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バルタン星の人
バルタン星の人
novelistID. 38562
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絶対に笑ってはいけない宇宙警備隊24時 崩壊・大運動会編

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あっ! ベリアルも何故か罰を受けた!!





ピンポーン

五人「ん?」

悲劇の連鎖で沈黙していた五人(特にナイス)の耳に、インターホンの音が聞こえてきた。

断る理由もないのでゼロが立ち上がって事務室の入り口のドアを開けた。

?「お昼ご飯を持ってきたわよ〜」

ゼロ「ぶっ!」

ゼロは危うく笑いそうになってしまった。何故なら昼ご飯を持ってきたのが、GUYS JAPANベースの食堂で働いているはずの日ノ出サユリだったのだ。しかも、例によってサーペント星人のコスプレをしている。

ジャンボット「なんだ?その格好は……」

サーペント星人のことなど当然知らないジャンボットが真っ先に声を上げた。

サユリ「いかついウルトラマンに“この格好をしてくれ”って言われてね〜」

あくまでご機嫌なサユリである。

ナイス「いかついウルトラマンって……」

サユリ「黒くて〜、猫背で目付きが悪かったよ?」

五人「(ベリアル!?)」

あっさりと答えを絞りだした五人は、思わず立ち上がった。

サユリ「あ、ほらほら〜。ちゃんと座りなさい。すぐに配るから」

五人「はい…」

まるで五人の母のようになったサユリに、わりとすぐに座る五人。

それを見たサユリはあくまでニコニコしながら1人ずつご飯を配っていった。



サユリ「お残しは許しまへんで!」

五人「いただきます…」

サユリがニコニコしながら事務室を後にし、五人は食事を始めた。

グレンファイヤー「これが地球の食べ物か〜」

ミラーナイト「美味しそうだね」

ジャンボット「私は食べられないが……」

地球の食べ物を初めて見る三人は、各々の感想を口にした。

グレンファイヤー「仕方ねぇだろ。お前ロボットだしな」

ジャンボット「う…」

因みにジャンボットに配られたご飯(?)は、エメラナ鉱石である。
残る四人のご飯は、意外にも寿司だった。

ナイス「普通でしたね…」

ゼロ「あぁ。てっきりツインテールの天ぷらとか、ゲスラの刺身とか、バードンの唐揚げかと思ったぜ……」

グレンファイヤー「それは旨いのか?」

ナイス「お察しください」

グレンファイヤー「わかった……」

とにかく、ご飯は普通だったので一安心した五人は、まず一口。

グレンファイヤー「うめぇな〜」

ミラーナイト「確かに…」

ナイス「でしょ〜?地球のお寿司は最高なんですよ!」

ゼロ「親父から聞いたことがあるが、本当に旨いな!」

お寿司を食べて、四人は今までの(尻の)ダメージを回復し始めた。だが…

ジャンボット「私にも食わせろォォォ!!」

自分だけ仲間外れな気分に陥ったジャンボットが、いきなり四人の寿司を横取りした。そしてそれを口に当たる部分に入れようとしたが……

ジャンボット「くそッ!何故私の口は開かないんだッ!?何で私だけ味覚を味わえないんだ!?」

口が開かないジャンボットは、どうしても食べることができない。

グレンファイヤー「それはお前がロボットだからだろ?」

ジャンボット「無礼者にわかるか!?私がエメラナ鉱石を摂取するとき、どんなに虚しい気分になるのかが!?」

グレンファイヤー「いやさっき見たし…お前は…」

ジャンボット「そうだ!私の構造状の理由により、私はエメラナ鉱石を尻の穴に入れなければならないんだ!!おかげで変な目で見られるんだ!!」

