新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第43話
第43話 「ケミカルコーポレーション攻防戦・中編」
桜高の廊下。さわ子が授業を終えて職員室へと向かう。彼女の頭には要の事が半分以上を占めていた。夕べに聞かされた今日の事が気がかりでならなかったのだ。
さわ子 (はぁ・・・誠人君・・・大丈夫かな?よりによって世間を騒がせているBLWを生んだ施設にいくだなんて・・・嫌な予感がする・・・ううん、きっと考えすぎよ!!)
律 「さ〜わちゃん!!」
その時、突如現れた律が後ろから叫んだ。さわ子は少しビックリして振り返り、律と唯の姿を確認した。
さわ子 「わ!びっくりしたぁ〜・・・も〜どうしたの突然?」
律 「いやあ〜、今朝のHRからなんかいつもに比べて元気ないなーと・・・。」
唯 「なんか悩み事ぉ〜?」
三年目の付き合い故にさわ子の心境の表れを察していたのだ。さわ子は少し笑みを浮かべて心境を撃ち明かす。
さわ子 「・・・・ふふっ、それで声をかけたの?そうね・・・今日、彼氏の誠人君が重大な任務に携わってるの。それでちょっと心配になって・・・。」
律は以前、澪がストーカーに襲われたときに要が事を収拾してくれたときの事を思い出す。唯は一回だけ面識はあったが、既に面影を忘れていた。
律 「あの時の警官か!!」
唯 「あの時の警官〜?」
律 「ああ!澪がストーカーに襲われた事件、前に話したよな?!その時に助けてくれたのがさわちゃんの彼氏なんだ・・・・ってこれも前に話したな?」
唯 「そうだっけ?まぁ、いいや。それで、重大なにんむってどんなにんむ?」
さわ子 「・・・世間を騒がせているBLWっているでしょ?それを造った企業の摘発よ。」
律 「摘発でなんでそんなに心配するのさ〜?一斉にわああってやるだけじゃん。」
事を軽く思ってる律は、陽気に頭の後ろで手を組みながら言う。
さわ子 「相手は生物兵器を造っている企業なのよ?!場合によっては、それを使って抵抗してくるかもしれないんだから!!そしたら誠人君は最前線で戦う事になるの!!」
律 「う・・・それもそっか。それがさわちゃんの一番の憂いなんだな・・・!!」
さわ子 「ザックリ言うと、そういうことね・・・・。」
律達にとっては参考になる励ましを言えない内容だった。無論、今までの戦闘があった日にも、さわ子は憂いの想いを懐いてきた。
だが、今回はあらかじめ戦闘が起こる可能性を知っていた為に余計に彼女をそうさせていた。そんなさわ子に唯が単純明快な意見を出した。
唯 「・・・・じゃあ、信じて待っててあげればいいんだよ!さわちゃん!」
さわ子 「え?!」
彼女らしい、シンプル意見にはっとなるさわ子。信じて待つ。夕べから懐いた憂いに流されてしまっていたコトであった。
唯 「彼氏さんの無事を信じて待っててあげれば大丈夫だよ、きっとぉ〜。」
律 「そんな単純にしめるな・・・。」
さわ子 「ううん、唯ちゃんの言うとおりかもね・・・。」
律 「さわちゃん?!」
不安に押し潰されて忘れてしまっていたコトだった。さわ子は唯の放った単純な言葉に気づかされた。それが今できる最善の事なのだと。
さわ子 「忘れてしまった事を思い出させてくれたわ。そうよね・・・信じて待ってあげればいいのよね・・・。」
そう言いながらさわ子は、廊下の窓の外に広がる青空に目を向けた。つられるように唯と律も顔を向けた。
ドォズガギャアアアアアァ・・・・
バイオ・バグ10 「グルググゲェェェエエエエッッ!!!」
その頃。現地では、ケミカルコーポレーションの本社ビルが崩壊し、内部から二足歩行型の大型バイオ・バグが出現した。
ケミカルコーポレーションの社長、石加賀は自らをバイオ・バグ化させたのだ。その容姿、大きさ、オーラは他のバイオ・バグとは一線を隠していた。それに呼応するかのごとく、その左右の両端より迫っていたバイオ・バグ02と03がそれぞれの身体がグロテスクな音を伴なわせながら変異した。
Jバギー内で吉崎が状況を焦りにも似た口調でオペレートする。
吉崎 「本社ビル内から高エネルギー反応!!新たなバイオ・バグが出現っ!!更に02と03も変貌しました!!隊長!!いくらレイバーズでも、とてもこれは・・・・!!!」
要 「ああ!!わかっているっ!!せっかく彼らの力が改めて見直した矢先にこうなるだなんてな・・・・!!!バイオ・バグ01はまだ周囲にいるというのに・・・!!!」
