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今日一日だけのワガママ

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黄瀬が踵を返した。無言のままゴールに背を向けて歩きだす。
「黄瀬君」
黒子は黄瀬の背中に向かって声をかけた。
黄瀬が足を止めた。
振り返る。
その顔を真っ直ぐに見て、黒子は言う。
「キミはボクの光じゃない」
「……そんなこと、知ってるっス」
少し落ちこんでいるような声で黄瀬は返事をした。
黒子は表情を変えず、ふたたび口を開く。
「黄瀬君はボクの光じゃない。ボクの隣を歩いてほしいひとだ」
そう力強く断言した。
黄瀬が眼を見張った。
ひどく驚いている。
黒子は歩きだす。
ぼうぜんと立ちつくしている黄瀬の横を通りすぎる。
「……え」
黄瀬が声を発した。
「え、え、え、えーーーーー!!!???」
しかし、それを無視して黒子は歩き続ける。
「ちょっ、ちょっと待って、黒子っち! 今のなに!? 今のセリフについて詳しく説明してほしいっス!!」
黄瀬が矢継ぎ早に言いながら追ってきた。
けれども、黒子は素っ気なく返事をする。
「ダメです。さっきのは誕生日だからの大サービスでした」
「そんなっ! 黒子っち、ツンデレのデレが少なすぎっスよ!? ツンが九十九パーセントで、デレが一パーセントぐらいっス!!」
もう黄瀬は追いついていて、黒子の隣を歩いている。









「黒子っち、大好きっス」
「知ってます」
「知ってるのはわかってるけど、ちゃんと言っておきたかったっス」
「……これだから黄瀬君は……」
ハァ……と黒子はため息をついた。

















作品名:今日一日だけのワガママ 作家名:hujio