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バルタン星の人
バルタン星の人
novelistID. 38562
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絶対に笑ってはいけない宇宙警備隊24時 風呂・深夜編

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声を聞いたとたんに、暗黒四天王の面々が恐れおののく。

そして大浴場内で聞いたことのある音楽が聞こえてきた。

ナイス「ダース◯イダー…?」

都合よく湯けむりが舞う大浴場。浮かんできたシルエットに、ゼロの顔色が変わる。

ゼロ「な…まさかあれは!」

エンペラ星人「何を騒いでいる!」

まさかの皇帝、エンペラ星人だった…しかし!

五人「プププwww」

その身なりはマイシャンプーに何故かシュノーケルなど、“完全装備”の姿だったのだが。
案の定、五人は見事に笑ってしまった。

デデーン

『全員 OUT』

スパン!×4ドガシャ!!

エンペラ星人「一体何があった?」

グローザム「閣下!こいつらが我々の罵倒を!」

デスレム「破壊のカリスマ閣下!だからこそ我々は攻撃を…」

エンペラ星人「なるほど、大体わかった。後それ違う閣下だから」

ミラーナイト「な…何者なんだ?」

ゼロ「あれは宇宙大皇帝…エンペラ星人だ!」

グレンファイヤー「なんかふざけた身なりのくせに滅茶苦茶やばそうなんだけど…」

ジャンボット「まさに皇帝…」

ナイス「ヤバイ…マジでヤバイ!」

エンペラ星人のあふれでるカリスマ性に(ただし、色々装備(笑)しているのだが)、五人は完全に怯んでいる。

巨大ヤプール「閣下!此処で引き下がっていたら、我々の面子が保てなくなりますぜ!」

巨大ヤプールがエンペラ星人を煽る。エンペラ星人は一瞬、ゼロたちを見ると、高らかに叫んだ。

エンペラ星人「わかった!これから私は…」

五人「(ゴクリ」

エンペラ星人「お風呂に入るッ!」

八人「ズゴーッ!!」

エンペラ星人の宣言に、八人が湯船に飛び込むかのようにずっこけた。

メフィラス「…謎は全て解けた!閣下はお風呂に入りたがっている!!」

さっきまでずっと考え事していたメフィラス、何を今更である。

デスレム「あの〜閣下?後メフィラスも」

グローザム「どうしました?何があったんですか?」

巨大ヤプール「さっきいいましたよね?面子が保てなくなるって…」

ゆっくり起き上がったメフィラスの三名は頭の中が“?”でいっぱいになっていた。

エンペラ星人「やだやだやだ〜!風呂に入ってゆっくりするんだ〜!!」

五人「ブーッ!!www」

突然エンペラ星人が発しただだっ子のような言葉に、五人は何かを吹き出すと同時に腹を抱えて爆笑する。

デデーン

『全員 OUT』

スパン!×4ドガシャ!!・


エンペラ星人「いい湯だ…やはり地球産の湯に限るなぁ〜」

湯に浸かる暗黒四天王とその頭領の“すぐ”となりにいるゼロたち五人。

五人「……」

かつて光の国と地球を襲撃した宇宙人とその配下が、セブンの息子と愉快な仲間たち+αが一緒に入浴しているとは……中々シュールな光景ですねぇ(某変態先生風に)。

だがゼロたちもただ無計画にエンペラ星人たちと入浴しているのではない。彼らは頃合いを計ってエンペラ星人たちより先に出てしまおうと思っているのだ。
…しかし、肝心なそのタイミングが見つからないでいたのだ!

五人「………」

五人にとっては堪えがたい沈黙だった。一方隣で浸かっている光の国と地球を襲撃した(はずの)宇宙人たちはというと、極楽タイムを迎えており、沈黙もそのためだった。

バタン!!

…と、このままぬる〜いムードで締め括られるかと思いきや、そうでもなかった。

?「フハハハハハハ!!これからは我々の時代だ!」

?「そうともニーサン!」

?「いい台詞だ、感動的だな…って違う!!」

開口でいきなりノリツッコミを始めた兄弟とおぼしき二人組。その勢いのまま合計十名が浸かっている浴槽の前に立った。

暗黒四天王「お前たちは!」

その姿にいち早く反応した暗黒四天王の面々。

ナイス「あぁっ!?ジュダにモルド!?」

直後にナイスも叫ぶ。

ゼロ「グア軍団だと…!」

解説しよう!グア軍団とは、アンドロメロスたちと敵対する悪の軍団なのだ!

グレンファイヤー「↑そのまんまじゃねぇか!」

ジャンボット「細かいことはいいのか…?」

ジュダ「フハハハ!我らグア軍団はこの時を待っていたのだ!」

ゼロ「どんな時だよ…」

デスレム「フッ!まさか貴様らとはな…」

巨大ヤプール「今日こそ決着をつけてやるわ!」

エンペラ星人軍団とグア軍団、何やら因縁があるようだ。

モルド「それはこっちの台詞だ!この間、我々の怪獣船艦にイタズラ書きしたのは貴様らだろ!?」

五人「イタズラ書きw」

デデーン

『全員 OUT』

スパン!×4ドガシャ!!

グローザム「はんせいしてまーす(棒)」

ジュダ「我々は今日で貴様らを全滅させると決意したのだ!」

メフィラス「閣下!如何致しますか!?」

ゼロたち五人をおいてけぼりにしているが、エンペラ星人がまだ決断していない。

ジュダ「どうした?宇宙大皇帝とあろう者が、まさか怖じ気づいたか!?」

ジュダの挑発を無視し、エンペラ星人は何かを念じるかのように黙っている。
そして…

エンペラ星人「出ろおぉぉっ!アーマードダークネぇぇぇス!!」

急にエンペラ星人が立ち上がり、指を鳴らして自分の鎧を呼んだ。

グレンファイヤー「(あの指パッチンは!)」

付近が唖然とする中、グレンファイヤーだけが反応したが、もうどうでもいい。

ジュダ「フン!その方が話が早い!……出でよ!グア軍団の同士たちよ!モルド、女湯にいるギナを呼んで来い!」

ジュダの鶴の一声に、メカバルタンやらグア兵やらがワラワラと大浴場に乗り込んで来た。そんな中、ジュダはモルドにある意味酷な任務の遂行を任命した。

モルド「えぇぇ!?なんでボクー?確実に捕まるでしょ!?」

ジュダ「いいから行けっ!」

モルド「んなアホな…」

渋々出掛けて行くモルド。

負けじとアーマードダークネスを装着したエンペラ星人と、戦闘ポーズを取る暗黒四天王。

グレンファイヤー「なんか…ヤバくね?」

ミラーナイト「どうするつもり?」

ジャンボット「ゼロ…」

ナイス「大浴場が大惨事になりますよ…?」

空気と化していることを逆手にとり、小声で会話する五人。

ゼロ「よし、出よう!」

ミラーナイト「言うと思った…」

ゼロ「だって暗黒四天王と宇宙大皇帝に加えてグア軍団だぜ?勝てる気がしないとはこのことだぜ?」

ジャンボット「ゼロがそこまで言うなら仕方ない…」

こうして五人は、某伝説の傭兵ばりのスニーキング技術で大浴場から脱走、直後に大浴場は阿鼻叫喚の地獄と化したのだった…