頭上に何かが落ちてきた。しかもいい臭い。一方３人は唖然とした表情である。

ナイス「一体何が……」

ナイスは自分の頭に乗っているモノを手に取る。そのモノの正体は……

ナイス「シャケだぁぁぁぁぁあ！！」

弁当でよく見かける、シャケの身だった……

３人「プッハハハハハハ！！」

雄叫びと同時に３人が笑い…

デデーン

『ゼロ　グレンファイヤー　ジャンボット　OUT』

スパン！×２　ドガシャ！！

ミラーナイト「あぁ……もう嫌だ……僕なんか……」

そんな悲(喜)劇の中でも、自分の世界にいるミラーナイトだった……
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グレンファイヤー「要するにこのスイッチを押すとシャケが降ってくる、っていうことか？」

ジャンボット「じゃないのか？」

未だ体育座りのミラーナイトを除いた４人は、ナイスの席の引き出しから出てきた“Ｓ”のスイッチを速やかに別の棚の上に置いた。

残るスイッチは３つ、果たしてどうするべきかの議論が続いていた。

ゼロ「よし、コイツを押そう」

ゼロは自分の引き出しに入っていた黒いスイッチを持った。

ジャンボット「待て、嫌な予感がする」

ナイス「そうっすよ〜。ひょっとしたらこけしが降ってきたり……」

ゼロ「何でこけしなんだ？」

ナイスの発言に訝しみながらも、ゼロはごく普通にボタンのスイッチを押した。

ゼロ「ポチッとな」

ジャンボット「言ってるそばから……」

《♪デデデンデデデンデデデンデデデンデデデ〜ン♪》

４人「は？」

軽快な音楽が部屋中に響き渡ったかと思うと、４人の目の前にあった液晶テレビが点き、場面に表示されたのは……

『宇宙ダービー！尻を叩かれてほしいのは誰！？』

メビウス『どうもどうも〜。ウルトラマンメビウスです！早速この五人の中で一番尻を叩かれてほしい方を、出会った方に選んでもらいたいと思います！』

メビウスが登場し、五人の写真が載ったボードとマイクを持っている。さながらアナウンサーである。

メビウス『すいませ〜ん』

開始早々メビウスが誰かに声を掛けた。

カネゴン『ん？』

声を掛けられたのはカネゴンだった。