この事態に要は次なる命令を選ぶ。周辺にいるバイオ・バグ01の駆逐に専念しているジェイデッカーを呼び出す他なかった。要は目を見開いてイヤーマイクを手に叫んだ。
要 「レイバーズッ!!応戦しつつ時間を稼げ!!俺はお前達を信じる!!ジェイデッカーはその間に01の駆逐を済ませろ!!」
空中からバイオ・バグ01を駆逐していたジェイデッカーも一瞬躊躇した。果たしてできるのか?と。だが、隊長である要の命令は確かだ。そう信じてジェイデッカーは戦闘を続行する。
ジェイデッカー 『了解っ!!』
レイバーズも闘志を燃やして変異体のバイオ・バグ02に一斉射撃する。
レイバーズ 『了解っ・・・撃ち砕くぜぇえええっっ!!!』
ズビィディドォゴォオオッ、ドゥドォドォドォドォドゥドォオオォ・・・・
この事態を現地で見守る冴島に藤堂が一言意見する。今回に限り何故旋風寺の勇者特急隊を介入させないのかという疑問だった。
藤堂 「旦那。何故肝心な今回の検挙に旋風寺に協力を要請しなかったんだ?」
冴島 「確かにこれまでのBLW、もといバイオ・バグ事件に彼らは協力してきてくれた。だが、今回ばかりは警視庁による本格的な一斉摘発。できるだけ民間に介入させたくはないと思ったからなのだ・・・。」
藤堂 「・・・・確かに・・・他で例えるなら、立てこもり事件の突入に民間人を引き込むようなものですからな。」
冴島 「私は彼らの力を信じている!!だからこそ今回の任務をM.P.D.BRAVEに賭けたいのだよ・・・。」
冴島の熱い眼差しの先でレイバーズが奮戦する。前進するバイオ・バグ02変異態にむけてエネギーガンとリニアランチャーが撃ち込まれる。
ビィドォアアアアアッ!! ビィドォァ、ビィドォァ、ビィドォアアアアアアッ!!
ガンレイバー 『変異態かよ・・・・!!!やれっこねー!!』
ショットレイバー 『諦めるな!!隊長とジェイデッカーを信じろ!!』
ディドォゴォオオッッ、ディドォゴォオオンッ・・・・ズギャドォドォドォガアアアン!!!
変異態バイオ・バグ02 「クルグケアアアアッッ!!!」
頭や身体にレイバーズ攻撃が着弾する。大口を開けながら、生体砲身を持ち上げた。レイバーズに向かって速射弾を撃ち放つ。
ドォシュパパパパパパパパパパパァアアアアッッ!!!
桜高の廊下。さわ子が授業を終えて職員室へと向かう。彼女の頭には要の事が半分以上を占めていた。夕べに聞かされた今日の事が気がかりでならなかったのだ。
さわ子 (はぁ・・・誠人君・・・大丈夫かな?よりによって世間を騒がせているBLWを生んだ施設にいくだなんて・・・嫌な予感がする・・・ううん、きっと考えすぎよ!!)
律 「さ〜わちゃん!!」
その時、突如現れた律が後ろから叫んだ。さわ子は少しビックリして振り返り、律と唯の姿を確認した。
さわ子 「わ!びっくりしたぁ〜・・・も〜どうしたの突然?」
律 「いやあ〜、今朝のHRからなんかいつもに比べて元気ないなーと・・・。」
唯 「なんか悩み事ぉ〜?」
三年目の付き合い故にさわ子の心境の表れを察していたのだ。さわ子は少し笑みを浮かべて心境を撃ち明かす。
さわ子 「・・・・ふふっ、それで声をかけたの?そうね・・・今日、彼氏の誠人君が重大な任務に携わってるの。それでちょっと心配になって・・・。」
律は以前、澪がストーカーに襲われたときに要が事を収拾してくれたときの事を思い出す。唯は一回だけ面識はあったが、既に面影を忘れていた。
律 「あの時の警官か!!」
唯 「あの時の警官〜?」
律 「ああ!澪がストーカーに襲われた事件、前に話したよな?!その時に助けてくれたのがさわちゃんの彼氏なんだ・・・・ってこれも前に話したな?」
唯 「そうだっけ?まぁ、いいや。それで、重大なにんむってどんなにんむ?」
さわ子 「・・・世間を騒がせているBLWっているでしょ?それを造った企業の摘発よ。」
律 「摘発でなんでそんなに心配するのさ〜?一斉にわああってやるだけじゃん。」
事を軽く思ってる律は、陽気に頭の後ろで手を組みながら言う。
さわ子 「相手は生物兵器を造っている企業なのよ?!場合によっては、それを使って抵抗してくるかもしれないんだから!!そしたら誠人君は最前線で戦う事になるの!!」
律 「う・・・それもそっか。それがさわちゃんの一番の憂いなんだな・・・!!」
さわ子 「ザックリ言うと、そういうことね・・・・。」
律達にとっては参考になる励ましを言えない内容だった。無論、今までの戦闘があった日にも、さわ子は憂いの想いを懐いてきた。
