黒と白の狭間でみつけたもの (3)
モンスターボールを差し出すと、ヨーテリーは自らボールの中に飛び込んだ。
振動はすぐにおさまった。
もう1匹の仲間の誕生だ。
「よろしくね!」
ボールの中のヨーテリーはコクンと大きく頷いた。
「これで2匹。勝負はトウコの勝ちか」
「いいなぁ、トウコ」
「ハーイ!ハイ!それでは、町の案内といこうかしらね!」
到着したカラクサタウン。
はりきっているアララギ博士のとぎれない説明を聞くこと30分。
ポケモンセンターの説明から、フレンドリィショップの説明まで……。
優しい博士は大好きだけど、カノコタウンを出て冒険を始めたはずなのに、なんだかまだカノコタウンにいるみたいだ。
「じゃあね、サンヨウシティに行ったら、発明家のマコモに会いなさい。私の古くからの友達よ。冒険の手助けをしてくれるはずだから」
そう言って、カノコタウンへ帰っていく博士を3人で見送った。
ポケモントレーナーとしての冒険は、これからやっと始めるようだ。
作品名:黒と白の狭間でみつけたもの (3) 作家名:アズール湊