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メア@這いよる篝ちゃん
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魔法少女リリカルほむら、2枚目

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「……ったく、何やってんだかな、アタシは。何でマミなんか助けてんだろうな。」

悪態をつきながら、けれども優しくマミさんの身体へと腕を添えた佐倉さんは、涙を流し続けるマミさんを、いつまでもあやし続けていました。





帰宅後の夜。

「そう。頑張ったのね、まどか。」

シャワーから流れるお湯で髪を濡らす。絹の様な肌触りを堪能しつつ、シャンプーを丁寧に泡立たせていく。

「……あの、ほむらちゃん?」

シャンプーが残らない様に、時間をかけて洗い流した私は、今度は少量のトリートメントを伸ばしていく。

「……いや、だからね、ほむらちゃん?」
「おっと、手が滑ったわ。」

わざとらしい呟きを挟み、陶器の様な肌へと触れる。普段服の隙間からほんの少しだけ垣間見える鎖骨に、自分の手が触れている。たったそれだけで言い知れない背徳感が沸き上がり、さらに前人未到の二つの双丘へと――

「ほむらちゃん、お風呂上がったら正座だからね。」
「……冗談よ。」

――伸ばそうとしたところで、ついにまどかが切れてしまった。

「まったく、いきなりお風呂に入ってきたと思ったら、私の髪を洗いたい、なんて言い出すんだから。」

反響するまどかの声が妙に艶を帯びている気がしたけれど、私は自嘲した。代わりに今日の出来事について話題を逸らした。

「だって、家に帰ってきてからずっと、まどかの表情が暗いのだもの。貴女がそんな顔をしていては、せっかくの貴女の可愛らしい顔が勿体ないわ。」
「……ありがと、ほむらちゃん。そうだよね、格好良く魔女退治に向かっていったものの、尺の関係で戦闘描写が描かれずに、美味しいところを佐倉さんに持っていかれたほむらちゃんが、それでも私を励ましてくれてるんだもんね。私も元気出さなくちゃ。」
「……ええ、そうよね。何度も世界をループして、経験値MAX状態の、勝つのが当然みたいな私なんて、描くのはワルプルギス戦くらいよね。おまけに全部私の敗北模様が描かれてるとか、もう死にたいわ。」

ぐさり、ぐさり、っと言葉の槍に何度も貫かれた私の台詞は、かなりいじけ気味になってしまった。

「もう、いじけないのっ。ほら、交代だよ。今度は私がほむらちゃんの髪を洗ってあげるから。」
「……ええ。」

そうやって、結局は私の事を受け入れてくれる。そんなまどかが、愛しくて堪らなくて。
この世界で、私の存在を貴女に話したときから、私の閉ざされたココロが、少しずつ解かされていくのを感じた。
今だけは、この温もりを感じていたい。例えまた、魔女に敗れて、世界を繰り返すことになって、貴女との思い出が私を苦しめるとしても。それでも……。

「ごめんね、ほむらちゃん。」
「……なんのこと?」
「いろんなこと。さて、洗い終わったよ。先に身体洗う?」
「一緒に湯船に浸かりましょう。お楽しみはその後よ。」キリッ
「いや、洗いっこはなしだからね……?」
「ふふ、冗談よ。」

まどかの謝罪が、一体何のことなのか。それは私には分からなかったけれど。とにかくこの時間を精一杯大事にしよう、そう思いながら、私とまどかの夜は更けていった。

Q.B.Continue ~続く。~