だが、今回はあらかじめ戦闘が起こる可能性を知っていた為に余計に彼女をそうさせていた。そんなさわ子に唯が単純明快な意見を出した。
唯 「・・・・じゃあ、信じて待っててあげればいいんだよ!さわちゃん!」
さわ子 「え?!」
彼女らしい、シンプル意見にはっとなるさわ子。信じて待つ。夕べから懐いた憂いに流されてしまっていたコトであった。
唯 「彼氏さんの無事を信じて待っててあげれば大丈夫だよ、きっとぉ〜。」
律 「そんな単純にしめるな・・・。」
さわ子 「ううん、唯ちゃんの言うとおりかもね・・・。」
律 「さわちゃん?!」
不安に押し潰されて忘れてしまっていたコトだった。さわ子は唯の放った単純な言葉に気づかされた。それが今できる最善の事なのだと。
さわ子 「忘れてしまった事を思い出させてくれたわ。そうよね・・・信じて待ってあげればいいのよね・・・。」
そう言いながらさわ子は、廊下の窓の外に広がる青空に目を向けた。つられるように唯と律も顔を向けた。
ドォズガギャアアアアアァ・・・・
バイオ・バグ10 「グルググゲェェェエエエエッッ!!!」
その頃。現地では、ケミカルコーポレーションの本社ビルが崩壊し、内部から二足歩行型の大型バイオ・バグが出現した。
ケミカルコーポレーションの社長、石加賀は自らをバイオ・バグ化させたのだ。その容姿、大きさ、オーラは他のバイオ・バグとは一線を隠していた。それに呼応するかのごとく、その左右の両端より迫っていたバイオ・バグ02と03がそれぞれの身体がグロテスクな音を伴なわせながら変異した。
Jバギー内で吉崎が状況を焦りにも似た口調でオペレートする。
吉崎 「本社ビル内から高エネルギー反応!!新たなバイオ・バグが出現っ!!更に02と03も変貌しました!!隊長!!いくらレイバーズでも、とてもこれは・・・・!!!」
要 「ああ!!わかっているっ!!せっかく彼らの力が改めて見直した矢先にこうなるだなんてな・・・・!!!バイオ・バグ01はまだ周囲にいるというのに・・・!!!」
この事態に要は次なる命令を選ぶ。周辺にいるバイオ・バグ01の駆逐に専念しているジェイデッカーを呼び出す他なかった。要は目を見開いてイヤーマイクを手に叫んだ。
要 「レイバーズッ!!応戦しつつ時間を稼げ!!俺はお前達を信じる!!ジェイデッカーはその間に01の駆逐を済ませろ!!」
空中からバイオ・バグ01を駆逐していたジェイデッカーも一瞬躊躇した。果たしてできるのか?と。だが、隊長である要の命令は確かだ。そう信じてジェイデッカーは戦闘を続行する。
ジェイデッカー 『了解っ!!』
レイバーズも闘志を燃やして変異体のバイオ・バグ02に一斉射撃する。
レイバーズ 『了解っ・・・撃ち砕くぜぇえええっっ!!!』
ズビィディドォゴォオオッ、ドゥドォドォドォドォドゥドォオオォ・・・・
この事態を現地で見守る冴島に藤堂が一言意見する。今回に限り何故旋風寺の勇者特急隊を介入させないのかという疑問だった。
藤堂 「旦那。何故肝心な今回の検挙に旋風寺に協力を要請しなかったんだ?」
冴島 「確かにこれまでのBLW、もといバイオ・バグ事件に彼らは協力してきてくれた。だが、今回ばかりは警視庁による本格的な一斉摘発。できるだけ民間に介入させたくはないと思ったからなのだ・・・。」
藤堂 「・・・・確かに・・・他で例えるなら、立てこもり事件の突入に民間人を引き込むようなものですからな。」
冴島 「私は彼らの力を信じている!!だからこそ今回の任務をM.P.D.BRAVEに賭けたいのだよ・・・。」
冴島の熱い眼差しの先でレイバーズが奮戦する。前進するバイオ・バグ02変異態にむけてエネギーガンとリニアランチャーが撃ち込まれる。
ビィドォアアアアアッ!! ビィドォァ、ビィドォァ、ビィドォアアアアアアッ!!
ガンレイバー 『変異態かよ・・・・!!!やれっこねー!!』
ショットレイバー 『諦めるな!!隊長とジェイデッカーを信じろ!!』
ディドォゴォオオッッ、ディドォゴォオオンッ・・・・ズギャドォドォドォガアアアン!!!
変異態バイオ・バグ02 「クルグケアアアアッッ!!!」
頭や身体にレイバーズ攻撃が着弾する。大口を開けながら、生体砲身を持ち上げた。レイバーズに向かって速射弾を撃ち放つ。
ドォシュパパパパパパパパパパパァアアアアッッ!!!
作品名:新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第43話 作家名:Kブレイヴ