新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第43話
ドォドォドォドォドォドォオオオオッッ!!!
レイバーズ 『うおあああああ!!!』
発光弾にも似た生体弾がレイバーズと周囲の地面を攻撃。爆煙と土煙が舞い上がる。その時、変異したバイオ・バグ03がガンレイバーに飛び掛った。
変異態バイオ・バグ03 「クキャコアアアアアアッッ!!!」
ガンレイバー 『何っ??!』
ガドォガガッッ・・・・ズギャドォオオオオオオッッ!!!
ガンレイバー 『ぐあああああ!!!』
変異態バイオ・バグ03は4本の腕でガンレイバーのボディーをガッチリとホールドして地面に押し付ける。そして背中から生えた腕でガンレイバーを殴り始める。
ズドォガァアアアッ!! ギャガゴオオッッ!! ドォズスンッッ!!
ガンレイバー 『ぐごあっ・・・・がはっ・・・がっ・・・・・くそったれ・・・・!!!』
ガンレイバーの胸部、ヘッドユニットに拳が打ち込まれる。仲間の危機に即座に銃口を向けるショットレイバー。だが、すぐ側面に突進する変異態バイオ・バグ02が迫る。
ショットレイバー 『ガンレイバーッ・・・・このやろっ・・・・!!!』
ドォドォドォ・・・ズギャドォオオオオオオッッ!!!
ショットレイバー 『がはあああああああ!!!』
吹っ飛ばされたショットレイバーは、スライドするように建造物をなぎ倒しながら倒れる。嘲笑するように口を大きく開口させてみせる変異態バイオ・バグ02。その奥でバイオ・バグ10が微動だにせずこの光景を窺う。
一方でジェイデッカーは高速精密射撃を敢行しながら低空よりバイオ・バグ01を駆逐していた。
ピピピ・・・・ズドォオオオッ、ズドォッ、ズドォッ、ズドォ、ズドォ、ズドォオオオ!!!
狂い無くJバスターの銃口から放たれるビームが、バイオ・バグ01を1体、1体確実に仕留めていく。その最中、超AIの思考回路に焦りが生じていた。
ジェイデッカー 『一刻も早く・・・・レイバーズと合流をっっ!!!』
ズドォオオオオオッッ!!! ズドォオオオッ、ズドォオオオオオッ!!!
時を同じくし、エクスカイザーが多摩に向けて走る。車内のワンセグテレビにはケミカルコーポレーション摘発の生中継が報道されていた。そう・・・彼もまた要達の特別な別働隊なのだ。同じ警察である故に。エクスカイザーは更に加速して道路を蹴るように走り抜けていく。
レイバーズの状況は芳しくなく、連続でダメージが与えられ続ける。変異態バイオ・バグ02がショットレイバーに向けて生体砲を撃ちこむ。
変異態バイオ・バグ02 「クキュグカアアアアア!!!」
ドォシュパパパパパパパパパァアアアアアアッッ!!! ドォシュパパパアアアアッ!!!
ドォドォドォドォズドォドォガアアアアアアアア!!!
ショットレイバー 『ぐおぉっっ・・・??!』
斜め上より降り注ぐ速射弾。シールドでガードしながら何とか耐え凌ぐショットレイバー。装甲にもダメージが及ぶ。
変異態バイオ・バグ03 「キュグルクカアアアアッッ!!!」
ドォガアアゴオ、ドガギャア、ズドォガアアアアンッッ!!!
ガンレイバー 『ぐおおおおっっ・・・!!!』
ギグギギギギギィィ・・・・!!!
頭部を何度も殴打。更にはホールドした両肩をひん曲げようと力を入れる。コンディションの警告アラームがJバギー内に鳴り響く。吉崎はこの状況に焦りを隠せない。
吉崎 「ガンレイバー、ショットレイバー、共にダメージが増大!!損傷率、47.6%!!隊長!!ジェイデッカーを早く回してください!!このままでは・・・!!!」
要 「くっ・・・・(どうする?!!どうすればいい??!)!!!」
判断に躊躇する要。このままではレイバーズが危ない。かといって今ジェイデッカーをこちらに回せばバイオ・バグ01の行動範囲が広まってしまう。
まさにジレンマ。その時、レイバーズの声が聞こえてきた。
ガンレイバー 『結構・・・しんどいスけど・・・ここは俺達で・・・・!!!』
ショットレイバー 『我々の・・・底力を・・・!!!』
要は、はっとなった。まだ諦めず闘おうとしているレイバーズの姿勢がそこにあったのだ。要は改めて彼らの意思に気づかされた。
要 (レイバーズはまだ諦めてはいない・・・!!!ならば、隊長として彼らを信じてやるのが勤めだ・・・よしっ・・・!!!)
要は力強く指先でイヤーマイクを握り、次なる命令を下した。
要 「俺はレイバーズの底力を信じる!!!ジェイデッカーが合流するまで闘い続けろっ!!!」
レイバーズ 『了解っ!!!』
この判断に吉崎は意見せずにはいられなかった。
吉崎 「隊長っ!!!レイバーズの損傷率は約半分近くの損傷を受けているんです!!!ジェイデッカーのサポート機として造られた彼らには限度が・・・!!!」
要 「吉崎・・・俺は彼らの根性に・・・想いに賭けてみたい・・・・闘い続けようとする意思を酌んでやりたいんだ・・・!!!」
吉崎 「隊長・・・!!」
吉崎は再びモニターに集中した。現在のバイオ・バグ01の駆除率を割り出す。すると既に半分が駆逐されている状況にあった。
ジェイデッカーも必死に奮戦してくれている事が窺えた。レイバーズも己たちの底力を見せつけようとしていた。上手く動かないレフトアームを補うように、ライトアームの下腕部を少しづつ動かす。
ガンレイバー 『そろそろ・・・どいてくれよな・・・!!!』
変異態バイオ・バグ03 「カアアアア!!!」
ドォガアアアアッ!!!
ガンレイバー 『がはっ・・・・んのやろっ・・・・!!!』
今の一撃の攻撃で胸部の装甲が一気にへこんだ。同時にエネギーガンの銃口が変異態バイオ・バグ03の腹に触れる。超零距離射撃の攻撃が加えられた。
ビィディギャア、ビィディギャン、ビィドォガァアアアアアンッッ!!!
変異態バイオ・バグ03 「クルグウウウウ??!」
皮膚が爆発し、一部が抉れた。一方でショットレイバーも反撃に出た。速射弾雨が一時的に止んだ隙を狙い、シールドをかざした。
シャギンッ!!
電磁警棒の先端が飛び出した。だが、それは警棒ではなかった。先端部から連射性の高いレールガンが撃ち出された。
ディディディディディディディディディギイインッッ!!!
ディドォドォドォドォドォドォドォドォギャズズズズウゥゥッ!!!
頭部に連続で撃ちこまれ、頭部の先端の皮膚がはがれた。
変異態バイオ・バグ02 「キュグルゲッッ!!!」
エクスカイザー 『要警部!!聞こえるか?!エクスカイザーだ!!』
更に次の瞬間、Jバギー内に通信が入った。その通信はエクスカイザーからだった。要はM.P.D.BRAVEには特別別働隊である彼がいた事を思い出した。
作品名:新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第43話 作家名:Kブレイヴ