ゼロ「プブブ…」

ジャンボットが熱弁を振るう中、思わず笑ってしまったゼロ。

デデーン

『ゼロ OUT』

ジャンボット「ゼロ!今、私を笑ったな!?」

ゼロ「悪い悪い。……また尻を叩かれるのかよ……」

とはいえルールはルール。渋々ゼロは立ち上がって尻を突き出す。同時に扉が開いた。

四人「あれ?ダークロプスじゃない…?」

ゼロ「?」

四人のリアクションを見て、本来なら背後にいるはずのダークロプスの方を見るゼロ。そこにいたのは……

グドン「グゥルルル……」

ゼロ「?何でコイツが……」

何故か地底怪獣グドンが、うめき声を上げながらゼロの後ろに立っていた。
それを見たゼロは、嫌な予感を感じて冷や汗を流した。その直後…

グドン「グォォォン!!」

ビシィッ!!

ゼロ「ぐわぁぁぁ!!」

グドンがムチになっている右手で、ゼロの尻を思い切りひっぱたいたのだ。予想以上の痛みに悲鳴を上げてうつぶせに倒れるゼロ。

グドンはノックアウトしたゼロを見て、満足な表情を浮かべて出て行った。

グレンファイヤー「ぜ、ゼロ〜。大丈夫か〜?」

一呼吸置いて、グレンファイヤーが倒れて動かないゼロの身体を揺する。

ナイス「…ダメです。気絶してます……」

ジャンボット「“ダメージがグレート過ぎて、動けない!”って言うことか?」

ミラーナイト「いや、まだゲキレツダメージなんじゃないかい?」

ジャンボット「それもそうだな…」

ナイス「いや、勝手に別作品のゲームの話しをしないでください…」

ゼロが動かないというのにゲームの話しになった二人に、ナイスが冷静にツッコミを入れた。

ナイス「ていうか何でお仕置き人がダークロプスじゃなかったんだろう……」

三人「さぁ?」

?「急用だからだ!」

四人「そ、その声は!?」

四人が声の方向を見ると……

ベリアル「\ベリアリ〜ン/」

四人「は?」

いつのまにか事務室に入ってきたカイザーベリアルが、アイアロンとダークゴーネを伴ってサン〇ル〇ンみたいなポーズをとっていた。

四人は目の前にベリアルがいるというのに、ベリアル自身が上げた謎の奇声に沈黙してしまった。

ベリアル「……おい!何故俺様の渾身のギャグがスベッたんだ!?」

アイアロン「へ、陛下!私にも理由が…」

ダークゴーネ「きっとまだ笑う雰囲気じゃなかったんですよ」

ベリアル「そーなのかー?」

ダークゴーネ「そーですよー」

四人「…」

三人のコントのようなやり取りに、暫し沈黙していた四人だったが、一呼吸置いて…

四人「ベリアル!?」

ベリアル「やっと俺様に気付いたか………あのまま黙ってたらマミってやろうと思ってたぞ!」

アイアロン「ぶるぁ!お前達、気付くのが遅いわぁ!」

ダークゴーネ「さぁさぁ。皆さんが気付いてくれたところですし、陛下、要件を…」

ベリアルとアイアロンが半分キレる中、ダークゴーネは低姿勢な物腰でベリアルに提案した。

ベリアル「それもそうだな………よし!今回は俺様の広い心に免じて許してやる。先ずは何故ダークロプスがいなくなったのかについてだ!」

四人「ウンウン…」

ベリアル「現在ダークロプスは、予備機も含め全てが俺様の嫁の手伝いに駆りだされてしまい、ストックがない!!」

四人「よ、嫁ェェェ!!?」

四人が驚いたのは、ベリアルに嫁がいることだった。

ベリアル「そうだ!俺様は貴様達と違い、嫁も子どももいるんだ!!」

ナイス「あ、僕にも嫁と子どもはいますよ?」

ミラーナイト「信じられない…」

グレンファイヤー「子どもまでいるとはな…」

ジャンボット「あの身なりの何処が良いというんだ……?」

ナイス以外は、何でベリアルごときに……と言った雰囲気になった。

ナイス「あの〜。因みにお手伝いというのは?」