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Blue

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突然現れ、突然の再会。
突然の別れ―――

ほんの数日のことだけど、
それはあまりに非日常で、

普段それまで俺はどう暮らしていたのか分からない。
頭の中では古い記憶が鮮明に蘇り、
今の便利な暮らしに今更感動を覚える。


不便な生活の中、目的のために、
穏やかな暮らしではなかったけれど。

そこには確かに心地良い空間がしっかり存在して、
お前が居て俺が居た。
俺が居てお前が居た。


俺は人間で、
あいつはヴァンパイアだけど、
ヴァンパイアらしくない奴で、人間が好きで、自分が嫌い。

太陽に憧れていて、
お前の笑顔みたいなもんだよって言うと、怒る。
ちょっと照れてるくせに。


時間の流れる速さが違う中で、必死に合わせてくれていた。
のんびりとのんびりと、俺の生きる1日を大切にしてくれた。
果てしなく長い人生の1秒みたいなものなのに・・

おれはお前と過ごしたあの僅かな時間、
お前みたいに大切に過ごしてあげられたんだろうか。

お前にはきっともう残り僅かな命だと分かっていて、
それでも、俺に記憶を戻そうなんて思わなかったんだよな。

本当は思い出してほしくてたまらなかったはずなのに。



それはお前の優しさで、
俺が傷つかないようにって思ったんだよな。


ばかだよ、

ばかだよ、




無茶すんだよな、
本当に昔から・・・

お前は血を飲まないと生きられない生き物なのに、
俺が死んでからお前はきっと人間の血を飲むことをしなかったんだろ?



本当に、人のことバーローって言う割に、
お前の方がずっとも馬鹿だよ・・



なぁ俺、案外短気なんだよ、
だからそんなに長く待てる自信なんかないんだ。


だからシンイチ、

早く会いに来て。




俺また泣いちゃうよ?






『大丈夫、きっとすぐだ』―――――







嘘つけ、
絶対お前寝起き悪いもん。


でも、お前なりに考えてくれたんだよな。
寂しがり屋はお互い様だから、

俺が寂しくないように、

お前の色を太陽を込めてくれたんだよな。




快斗は新一の残した宝石を太陽にかざした。

海の色と空の色を混ぜた青。
中央部分は透明に近い色合いでキラキラと光りを反射する。






「新一が笑ってる」





作品名:Blue 作家名:おこた