新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第44話
第44話 「ケミカルコーポレーション攻防戦・後編」
吉崎 「エネルギー反応健在っ!!まだ大型バイオ・バグを駆逐できていません!!!」
要 「何っ??!Jバスターのエネルギーの回復までに掛かる時間は?!!」
吉崎 「満足な威力に回復するまでおよそ30分です!!」
Jバスター・キャノンの直撃を受けても立ち続けるバイオ・バグ10。この事態は、バイオ・バグ10の耐久値が異様に強かなものであることを物語っていた。
だが、理論上ではもう一撃のJバスターキャノンをくらわせば、斃す事は可能である。しかしそこまでの威力に回復する時間が許されていないのが現実であった。
ジェイデッカー 『攻めるしかないっっ!!!隊長、Jロッドに切り替えて攻めます!!!ここで足止めをしなければ・・・市民に被害が!!!』
懸命な選択だった。要は吉崎にうなずいて、ジェイデッカーのウェポン・アクティブを促す。
吉崎 「Jロッド、アクティブッ!!!」
ギュドォアアアアアアアァッッ!!!
ジェイデッカーは左手に脚に収容されていたJロッドを装備して、バイオ・バグ10に向かって加速する。これに対し、バイオ・バグ10は長い豪腕を揮う。
グアアアアアアンッッッ・・・・!!!
ジェイデッカー 『ッ・・・はぁああああ!!!』
ズガドォオオオオオオオンッッ!!!
揮われた豪腕をかわして、ジェイデッカーはJロッドを叩き込む。胸部に攻撃が入った。だが、巨大な肩から生えたワーム状のアームがガバッと開口し、口内からエネルギー弾を撃ち放った。
ズズズズ・・・グゴワッ!! ズドォヴァアアアアアンッッ!!!
ズドォガァゴオオオオオオオオオオンッッ!!!
ジェイデッカー 『ぐああああああ??!』
凄まじい衝撃がジェイデッカーを襲い、地面に叩きつけられるように落下する。そのままバイオ・バグ10はジェイデッカー胸部を殴りまくる。
ドォゴガァンッ、ドォガアッ、ズガドォッ、ゴドォンッ、ダガゴォッ・・・・
ジェイデッカー 『がぁっ・・・ぐう・・・ごはぁ・・・・』
ガッ・・・・ググググウウゥ・・・
ジェイデッカー 『ぐおっ・・・・くそっ・・・・!!!』
そしてジェイデッカーの胸部を鷲掴みにして、勢い良く地面に直接叩きつけて押し込ませる。
ゴォッ・・・・ガドォゴガァアアアアッッ!!!
ジェイデッカー 『ぐおおあああああ!!!』
ぐっと押し込まれて地面にめり込むジェイデッカー。更にここから両肩のワーム状の腕を持ち上げ、手を離すと同時にエネルギー弾を連続で撃ちこむ。ダメージ数値が一気に跳ね上がった瞬間だった。
グゴゴゴゴ・・・・ディギュドォン、ディギュドォン、ディギュドォン、ディギュドォン、ディギュドォン、ディギュドォン、ディギュドォン!!!
ドォオオ、ドォオオ、ドォォ、ドォオオ、ドォオオ、ドォドォズガギャアアアアア!!!
ジェイデッカー 『ぐはぁ・・・・・!!!』
吉崎 「ジェイデッカー、ダメージ数値甚大っ!!!装甲強度低下!!!トータルダメージ54%!!!」
要 「っ・・・ジェイデッカーッ!!!後退しろッ!!!一旦体制を整えるんだ!!!」
ジェイデッカーのボディーがスパークする。だが、要の後退命令を聞き入れようとはしなかった。全てはレイバーズと市民の為に。
ジェイデッカー 『いいえ・・・・引けません!!!ここは私が食い止めなければ・・・被害が・・・・!!!』
独りで闘おうとするジェイデッカーに要は叫んだ。決して独りではない事を伝えたかった。
要 「独りで闘おうとするなっっ!!!お前は独りじゃないっっ!!!」
その呼びかけに答えるように、後方からレイバーズが援護射撃を連発する。エネギーガンとリニアランチャーの弾丸が、バイオ・バグ10に撃ちこまれる。威力は知れているとはいえ、彼らは見ているだけではいられなかったのだ。
ビズドォアアアアア、ディドォゴォッ、ズドォドォドォドォドォォォ・・・
ズドォドォドォズズガガガアアアアアアァァッ・・・・
バイオ・バグ10 「!!?」
ガンレイバー 『うおおおお!!!』
ビィドォァアッッ、ビィドォァ、ビィドォアア、ビィドォアアアア・・・!!!
ショットレイバー 『撃ち続けるぜ!!!』
ディドォゴ、ディドォゴ、ディドォゴ、ディドォゴ、ディドォゴォッッ・・・!!!
ジェイデッカー 『レイバーズ・・・!!!』
レイバーズに振り向いたバイオ・バグ10は、両肩のワーム状の腕を持ち上げ、エネルギー弾を撃ち放つ。連続で撃ち放たれる攻撃に吹っ飛ばされてしまうレイバーズ。無論これも覚悟の上だった。
ディギュドォアアアッ、ディギュドォアアアアッ、ディギュドォアアアッ、ディギュズドォドォドォオオオオッッ!!!
ズドォヴァガゴガアアアアアアアアアアアアアアッっ!!!
レイバーズ 『ぐおあああああ!!!』
バイオ・バグ10 「クギュゴガアアアアアアア!!!」
勝ち誇ったかのように咆哮するバイオ・バグ10。だが、その次の瞬間だった。電撃エネルギーを帯びたJロッドの一振りがバイオ・バグ10の頬を直撃した。
ジェイデッカー 『おおおおお!!!』
ヴィジジジッ・・・・・バァジィギャアアアアアアンッッ!!!
バイオ・バグ10 「クガァアアアアッッ??!」
そのまま加速してその場を突き抜けたジェイデッカー。レイバーズ達が倒れこんだ地面に着地。安否を呼びかける。
ジェイデッカー 『レイバーズッ、大丈夫か?!!』
ガンレイバー 『あ、ああ・・・なんとかな・・・!!!』
ショットレイバー 『とりあえずは死んでいないさ・・・!!』
辛うじてダメージを負った上体を起こすレイバーズ達。ジェイデッカーは要の言葉が胸に沁みていた。
ジェイデッカー 『援護射撃がなかったら私は更に追い込まれていた!!感謝する!!我々は独りではない・・・隊長の言うとおりだ・・・!!!』
その時だった。ジェイデッカーは背後より何者かが舞い降りようとする気配を感じた。
ジェイデッカー 『むっ・・・??!』
シュッ・・・ズゥディンッ!!!
それはエクスカイザーだった。M.P.D.BRAVEのメンバーの前に着地し、ジェイデッカーの言葉に賛同するように言った。
エクスカイザー 『その通りだ!!ジェイデッカー!!私も共に闘っている!!!』
ジェイデッカー 『エクスカイザー!!!』
エクスカイザー 『街に蔓延っていたBLWの群れは私が駆逐した・・・ジェイデッカーの迅速な攻撃のおかげもあって早く駆逐できた・・・・この状況は芳しくないようだが・・・。』
目の前には倒れたバイオ・バグ10の巨躯が起き上がり、空を見上げては幾度か咆哮する。
作品名:新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第44話 作家名:Kブレイヴ