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君を守る

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七章



ここは生徒会室。
安形はデスクに頬杖をついてジッと椿を見つめている。
「何ですか、会長。」
椿は安形からの視線に気づき問いかけた。
「そろそろ、時間か?スケット団の連中が迎えに来るんだよなぁ、椿。」
ニヤニヤしながら安形がそれに答える。
その会話を聞きつけ、他の生徒会メンバーは興味津々だ。
「なになに~?椿。いつの間にスケット団と仲良くなったの~?」
榛葉が書類を整理しながら椿に視線を送る。
「あらあら、椿君。おいくら払ってお友達になったの?」
丹生はニッコリと微笑み、椿に黒い問いかけをする。
「KMS・・・。金にまみれて死ね。」
浅雛が辛辣な言葉で突っ込み?を入れる。
三者三様に椿に詰め寄るが、椿は平静を保ったまま答えた。
「別に仲良くなってなどいないです。」
無表情で帰り支度を始める椿を、四人は凝視している。
心なしか、生暖かい視線だ。
まるで、親が子を見守るような。

「つーばき!!迎えに来たぞ!!!」
突然、生徒会室のドアが開かれた。
そこには、スケット団がいつもの顔を並べている。
あまり生徒会室に入ったことのない三人は物珍しそうに部屋に足を踏み入れた。
「ええなぁ~、生徒会室。なかなか広いやん。
 このぐらい広かったら、色々おけんねんけどなぁ~。」
きょろきょろと見渡しながら姫子が椿のデスクに近づいた。
「なんや、机に花かざっとるってこの花の事?もう、枯れ始めとんなぁ~。」
椿の机に飾ってある花を見ながら、姫子は残念そうに言う。
「エリンジューム。花言葉は秘めたる愛。」
パソコンで検索した知識をスイッチが披露する。
「秘めたる愛・・・。」
ボッスンは何やら考え込み始めた。
「秘めたる愛・・・。」
同じく椿も考え込み始めた。何やら頬がほんのりと赤い。
「かっかっかっ。それはもしかして、桜さんにもらったのか?」
合点がいったとばかりに安形は椿に問う。
『桜さん?』他生徒会メンバー達は頭の上にはてなを浮かべた。
「そ、それは!・・・。そうです。」
椿は観念したように答える。ますます頬が赤くなった。
そのまま、速足で出入り口に向かう。
これ以上の追及を避ける為だろう。
「まってーや、椿!」
姫子があわてて追いかける。
「行くぞ、ボッスン。」
スイッチがそれに続く。
しかし、ボッスンはまだ何やら考え込んでいた。

作品名:君を守る 作家名:nanao