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アンダーザブリッヂ
アンダーザブリッヂ
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暦と忍のクロスオーバー ~夏色キセキ~

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 歩き始めてまた一時間。僕達は町の神社の前にある階段まで来ていた。
 「・・・この階段きつすぎじゃろ」
 確かにこの階段はきつすぎる。でもわざわざ行く必要なんてないんだけどな・・・、とそう思ってると忍が僕の袖を掴む。忍の上目遣いが可愛い。
 「何だ?忍」
 「抱っこじゃ、お前様」 
 「えー」
 と言いつつ忍を抱っこする僕。
 「さぁ、階段を上るのじゃ!」
 「・・・まぁいいけどさ」
 だからこいつは抱っこをせがんできたのか・・・。
 「はぁはぁ・・・」
 忍を抱っこしながら階段を上りきる。ちょっとこの階段はきつすぎる、神社の神主とか毎日大変だな。
 「何じゃお前様、もう疲れたのか?だらしが無いのう」
 「・・・そう言うならお前一人で上れよ」
 「やじゃよ、だって疲れるじゃろ?」
 「・・・」
 こいつ、人にはだらしが無いって言うけど自分の方はどうなんだよ。
 「儂はいいんじゃよ。お前様はこんなに可愛い儂に肉体労働をさせるつもりか?」
 「・・・別にそう言うわけじゃなけどさ」
 しかたない、こいつはそう言う奴だし、僕が折れよう、僕はなんてたって大人だからな、子供の我侭ぐらいで怒りはしない・・・、まぁこいつはもう八百歳になるんだけど。
 「お前様よ、あちらからなんか聞こえるぞ」
 「え・・・?本当だ、何かあるのかもな、言ってみるか」
 僕達が行ってみると大きな岩がぽつんって置いたあった。
 その岩の周りで女子中学生達が岩に手を乗せて何かを呟いている。
 「もう!何で出来ないの!?」
 「まぁまぁ、優香落ち着いて」
 「・・・ほらね、やっぱり無理なのよ・・・、私もう行くわ」
 何やら何かに失敗したらしい、一人の少女が帰ろうとする。
 「待って紗季・・・!ちょっと紗季前!」
 「え!?きゃっ!」
 紗季と呼ばれる少女が僕達の方に向かって来た、少女は僕達が居る事に気づかずに突っ込んでくる。少女は止める少女が注意する前に僕にぶつかった。
 少女は可愛らしい悲鳴を上げて僕にぶつかる。抱っこしている状態の忍は咄嗟に僕の後ろに回って回避した。その時忍がまた僕の心を読んだのか、僕を睨む。
 「っと、大丈夫か?」
 「っ!?は、はい・・・。ごめんなさい」
 何故か顔を赤くする少女は謝ると走って境内を出ていった。
 「・・・なんで顔が赤かったんだ?分かるか?忍」
 「はぁ、知るか」
 溜息を吐きながら睨みつける忍、僕が何をしたんだ?
 こいつまた人の心を読んだな。
 「何だ?忍。お前僕に向かって「何言ってるんだこの餓鬼は」って感じの目は」
 「おおよく分かったの、鈍感のお前様が」
 驚いた顔をする忍。こいついつも僕の事鈍感だと思ってたのか。
 「何じゃ、違うのか?」
 「僕の何処が鈍感なんだ?僕はな周りの人が思ってることなんて簡単に分かるんだぞ?これのおかげで高校二年間を無事に乗り切っただぞ?」
 「なら何故今のが分からぬ」
 「はぁ」とまた溜息を吐く忍、そんなに溜息ばっかだとハゲるぞ。
 「やかましい!儂がハゲる分けなかろうが・・・!第一誰のせいだと思ってるんじゃ」
 だれのせいだろうな。
 僕はとぼける。断じて僕のせいではない。
 「おい、お前様よ、ここからの眺めはいいぞ」
 「おっ、本当だな」
 「あのー」
 「え?」
 おっと、目の前の少女達を放置したままだった。僕とした事がこんなに可愛い少女達を放置するとは・・・、また忍が睨んでくる。
 「あ、あの、さっきの見てました?」
 さっきのって?
 「・・・岩に手を乗せて何かを言っておった事じゃないのかの」
 ああ、あれね、でも別にちょっと痛いと思っただけだけど・・・。
 「!?で、でもあれは何でも無いですから!?気にしないでくださいね!?」
 「ほら二人とも行くよ!」慌てた様子で境内を出て行く美少女三人。
 また忍が睨んでくる。お前ずっと僕の事睨むな。趣味なのか?
 「なわけなかろう・・・、それよりもお前様、この岩から霊的エネルギーが溢れておるぞ」
 「えっ?それって不味い?」
 「大丈夫じゃな、そこまでの量じゃないしの、よほどの事がなければの」
 「そうか」
 僕達はこの境内で美少女四人組と出合いこれからもたぶん会う事になると思う。
 なんとなくそう感じた僕。
 ・・・それにしてもあれは痛かったな、マジで。

 

 ――後書き――
 始めまして。化物語と夏色キセキのクロスオーバーです。
 楽しんでくれれば嬉しいです。
 まだまだ続きます。
 Ps.
 にじファンで【ナルトの言葉】をやってます。よろしかったどうぞ。http://ncode.syosetu.com/n3788bf/