絶対に笑ってはいけない宇宙警備隊24時 帰還編
ゼロ「み、水!水水水水水水ーッ!!」
モルフォ蝶の毒鱗粉を浴びたような痛みを口内で感じながら、ゼロは命の水を求める。
おそらく思考回路もやられてしまっているのだろう、ゼロは迷うことなく自分の紙コップを手に取った。
だからこそ、ゼロは忘れてしまっていた。目の前にある水が、さっきまで自分が散々警戒していた水であることに…
ゴクリ…
ゼロ「(ノンジャッター)」
気が付いたのは、全部綺麗に飲み干した後。ゼロは四つん這いのような体勢になり、心の中で激しく後悔していた。
ゼロ「(ノンジャッタヨーノンジャッタヨパパー)」
今にも全てを戻しそうな気分になりながらも、ゼロはなんとか自我を保とうと必死になった。
しかし、異変は更に続く。
カタカタ…
ゼロの料理を隠してある蓋が、急に動き始めた。
ナイス「あ、あの〜ゼロさん?なんか料理が動いてるんですけど…」
踏み込みずらい空間ではあったが、一応報告するナイス。
ゼロ「ナ、ナンダッテー?」
その時のゼロの顔芸っぷりは、見るに堪えられないモノだったらしい。
しかし、それよりも恐ろしいモノが、蓋を吹き飛ばして現れた。
ジャンボット「なんだコレは!?」
ナイス「うわっ!アリンドウの元になった蟻の大群ッス!!」
その数、実に数億匹。
長く蓋の中で待たされていたためか、かなり怒っている様子だ。
ゼロ「う、うえぇぇぇ…」
蟻の大群がトドメとなり、遂にゼロは全てを戻してしまった。
ナイス「わっ!ジャンボットさんのも動いていますよ!?」
ジャンボット「なっ…」
続いて現れたのは…
ナイス「オコリンボールの分身体だーッ!!」
恐怖の吸血ボールが大挙して出てきた。
「ギヤァァァッ!!」
二人が気絶している間、阿鼻叫喚の地獄絵図が続いた…
作品名:絶対に笑ってはいけない宇宙警備隊24時 帰還編 作家名:バルタン星の人