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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第45話

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  第45話 「目覚めし巨大災厄」


  BLWことバイオ・バグの事件が鎮圧して一週間余りが経った。その後においてもデストリアンの出現はなく、生物災害的なことは起きていなかった。

  だが、それと別に群発地震が関東エリアにおいて一週間連続で引き起こっていた。いつものように放課後の音楽室でティータイムをしながら律がその話を出す。

  律 「いや〜・・・最近地震多いよな〜。しかも震度4から5のやつばっか!!おちおち寝てもいられないぜ!!」

  唯 「でも私、全然気づかなかったよ〜。いっつも憂がばたばたして部屋に飛び込んできて起こされてた〜。」

  律 「ここ一週間連続で起こっているのにずっとそうなのか?!!」

  唯 「うん、そだよ〜。あと、光君からもよく心配して電話もらうんだ〜。」

  律 「はぁ・・・相変わらずだなっ!」

  紬 「でもホントに多いわよね〜・・・ひょっとして関東大地震でも起きるのかしら・・・??」

  梓 「かも知れないですね・・・こんなにおき続けるのは異常です・・・。」

  そう語らっている片隅で澪が目を白くして怯えていた。

  澪 「大震災・・・ハカイジュウ〜!!!」

  紬 「澪ちゃん??」

  律 「地震どころかそれを越える生物災害に見舞われてきたじゃないか・・・なーに今更ビビッてるのさ!!」

  澪 「こわいものは・・・こわい・・・!!!てか、あの日以来、地震=ハカイジュウっていうトラウマが生まれちゃって・・・・!!」

  怯える澪をからかうように律が澪の耳もとでささやく。

  律 「・・・・そして地割れがバカーンって割れて巨大生物がうじゃうじゃと〜〜・・・。」

  澪 「やめろ〜〜〜〜!!!」

  不謹慎のようにも聞こえる律の言動に梓が半ば怒りながら言った。

  梓 「律先輩も、実際に今までハカイジュウ災害に遭ってきてるんじゃないですか!不謹慎ですよ!!それに、実際に学校の仲間たちがっ・・・!!」

  律 「あ〜はいはい・・・私がわるーござんした!不安を紛らわせる為にジョーク半分で言ってあげてたんだよー。」

  梓 「ぷう〜・・・それはそうと!!今年はみなさんとで出来るのが最後の文化祭ライヴがあるんですよ!!いつまでもお茶している場合じゃありません!!」

  唯 「ふえ〜ん・・・あずにゃ〜ん・・・もう一杯だけ〜。」  

  梓 「だめですっ!!練習しましょう!!!」

  澪 「そ、そうだ・・・梓の言うとおりだ。れ、練習しようじゃないか・・・!!」

  まだ怯え気味の澪。練習で恐怖を紛らわせようとしていたまさにその時。本当に地震が引き起こった。

    ガタガタ・・・・ギシギシギシギシ・・・・・ギャシギャギャガガガガガガ・・・・!!!

  澪 「ひー!!!」

  律 「うわ!!言ってる傍から地震かよ!!!」

  梓 「皆さん、机に下に隠れましょう!!」

  唯 「あー!!ギー太が心配っ!!」

  音楽室へ向かっていたさわ子は階段でこの地震に見舞われてしまっていた。手すりにしがみついて何とか持ち応えようとする。

  さわ子 「うあ〜・・・階段で来るだなんて〜・・・!!!」

  桜工の屋上でたむろしていた勇士朗達もこの揺れに見舞われる。

  蓮 「また地震かよ!!一週間以上連続で起きまくってるじゃねーか!!!」

  涼 「ひめちゃーん!!こわーい!!」

  蓮 「ええい!!情けねー!!ビビッてるな!!!だいいち、ひめちゃんいねーし!!!」

  俊 「しかし、これほど続くと妙だな・・・!!!」

  勇士朗 「ああ・・・!!」

  揺れが続く中、踏ん張りながらも光が会話を始めた。

  光 「勇士朗は何か感じてないのか?」

  勇士朗 「かすかだけど・・・ここ一週間ほどにじみ出るようなデストリアンのマイナスエネルギーを感じている!!だが、東京のドコから感じるかがわからない・・・!!」

  俊 「とはいえ実際にヤツラが出てきてないとなると益々妙だよな・・・・!!」

  勇士朗も地震のたびにマイナスエネルギーを感じていた。だが、肝心のデストリアンが現れない上に、マイナスエネルギーの出所がつかめないのでは、行動のしようがなかった。

  一方、M.P.D.BRAVE本部のある立川では、震度5強を観測していた。修理の最終チェック中のジェイデッカーとレイバーズを見に来た際に見舞われていた。

    ギャギャガギャガギャギャガガガ・・・

  要 「また地震か!!!」

  葉山 「最近多いっすよね〜・・・!!!」

  吉崎 「しゃがむわよ!!一応ヘルメットは被っているけど!!」

  葉山 「ういっす!!」

  ドックハンガーに固定されたジェイデッカーとレイバーズをメンテナンスしていた藤堂達もしゃがんだ。ジェイデッカー達はシステムダウン状態であるため、意思は灯っていない。

  藤堂 「うあああ?!!またか??!みんな手すりに掴まってしゃがめ!!」

  かがみながら、要は連続する地震が何故か不自然なものと考えてならなかった。

  要 「くっ・・・・これは余りにも異常だ・・・!!!何か地学的な理由以外にも理由があるんじゃないのか・・・!!?」

  この時、要はある要素が脳裏を過ぎった。ポイントα、βのことが気にかかった。かつて、ハカイジュウことデストリアンの最初の個体が入った隕石が落下したポイントと、それを駆逐する際に蒸発した八王子市だ。

  以前から要はこれらのポイントに原因が潜んでいるのではと睨み続けてきた。要は吉崎に地震に関しての質問をする。

  要 「吉崎・・・この地震は関東地区のみで見舞われているが、最も震度が高い地域はドコだった??!」

  吉崎 「確か・・・この辺一帯が最も高かったかと・・・!」

  揺れが治まると、要は直ぐに本部内の事務室へと向かった。指示なく無言で向かってしまう要に吉崎と葉山はとりあえずアイコンタクトでうなずいて追いかけた。

    ガチャダンッ!!

  勢い良く入ってきた要のドアの音に、はっと鹿島と霧島。普段は事務作業をしているようだ。いつにない要の様子に声をかけずに入られなかった。

  鹿島 「要隊長、どうされたんです?確かに先ほどまた地震がありましたけど・・・。」

  要はカチカチッとマウスを操作しながらノートパソコン内のポイントαとβのデータをダウンロードした。

  要 「・・・・・・連日続く地震の可能性として思い当たる節が過ぎったからな・・・・!!」

  霧島 「思い当たる節・・・?!」

  要は鋭い眼光でデータを引っ張り出し続ける。いつもとは明らかに違う彼の様子に霧島と鹿島の二人は席を立ってパソコンの画面を覗き込んだ。

  鹿島 「これはあきる野市の・・・!!」

  要 「そうだ・・・・ここに今回の地震の原因があるかもしれない・・・あそこの状況・・・知っているな?!!」